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クズの蕾に擬態したルリシジミの幼虫 [チョウ・ガ]

遠野から盛岡を抜けて、田沢湖に向かった。
この日も好天で、田沢湖は広がる青空に沸き立つ雲の白さ、稲の緑のコントラストが素晴らしく、つい見惚れてしまう風景だった。
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道沿いで、紫色のクズの花がたくさん咲いていた。
車を止めていくつかの花を見ていると、蕾や花に食痕があった。
クズの花芽を食べるのは、ルリシジミかウラギンシジミだ。
探すと一つの花に2匹の幼虫が見つかった。
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「ルリシジミ」の幼虫だ。
誘引する物質を出して、アリをたくさん寄せているので探す目印となる。
一見、蕾と見間違うほど色も形も似ていて、これも擬態・保護色なのだろう。
写真上の白っぽい個体は手前がお尻、下のピンク色の個体はこちらが前で黒い頭が覗いている。
よく見ないと、どちらが頭でどちらがお尻かわからない。
それにしても、うまく出来ているものだなぁ!何度見ても感心させられる不思議さだ。
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早池峰山麓の蝶 [チョウ・ガ]

附馬牛から早池峰山を抜ける途中の道沿いで高原の蝶たちに出会った。
狭山丘陵でもたまに見ることが出来る「アサギマダラ」。
ここではそれほど多くはないが、ヨツバヒヨドリの花から花へひらひら飛ぶ姿が見られた。
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山地に行かなければ見られない「クジャクチョウ」。
深いオレンジ、目玉模様にちりばめられたターコイズブルーが美しい!
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翅表は艶やかだが、翅裏は地味。
成虫で越冬するため、枯れ葉に紛れる保護色なのだろう。
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「サカハチチョウ」は平地から山地で見られるが、丘陵では見た事のない蝶だ。
翅のいたんだ個体が多かったが、夏型特有の白い帯が目を引く。
幼虫はイラクサ科の葉を食べる。
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ようやく見つかった あの場所 [自然]

この日もいい天気。
キャンプ場を早々に出て、目的の場所探し。
記憶では、附馬牛から早池峰山に向けて走る途中の山腹にあり、ヤマハハコや苔?ふかふかの草が一面に生え大きな木が一本立っている。

約20年前、バイクのソロツーリングでそこに立ち寄った。
キャンプ場を探し走っていて、この場所を見つけたのだった。
既に車とバイク数台が、テントを張っていた。
夜一本だけある木の根元で、ここで出会ったバイク乗りがこの場所は優駿という映画で使われたのだが、その後この木に雷が落ちて裂けてしまったと教えてくれた。
この時の風景や感覚が忘れられず、もう一度あの場所に行きたいと思って今までにも数回探しに来たが、見つけることが出来ずにいた。

写真上がその場所、下は盛岡から遠野までの道のりで出会った藁ぶき屋根の小屋。
この小屋も探していたが、考えれば写真の時点でかなり老朽化しており20年経った今ではもうないに違いないとあきらめた。
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附馬牛から早池峰へ向かい記憶の道をたどったが、牧場が広がっていて似た景色はあるものの柵があって入ることは出来ない。また今回も駄目かと思っていたところ、細い脇道から一台の車がひょっこり現れた。
気になって車が去った後、その道を入って驚いた。
目の前に大きな木があり、その向こうに写真で何度も見返した景色が広がっていた。
まさしくそこが探していた場所だったのだ。

早速写真の場所を探した。
笹が茂り、木も生えて少し状況は変わっているが、山の稜線からこのへんかなぁというあたりで撮影。
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そうそうこの苔?!
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そしてヤマハハコと大きな木。
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この木は記憶の中でずっと1本と思っていたが、見ると根元から2本に分かれていた。
そのうち1本は落雷で途中から折れていた。
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今後ここまでは来られないかなぁと思って、この夏に訪れた。
それでもわからずほとんど諦めかけていた時に、この場所に導いてくれたあの車。
あの車が出て来なければ、間違いなく通り過ごしていた。
こんな偶然、長い人生そう何度もないだろう。
そう考えるとこの偶然は、生涯忘れることのないものになりそうだ。


遠野 思い出の場所探し [自然]

先週末から愛車で、遠野へ行ってきた。
遠野は、数々の名作を世に送り出した宮沢賢治の世界 イーハトーブ 理想郷だ。
今回の旅のメインは、20年前にバイクツーリングで記念撮影した茅葺の小屋と立ち寄った山の上のキャンプ場が忘れられず、もう一度そこに行ってみたいという想いからだった。
この場所今まで何回も探し続けてきたが、記憶があいまいで結局どこだかわからずじまいなのだ。
合わせて旅先にいる虫も撮ってみたい。

東北自動車道を北へ。
花巻で降りると、見渡す限り稲穂の垂れた田んぼばかり。
きたなぁって感じで、普段見慣れた景色とはスケールが違う。
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久しぶりに覗いた河童淵。
つりざおにキュウリをぶら下げているのが面白い。
大きめの魚が水面を跳ねたのには、ちょっとビックリ 河童か?
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この日の宿は、狭山丘陵のレンジャー隊長に教えてもらった小高い山のてっぺんにあるキャンプ場。
僕の他には誰もいない。
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テントを張ろうかと思ったが、めんどくさくなって車中泊でいいやってことでテントを張るスノコの上に椅子やら何やらを出してビールで乾杯!
もちろん銘柄は、ちょっと甘くてフルーティーな「銀河高原ビール」。
ここはBE-PALの「風景の皿」で隊長が利用したところ。
隊長の聞いたフクロウの「ソウソウ、ソウダヨ」という声、残念ながらこの夜は鳴いてはくれなかった。
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夜は更け、空には満点の星。
これだけたくさんの星を見たのは、数年前の四万十以来だろうか?
青や赤などきらめく星たちを眺めて、学生時代に読んだ賢治の「銀河鉄道の夜」を思い出していた。
さらには「銀河鉄道999」も。遠野ならではの思い入れだ。
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このキャンプ場で、夕方見つけた「オツネントンボ」。
何でこんなところにいるのと思ったが、少し下ったっところに田んぼに水を引いているため池がたくさんあって、彼らの育ついい環境になっていたようだ。
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狭山丘陵でも目撃情報はあるものの、まだ見た事がない。
今年は是非見つけたい種だ。
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翌日は、いよいよ思い出の場所探し!


ビロードの毛を纏ったコフキコガネ [甲虫]

クリの葉がかなり食べられている場所があった。
何かいるなと注意して見ていると、葉をむしゃむしゃ食べていたのが「コフキコガネ」。
このコガネムシはいつも灯火の下での観察ばかりで、こうした葉の上での生態をじっくりと見た事がなかったのでラッキーだった。
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コフキコガネは、背中に黄灰色の細い毛がびっしりと生えている。
羽化したばかりは全体に毛に覆われているのだろうが、だんだん抜けるのか今まで見たものは、地が見えて毛がまばらな個体がほとんどだ。これも頭や胸の地が見えていた。
まだ昨年我家に飛んできたものの方が、毛があったような・・・。
毛の色が白っぽいものは、オオコフキコガネとよばれる別種だがまだ見た事がない。
近づいて葉を揺らしたので、前脚を浮かせて妙な体勢になった。
これは威嚇なのだろうか?
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明日から数日の間、blogの更新を休みます。
週末には再開予定ですので、よろしくお願いいたします。

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