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ガチャガチャ クツワムシ [バッタ]

「あれマツムシが鳴いているチンチロチンチロチンチロリン♪」
虫の声という誰もが小学校で習った覚えのある歌。
その中で「ガチャガチャガチャガチャ♪」と歌われたのがクツワムシだ。
昔は主に下草の刈られた雑木林の林縁やマント群落で見られたらしいが、里山の雑木林の放棄や宅地造成などによって数が減少し、埼玉県のレッドデータブックでは絶滅危惧1B類、東京都では絶滅危惧1A類に上がっている。
我家から30分ほどの埼玉県の雑木林で見られると以前に聞いていたので、今日見に行って来た。
残念ながら狭山丘陵では鳴き声を聞いたことが無く、生息していないように思われる。
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キリギリスの仲間では最大で、50mmほどもあり間近で見るとなかなかの迫力だ。
鳴き声も大きく、近くで複数が鳴いているとうるさくてしょうがない!
体の色は、緑や茶褐色がありさらにその濃淡や斑紋などが個体によって異なりバリエーションは多い。
上とは別個体の鳴いているオス。
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このオスの近くに、茶褐色のメスがいた。
こちらの翅はまるで枯れ葉、さらに虫食いのような斑紋まである。
今日は葉の上にいたので目に付いたが、枯れ草の中だとまずわからないだろう。
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虫の卵は面白い! [セミ・カメムシ]

オギの葉の裏で、赤い色の小さな虫たちを見つけた。
その形からカメムシの幼虫だと思われ、卵から孵化して殻の回りに集まっていた。
卵の殻は綺麗に2列に並び、よく見るとそれぞれに黒い模様がついていて、まるで小さなプラスティックの容器のようだ。
この黒い模様は何?と不思議に思ったが、たくさんの幼虫たちがいるのでこれ以上は観察できずその場を後にした。
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帰って調べると、クサギカメムシの幼虫だった。
あれから数日、もう幼虫たちはいないだろうと今日卵の場所へ行ってみた。
思った通り幼虫たちは、一匹も見当たらず卵の殻だけが残っていた。
殻を持ち帰って観察してみた。
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上部が蓋のようになっていて、ここが開いて中から幼虫が出てくる。
黒い三角形は殻に模様がついているのではなく、三角形の形をしたものが卵の内壁に細いひものようなものでつながっていて、それが殻の外に出てぶら下がっている状態。孵化前は中にあると思われる。卵の中で幼虫が育つための何かなのだろうが、これが何だかはわからない。
あまりにも小さいので、手持ちのレンズではそこまでお見せできないのが残念だ。
それにしても、殻といえどもとても綺麗で素晴らしい形をしている。
まさに自然の芸術品という言葉がぴったりだ!
他のカメムシの卵や他の虫、ナナフシなどの卵もとても面白い形をしている。
これらを見つけたら是非紹介したいと思う。
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アサギマダラのマーキング [自然]

山形から西吾妻スカイバレーを通り、山越えして裏磐梯へ。
標高は1000mを超え、思っていた以上に車外は寒く、途中で車中泊と思ったがこの寒さではちょっと厳しい。
日も傾き早々に山を降りねばと思った車道脇に、久しぶりにアサギマダラが。
あたりを見渡すとかなりの数が吸蜜したり飛んでいたり。
車を止めて様子伺い。
撮影すると翅に何か書いてある。
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「デコ」、「YT-**」、写真では見えない場所に「8.19」とある。
この記号は、隣のデコ平で記されたマーキング。
デコはデコ平、YT-**はイニシャルと標識番号、8.19は標識日だ。
ちょうど8/7~8/22に、デコ平で観察会をやっていてそこでマーキングされた蝶のようだ。
この標識をもとに、アサギマダラがどの経路でどのくらいの日数で、どこまで行くのかを追跡するのだ。
昨年デコ平で標識された蝶が、78日間かけて2231km、台湾まで渡ったことが確認されている。
様々な天候、雨や強風もあるだろうが、2ヵ月半かけて自分の翅で福島から台湾まで飛んでいくとは
恐るべし飛翔能力であり、また何でそんな厳しい危険な旅をするのか自然の不思議だ。
この蝶が、次どこでいつ確認されるのだろうか?想像すると興味はつきない。

この日は、西吾妻山を越え裏磐梯へ。
裏磐梯には桧原湖があるが、個人的にはその横にある小さな曽原湖がお気に入り。
静かな湖面に、キャンプ場のランタンの明かりを見つめていると最高に心地よい!
残念ながらこの夜はここではなく、またもや裏磐梯道の駅で一夜を明かした。
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道の駅はガラガラで、最初は僕の他に2台だけと寂しい限り。
そのうち数台が、入って来て最終は5~6台だっただろうか。
熊谷から来られた年輩の方は、8月初め秋田の八幡平まで行って、そこからずっと車で旅をして下って来たとの事だった。
そんな人気のない道の駅でも、とやかく賑やかだったのがこの「セスジツユムシ」。
灯りの下の草で数匹が鳴いていて、あまりにも寂しいのでいいBGMになってくれた。
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翌日も桧原湖畔でアサギマダラを見た。
これもマーキングあり、今後が楽しみ。
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裏磐梯ビジターセンターで裏磐梯の自然を学んで、帰路へ。
途中、以前から行ってみたかった大内宿に寄ってみた。
宿場町は好きでかなりあちこち行っているが、ここは最近人気があってとにかく人ばかり。
残念ながら人の多さに、興ざめしてしまった。
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宿場内の川の縁で「キアゲハ」が吸蜜していた。
アゲハの仲間は山ではあまり見かけず、成虫の吸蜜出来る花があり、幼虫の食草がある人里が生息しやすい場所なのだろう。大勢の観光客の中を、数匹が元気に飛び回っていた。
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これで今回の旅の記事は終了である。
珍しい種にはあまり出会えなかった。
いつも思うが、何を撮るのかと事前の情報収集は大事である。
今回の目的は、記憶の場所探しだったため、まぁその目的は達成できた。
明日からは、ようやく狭山丘陵の生き物 虫に戻れる。

昼間は暑いが、夜、窓の外ではアオマツムシの声が響いて、すっかり秋の気配だ。


ニホンカモシカは怖かった! [哺乳類]

仙台市太白山自然観察の森に行った。
ここは仙台南ICから車で約15分、仙台駅からバス+徒歩で1時間弱ほどのところにあり、自然観察センターを核として太白山まで観察路が続く自然豊かな森だ。
以前勤めていた職場に、定期的に観察会などの情報紙が送られてきていて知っていたので気になって寄ってみたのだ。
駐車場を出た森の入口に、クマ注意の看板がありちょっとびっくり。
木々の小道を少し歩くと開けた場所に自然観察センターがあった。
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センター脇の薄暗い林縁から、ビビットな赤い色が目に入って来た。
見た事のない異様な植物?
レンジャーの方に聞くと、蘭の仲間の「ツチアケビ」の実だという。
葉はなく養分のすべてを共生菌に依存しているらしい。
何ともグロテスクな形と毒々しい雰囲気は、一度見たら忘れないだろう。
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平日だったので、残念ながらガイドウォークや観察会は開催されていなかった。
観察路を歩いたが、端境期で花も少なく、この日は虫もあまり見つけることが出来なかった。
そんな中たくさん咲いていた「キツネノカミソリ」、葉の上にいた「コチャバネセセリ」。
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一通り散策を終え、車で次の場所へ向かう林道を走っていると、何やら大きな生き物が草陰から現れた。イノシシ?
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いやいやもっと大きい!
これが「ニホンカモシカ」だった。
奥多摩や秩父などで、遠くの山の小さなカモシカを双眼鏡で覗く程度でこんなに近くで見たのは初めてだ。
凄い迫力で見れば見るほど顔が怖い。
こんなのに突進されたらと思うとぞっとするが、めったにないチャンスなのでじっくり見てカメラに収めた。太白山の森にはカモシカがいるとガイドマップにあったがまさかめぐり合うとはラッキーだった。
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灯りに集まった生き物たち [自然]

宮城鳴子の道の駅で車中泊。
ここは照明が多くて、夕暮れから灯りに集まる色々な虫が見られた。
トイレの外壁にいたのは、クワガタムシのメス。
お尻に泥をつけていたところを見ると、昼間土の中に潜っていたのか。
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反対側の壁には「クサキリ」。
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さらには「エンマコオロギ」のメス。
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地面にもたくさんのコオロギが。
種はわからないが、エンマコオロギも含めて皆後翅が長いのは地域的なものなのか。
恐らくヒバリモドキ科の仲間。シバスズに似るが、メスなのに長翅だ。
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上の種より一回り大きい。これもメスだ。
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蛾が少なかったが、ガラスにとまっていた「オオエグリシャチホコ」。
シャチホコガの仲間は、形が面白い。
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一番の大物は、「ヤママユ」のオスだった。
くし状の触角がパラボラアンテナのようで素晴らしく立派だ!
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これらの虫たちの他にも小さいものではカゲロウやハエなどを、じっと動かず待ち伏せして狙っているものがいた。
「アマガエル」。この自動販売機だけでも10匹以上がへばりついていた。
じっとしていれば食べ物がやって来てくれる、彼らにとってはいわばレストランだ。
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仲良く並んで食卓についているが、こうしてみるとちょっと怖い。
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その横にはセスジツユムシがじっとしていた。
この虫も灯りに引き寄せられたのだろう。

みんな買い物や休憩に気軽に訪れる道の駅でも、食う食われるの厳しい世界が繰り広げられているのだ。
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