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今年は少ないゴイシシジミ [チョウ・ガ]

今日は朝から雨が降り続き、昼過ぎにはすごい雷で地響きがしたほどだった。
昨日は30℃を超えていた部屋の温度も、窓を閉めていても今は21℃と10℃以上も低く一日でこんなに変わるのも困ったものだ。

ところで、例年6月頃からアズマネザサの林縁でチラチラと飛ぶ姿が見られる小さな「ゴイシシジミ」。
今年は全く姿が見えず、どうしたのかと思っていたが初めて見たのが8月中旬頃だったか。
このところようやく数が増えてきたようだ。
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シジミチョウの仲間だが、蝶にしては珍しく幼虫は肉食性で笹につくササコナフキツノアブラムシなどを食べて育つ。
↓ササコナフキツノアブラムシ
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幼虫はシジミチョウの幼虫に多いワラジ型と少し異なり、毛が目立ち一見何の幼虫?って姿をしている。
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このアブラムシとの関係は、幼虫の餌だけではない。
以前に観察していると、アブラムシにたくさんの成虫が群がっている事があった。
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周りには卵のようなものもあったので、集団産卵かと思ったがよく見るとそれぞれがアブラムシやその周囲の葉にストローを伸ばしていた。
アブラムシが何かを分泌していて、それを吸汁していると見るのが妥当なところだろう。
これが甘露なのかわからないが、いずれにせよ幼虫、成虫も少なからずこのアブラムシに依存しているという事が出来る。
この蝶の生息できる条件としては、笹があってもそこにアブラムシがいなければ成り立たない。
普通のチョウたちの最低条件は食草だが、ゴイシは植物+アブラムシとさらに厳しいのだ。
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芋虫の季節 [チョウ・ガ]

今の時期、観察会や通りすがりによく芋虫の名前を聞かれる。
確かに、林縁などで葉が丸坊主にされた茎に丸々太った芋虫を毎日のように見かける。

これらのほとんどが、蛾 特にスズメガの仲間の幼虫だ。お尻のアンテナのような尻尾が特徴。
成虫は初夏から姿を見せるが、幼虫は秋から晩秋にかけて地中や地表で繭を作って蛹で冬を越す。
そのため、間もなく繭を作る大きな終令があちこちで見られるのだ。
スズメガにもたくさんの種がいるが、幼虫の食草は決まっているため何を食べているかで見当をつける事が出来る。
緑や褐色など同じ種でも、色の変異が多いので注意も必要だ。

今日は、最近見つけたスズメガの幼虫を数種。
芋虫苦手の方は、スルーしていただいた方がいいかもしれない。

生け垣によく植えられるいい香りの白い花をつけるクチナシ。
この葉を食べていたのは、「オオスカシバ」。頭の後ろにぶつぶつがある。
成虫は透明な翅でハチに擬態し、ホバリングをしながら蜜を吸う。かなり知られたスズメガの仲間。
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ヤマノイモの葉を丸坊主にするのが、頭の後方に白点が目立つ「キイロスズメ」。
むかごを取ろうとしてギョッとされた経験はないだろうか?
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黄土色の丸い実をたくさんつけているヘクソカズラの葉を食べるのは2種類いる。
驚くと脚をそろえて尖った頭になる「ホシヒメホウジャク」。
たまたま、緑と褐色のタイプを見つけた。
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つるで他の植物に巻き付き覆ってしまうヤブガラシでよく見かけるのが「セスジスズメ」。
若令の幼虫は、黒い体に黄色の紋が美しく、お尻のアンテナをピコピコと振っているのを目にする。
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最後はスズメガの仲間ではないが、意外と人気のある「アケビコノハ」。
アケビの葉が食べられていたら、この幼虫を疑おう。
大きな目玉模様と特異なお尻の形で、鳥などの外敵を威嚇する。
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これらの幼虫たちは、毒もないのでよく子供たちは掴んで遊んでいる。
しかし私は写真は撮っても、全くこれらが駄目である。
子供の頃は問題なかったのだが、大人になって気持ち悪くさっぱり触れなくなってしまった。
あれだけ触りまくっていたカブトムシの幼虫でさえも・・・・・・。
どうしたものか。

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