マユタテアカネのノシメ型 [トンボ]
歩いていると林縁でふわっと飛ぶトンボがいた。
飛んではすぐに枝先にとまる。
翅端の斑からノシメトンボかと思ったが、鼻先に黒斑があり、体の側条からノシメではなさそうだ。
「マユタテアカネ」メスのノシメ型と思われる。
メスには2タイプあり、ノシメ型とはノシメトンボに似て翅端に班のあるものが出現する。
歩いた先には、マユタテアカネのオスがいた。
こちらは鼻先の黒斑がはっきりして、お尻が真っ赤に色付いている。
マユタテアカネはたまに見かけるが、今年は大好きなマイコちゃんをまだ一度も見ていない。
マイコちゃんとは、鼻先が綺麗なブルーのマイコアカネだ。
そのかわりといっては何だが、木柵に「オナガサナエ」がとまっていた。
数センチまで近づいても全く逃げず、のんびりした個体だった。
僕がカマキリなら、間違いなく捕獲されていただろう。
これから先、無事生き延びる事が出来るのだろうか?
アカボシゴマダラの蛹 [チョウ・ガ]
いつも観察していたエノキの若木を、今年はほとんど見ずにいた。
例年アカボシゴマダラが産卵し幼虫が見られるが、終令までは確認できても蛹化直前でいなくなってしまうからだ。
特に今の時期は、ヤブキリやカマキリが樹上に見られ鳥やこれらに捕食されているのではないかと思っている。
先日、気になって見に行くとかなりの葉が食べられいて幼虫がいた事は間違いないが見当たらない。
葉の裏をチェックしていると蛹が見つかった。全部で5個。おそらくここで終令を迎えた幼虫のほとんどが無事蛹化出来たのではないだろうか。
探すとすでに羽化した脱け殻も見つかった。
さらには間もなく蛹になりそうな幼虫も。
今年はアカボシ成虫を見る機会が多いと感じるが、この木でも今まで観察してきた中で最も多くが羽化していくようだ。
若木でその生態が見られるため、食草が同じ在来のオオムラサキやゴマダラチョウより身近だが、外来種という事を考えると複雑な心境だ。
この後、「ヒメオオの寄り道」のヒメオオさんと「蝶鳥ウォッチング」のyodaさんと偶然にお会いし、アカボシの来る柿の木を教えていただいた。
熟した柿をシロテンハナムグリが食べ、それにちゃっかり相席して果汁を吸っていた。
この近くのコナラの樹液で良くゴマダラチョウを見かけるが、こういった果汁などは吸わないのだろうか?
この木は以前にヒメクロイラガを観察した木だったが、その後全く見ておらずまさに灯台下暗しだった。
ヒメオオさんyodaさんありがとうございました。
お腹の赤いハチ [ハチ・ハエ・アリ]
丘陵に幻のチャイロスズメバチ [ハチ・ハエ・アリ]
コガタやキイロスズメバチと同じくらいの大きさだ。
この樹液には例年オオスズメバチもやって来るが、今年はほとんど見かけずコガタスズメバチとこの赤茶のスズメバチばかりだ。
高い位置なので写真を撮れずにいたが、今日は低い場所にいたのでラッキーだった。
このハチ、幻のスズメバチといわれ個体数の少ない「チャイロスズメバチ」だ。
確かに、今まで見た事は一度もなかった。
女王蜂は、キイロスズメバチやモンスズメバチの初期巣に入り、その巣の女王を殺して巣を乗っ取る。
生まれてきた巣の働き蜂に自分や子供の世話をさせ、その後自分の産んだ働き蜂と入れ替わるという「社会寄生性」を持っている。
キイロやモンの女王を殺すほどなので、それらより針も長く太く、種全体の攻撃性も強いようだ。
ここに頻繁に訪れているという事は、近くに巣があると思われる。
そろそろ巣も最大になり活発になってくる頃だが、是非ともそのありかを突きとめたいものだ。