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おしゃれなリボン イチモジフユナミシャク [チョウ・ガ]

いよいよ大晦日。
あと4時間ほどで2010年、早いなぁ 本当にあっという間の一年でした。

イチモジフユナミシャク1-1231.JPG今年最終日も丘陵へ。
歩きだして早々にシデの木の幹に白いものを発見。
おぉ!見覚えのある色と形。





イチモジフユナミシャク2-1231.JPG「イチモジフユシャク」のメスだった。
フユシャクのメスにしては少し長めの翅と、薄い水色に黒い文様。
一年ぶりの再会である。幼虫の食草は、ニレ科のハルニレやケヤキ、バラ科のリンゴ、ソメイヨシノ。
地味なフユシャクのメスの中では、水色のおしゃれなリボンが印象的だ。


ムラサキシジミ1231.JPGすぐ後ろで紫色の何かが落ち葉に紛れた。
落ちたところを探してみると、「ムラサキシジミ」。
翅を広げて、御開帳。
久しぶりにきれいな紫色を見ることができた。




今年もたくさんの丘陵の自然に出会い、新しい発見もありました。
いつもの場所でも日々移ろい、違った顔を見せて楽しませてくれます。
そんな一瞬をこのblogで紹介してきました。
一年間、お付き合いいただき有難うございました。
来年も自然・虫の面白さ、美しさをお伝えできればと思っています。

皆様に、2010年が良い年でありますように!


変わった形の ツマジロエダシャク [チョウ・ガ]

ツマジロエダシャク12.28.JPG西久保田んぼのクスノキに面白い翅の形をした蛾がいた。
ちょっと高い所にいたので、少し下に降りてきてもらった。






ツマジロエダシャク1-12.28.JPG名前は、「ツマジロエダシャク」。
本州から沖縄まで分布し、4~11月に現れるとのことでこの個体は遅くまで頑張っているようだ。
エダシャクの仲間だが、フユシャクではなさそうだ。
幼虫の食草は、いた木そのままのクスノキ。



ツマジロエダシャク2-12.28.JPG前翅と後翅を離してとまっているのが特徴的。
地味な色のリボン?
人型のようにも見え、神社の境内ならちょっと不気味かも。
神社にもクスノキ結構あるからなぁ・・・・・。


新宿御苑 [チョウ・ガ]

12月27日新宿御苑に、「日本チョウ類保全協会」主催の「絶滅危機のチョウを守る」の企画展に行ってきた。
昨年も足を運んだが、一年とは早いものだ。
会員の方々の素晴らしい写真が展示され、とても参考になった。
いつもblogで拝見しているが、やはり大きな写真は迫力があり見応え充分だった。
永幡嘉之氏の里山とカタクリについての写真による講演も、氏の思いが伝わる良い講演だった。
写真集が出れば是非購入したいと思う。

新宿御苑1-1227.JPG新宿御苑は今まで一度も入ったことがないので、講演が終わってから行ってみた。
ここは環境省の国民公園らしい。国民公園?初めて聞いた。
元皇室の庭園というだけあって、日本・フランス式・イギリス式の庭園を見る事が出来る。
何かいないかと、マクロの目で探してみたが残念ながら見つけることは出来なかった。
ただ、広い芝生と、ゆったりとした時間を楽しむ人々、その先に見える東京タワーがとても印象的だった。




新宿御苑巨木12.27.JPG芝生の中央に目立つ巨木。
ゆりのきとメタセコイアだろう。
いったいどのくらいの年月を重ねているのか?
ベンチのカップルがミニチュアのように見えた。




新宿御苑ゆりのき1227.JPGゆりのきには、まだ花の名残が。チューリップツリーと言われる所以。
ここからたくさんの羽のついたたねが風に吹かれて飛んで行ったのだ。
木の下にはたくさんのたねが落ちていた。








新宿御苑ハシブトガラス1227.JPGとにかくハシブトカラスがたくさんいた。
近づいても一向に逃げず。こうなると憎らしくもなる。
さすが都会のカラスだ。





新宿御苑ジュウガツザクラ1227.JPG園路沿いには、ピンクの花が咲いていた。
梅かと思ったら、ジュウガツザクラという桜のようだ。
淡いピンクに八重の花が綺麗だった。

冬至は過ぎたが、まだまだ日が暮れるのは早く、早々に切り上げた。
暖かくなったら、また訪れたい場所だ。


雑木林のホルスタイン チャバネフユエダシャク [チョウ・ガ]

チャバネフユエダシャク1228.JPGこの季節、越冬中の虫を探すか、フユシャクか。
ということで木々を見て歩いていると見つけた「チャバネフユエダシャク」のメス。1,5m程の高さのエノキの幹にいた。
今まで見た中では小ぶりだが、白黒まだら模様がやはり目立っていた。この模様は、鳥の糞に擬態しているのだろうか?



チャバネフユエダシャク1-1228.JPGチャバネフユエダシャク2-1228.JPGふっくらした体と白黒模様が牛のホルスタインを彷彿させる。
“雑木林のホルスタイン”
周りにオスを探したが、残念ながら見つけることは出来なかった。



チャバネフユエダシャク3-1228.JPGオスと一緒に撮影したいと、日が暮れてから再び見に行った。
交尾は日没後、2時間位が活発と文献にあったのだ。
残念ながら周りにはオスはいなかったものの、昼とは違って写真のように体を持ち上げてとまっていた。
この種のメスが、尻を持ち上げてフェロモン嚢を出してオスを呼びよせるのかわからないが、そういった状態ではなかったようだ。


チャバネフユエダシャク4-1228.JPG体に対してやけに足が長いのは、少しでも遠くにフェロモンを拡散させオスを呼び寄せるためなのだろうか?
それにしても、ずんぐりむっくりで翅がなく、足が長い。
奇妙な体には違いない。




チャバネフユエダシャク5-1228.JPG周辺の木を見て回っていると、近くにオスが見つかった。
片方の翅が折れていて、翅を立ててとまっているので種がよくわからないが、チャバネのオスのようにも見える。
明かりを点けて撮影したので、この後すぐに飛んで行ってしまった。
片方の翅だけでもしっかり飛んでいたのには驚いた。

寒ささえ我慢すれば、昼夜、まだまだフユシャクは楽しめそうだ!


綺麗な色、面白い形の変形菌 [植物]

先日、丘陵の生き物倶楽部の観察会に参加した。
この日は、冬でも葉を落とさない常緑樹が観察のテーマだった。
その中で、テーマとは異なるものの印象に残ったのが、変形菌だ。
遅れて参加したのだが、最初に偶然面白いのが見つかったからと後から教えていただいた。

変形菌とは?
変形体と呼ばれる栄養体が移動しながら微生物などを摂食する“動物的”性質を持ち、かつキノコのように子実体を形成し、胞子により繁殖するといった植物的(あるいは菌類的)性質を併せ持つ生物のこと。粘菌とも呼ばれる。

ヘビヌカホコリ1219.JPG朽木をひっくり返すと、オレンジ色のあみあみが目に飛び込んできた。
ケホコリ科ヌカホコリ属「ヘビヌカホコリ」。
茶色い朽木に、艶のある目立つ色で網目状に広がっていた。
こんな形のお菓子を昔食べたのを思い出した。
確か外国のクラッカーだったか。


キケホコリ1219.JPGそのすぐ近くにあったのがこれ。
ケホコリ属「キケホコリ」。
この名で合っているのだろうと思うのだが、自信はない。
小さな丸いオレンジ色の粒粒が集合している。
一見何かの卵かと思ってしまう。

生き物がめっきり少なくなる今の季節だが、朽木の下にもこんな面白いものがいる事を改めて認識した観察会だった。


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