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たまには・・・ [自然]

今日は観察会に参加するので、カメラ一台と軽量コンパクトな魚眼レンズをつけて出掛けた。
こうなると身軽だが、小さな虫は撮ることができないので必然的に被写体は限られてしまう。

まず見つけたのが、オオトリノフンダマシの卵のうだった。
奥にお母さんグモがいるのだがわかるだろうか?
かなり絞りを絞っているのだが、ぼんやりとしか映っていない。
見つけた人は凄い!!
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近くではエノコログサのお化けみたいな、「チカラシバ」が穂を出していた。
チカラシバというだけあって、こいつは根をしっかり張っているのでこの名がついた。
大人が力一杯ひっこ抜こうとしてもまず無理。抜いた方は本当にたいした力持ちだ!!
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「セスジツユムシ」のメス。この個体は、左後ろ脚が欠損していた。
今年見るのは2回目だ。
オスはほっそりして背の頭から翅の先まで褐色の線があるが、メスは翅の幅が広く、緑色のタイプは黄色の線、褐色のタイプは濃い茶の線がある。
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観察会の途中で、鮮やかな黄色い花を咲かせていた「キクイモ」。
キクかイモか?ややこしい。
実はキク科ヒマワリ属。花がキクのようで、根に芋が出来るのでキクイモ。
そのままである。
江戸時代末期に渡来した北米原産の外来種だ。
戦時中は、根に出来る芋を食料や飼料にするため、各地で盛んに栽培されたらしい。

いつもは、重たいマクロレンズ+ツインストロボともう一台の2台体制で歩いているが、たまにはこうした広角軽量の組み合わせはじっくり観察が出来て、魚眼で撮った写真もなかなか面白い。
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ツノトンボの孵化 [その他の虫]

草はらのあちこちの枯れたハルジオンの茎の先に、何かの卵が並んでついているのが前から気になっていた。
何の卵だろうかと調べると、どうやら「ツノトンボ」らしい。
そうとわかればぜひ幼虫が見たいと、谷戸に探しに出掛けた。
今の時期、ほとんどが孵化して空の卵ばかりだが、ようやく一つだけまだ孵化していないものを見つけ持ち帰った。
外から見ると中の幼虫の模様が透けて見えて、間もなく孵化しそうだった。
昼間ずっと観察をし続け、3日目の今日午後3時にようやく孵化が始まった。
卵の1/3くらいのところに白線が入り、中から押されてそこが切れふたが開くように幼虫が出てきた。
卵の中には、首の部分で折り曲がって入っていて、顎は卵から出ると伸びて写真のように大きくなる。
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卵から出るのは2~3分ほどだが、ほとんどの卵が孵化するのには2時間ほどかかった。
幼虫たちは、下向きに卵の殻につかまってじっとしている。体が固まるのを待っているのだろう。
クワガタのような大きな顎は、小さいながらも立派だ。時間が経つと体全体が黒くなった。

ツノトンボの幼虫は、ウスバカゲロウの幼虫=アリ地獄のような巣はつくらずに、地面、石の下や草などで待ち伏せして小さな昆虫などを捕まえて食べる肉食だ。
巣が無いので、意図して見つけるのは難しいと思われる。

今回の幼虫がツノトンボなのかオオツノトンボなのか分からないが、丘陵で確認されているのはこの2種なので、どちらかである事は間違いないだろう。
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涙を流したようなツチイナゴ

昨日今日と雨。
夜、タオルケットでは寒く暖かい掛け布団を出した。
少し前のあの暑さがウソのようだ。
涼しくなったのはありがたいが、ここまで極端だとちょっと戸惑ってしまう。
生き物たちはどうなのだろうか?

秋の花が多く見られるようになってきた。
乾燥気味の林縁に咲く「シラヤマギク」は、野菊の中でも背が高く、特徴のある葉で見分けやすい。
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田んぼや湿地周りでは小さな黄色い花の「チョウジタデ」が咲いている。
タデとつくがタデ科ではなく、アカバナ科に属する。
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遠目に見てヌスビトハギと思ったが、よく見ると北アメリカ原産のアレチヌスビトハギだった。
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既に実がついていたが、アレチヌスビトハギの実は4-6節、ヌスビトハギは2節。
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「ツチイナゴ」の成虫も多く見られるようになってきた。
バッタの中では大型で、一見トノサマバッタのようだが目の下に涙を流したような模様があるので判別は容易だ。草が茂る幼虫時期は緑色の体色だが、枯れ野原で成虫越冬するため脱皮して成虫になる時に茶色に変わる。季節に対応した素晴らしい保護色の変化には感心させらる。
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小さな鐘の音 カネタタキ [バッタ]

夜目立って聞こえるのは、樹上から聞こえる♪リーリーリーというアオマツムシの声ばかり。
私が大学生の頃は、この虫の存在を知らず鳴いていたのかどうか正直わからないが、その頃樹上といっても生け垣などからいつも聞こえていたのは、「カネタタキ」の可愛らしいチン・チン・チンという声だけだった。
大学時代は下宿をしていて、夜近くの銭湯へ行く道すがらこの声に聞き入っていたのが懐かしい。

(途中からリーリーリーと聞こえるのはアオマツムシ)
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10mmほどの大きさで、オスは小さな翅を持ち住宅街などの生け垣で昼間から鳴いている。
メスには翅が無い。
樹上性で体が平たくわずかな隙間でも出入りできるため、家の中にもよく侵入し、室内で鳴き声が聞かれる事も多い。
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キタテハの幼虫 [チョウ・ガ]

夏に草はらや林縁を一面に覆い尽くすつる性の「カナムグラ」。
葉やつるをさわるとザラザラしていて痛いので、いやな植物の一つだ。
そのせいか載せようと思ったら、写真が一枚もなかった。
そんな植物を食草としているチョウがいる。
「キタテハ」だ。
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夏から初秋にかけてカナムグラの回りを低く飛び産卵するのがよく観察されるが、アカタテハやルリタテハほど幼虫を見る事は少ない。
カナムグラがあまりに広範囲に茂っているせいだろうか?
たまたま道沿いに葉を囲んで作った巣があり、開いてみると大きな幼虫が出てきた。
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色と模様は違えどルリタテハの幼虫とよく似て、鋭いトゲが体中を覆っている。
これだけのトゲがあれば鳥などには食べられにくいと思われるが、肉食性のカメムシや寄生バエなどにたいしては全く効果が無いようだ。
上には上がいるものだ。
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