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白馬で出会った春のチョウたち [チョウ・ガ]

棚田で有名になった白馬村青鬼集落に行ってみた。
朝早い時間だったが、すでに何人かがカメラを構えていた。
ここ数年、多くのカメラマンが訪れ畔に踏み入るなどしたため、通路外は立ち入り禁止になったそうだ。
この田に水が張られると、一段と美しい風景が見られることだろう。
青鬼棚田0424_1.JPG


















田んぼの真ん中に大きなコブシの木。
コブシは田打桜(たうちざくら)とも言われ、コブシの開花を田植え作業の目安にした地域もあるようだが、ここでも雪形と合わせて目安にしていたのだろうか?
コブシ0424_1.JPG


















ヒメギフを待っている間、周りで咲いていた野草たち。
狭山丘陵では見られない鮮やかな黄色、尖った葉と茎の赤がちょっと妖艶な
「キケマン」。
キケマン0424_1.JPG



























ジロボウエンゴサクと似ているが、苞葉に切れ込みのある「ヤマエンゴサク」。
ヤマエンゴサク0424_1.JPG


















林縁を歩くと足元からたくさんの「オツネントンボ」が飛び立った。
よくぞこんなにと思うほどの数だった。
オツネントンボ0424_1.JPG


















時折飛んできてスミレで吸蜜していた越冬した「スジボソヤマキチョウ」。
翅がかなり傷んでいたが、敏捷に飛んでいた。
スジボソヤマキチョウ0423_2_1.JPG


















こちらも成虫越冬の「クジャクチョウ」。
比較的きれいな個体だった。
縄張り意識が強く、2個体が常に場所を争っていた。
クジャクチョウ0423_1.JPG


















多く見られたもののなかなか止まってくれず、ほとんど撮ることが出来なかった「スギタニルリシジミ」。
とにかく警戒心が強く近寄ることが出来なかった。
スギタニルリシジミ0423_1.JPG


















2014年4月23-24日 長野県
モクレン目モクレン科 コブシ
ケシ目ケマンソウ科 キケマン、ヤマエンゴサク
トンボ目アオイトトンボ科 オツネントンボ
チョウ目シロチョウ科 スジボソヤマキチョウ
チョウ目タテハチョウ科 クジャクチョウ
チョウ目シジミチョウ科 スギタニルリシジミ
CANON EOS50D EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM 、CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM


白馬のヒメギフチョウ [チョウ・ガ]

数年ぶり、長野県白馬までひとっ走り。
お目当ては、壮大な白馬の山々を眺めること、春の林縁を飛びまわる鮮やかなヒメギフチョウに出会うこと。
東京で桜の季節が終わったころ、白馬の山々にはまだ雪が残りコブシの花が咲いてまさしくこれから春。
大出のつり橋近くから眺めた白馬展望。
来るたびこのスケール感に感動である。
白馬0423_1.JPG












白馬岳と小蓮華山の間に見られる雪形、「代掻き馬」。
代掻きとは、田植えの前に田の土と水をかき混ぜて、田植えができる状態に準備することを言う。
代掻き馬はこの代掻きの時期を教えてくれる雪形。
だいぶ見えてきたようだが、わかるだろうか?
雪形代掻き馬0423_1.JPG


















ここでは、道端にもたくさんフキノトウが見られる。
もう採り放題って感じ!
フキノトウの天ぷらおいしいんだなぁ。
hukinotou_1.JPG


















さて、もう一つの目的ヒメギフチョウを見に行ったが、まだ時期が早かったようでカタクリが全く咲いていない。
それでも探すといくつか花は見つかった。
カタクリ0423_1.JPG


















キクザキイチゲは見ごろのようだが、カタクリとヒメギフは期待できそうにない。
キクザキイチゲ0423_1.JPG



























ヒメギフが見られる別の場所移動し、待つこと数十分。
どこからともなくやってきて、葉の上にとまってくれた。
春の妖精、翅のきれいな個体だった。
ヒメギフチョウ0423_1.JPG


















ここにカタクリはなく、キクザキイチゲが咲いているが全く見向きもしない。
白い花は目に入らないのか、あまり蜜がないのか?
吸蜜しているのは、ほとんどがタチツボスミレだった。
ヒメギフチョウ0423-1_1.JPG


















今回ギフチョウを見ることは出来なかったが、雄大な景色と可憐な妖精ヒメギフチョウに出会え来たかいがあったというものだ。
ヒメギフチョウ0423-3_1.JPG


















2014年4月23-24日 長野県
キク目キク科 フキ
ユリ目ユリ科 カタクリ
キンポウゲ目キンポウゲ科 キクザキイチゲ
チョウ目アゲハチョウ科 ヒメギフチョウ
CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM、CANON EOS50D EF70-200 f2.8 L IS USM、EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM


クワガタのようなアギトアリ [ハチ・ハエ・アリ]

アギトアリとは普段聞かない名前のアリだ。
数年前から、その存在が聞かれていたが、ようやくその姿を見ることができた。
アギトとは顎を意味し、その大顎はまるでクワガタを連想させる。
体長は10~13mm前後と大型。体はスリムだが、脚が長いのでより大きく見える。
アギトアリ0421_1.JPG


















日本では、九州(鹿児島県)、屋久島、種子島、口永良部島に生息する南方系の種だが、屋久島では平地より標高1,200 mの高所にいたるまで分布している。 中国では北京より更に北の北緯40゜を越える地域においても確認されているので、寒さにも順応できるようだ。
アギトアリ0421-1_1.JPG


















石垣や倒木の下などに営巣するようで、ここでも朽木の下から見つかった。
アギトアリ0421-2_1.JPG


















大顎は180°開き、餌などを捕獲するのに使い、さらに尻の先には毒針があるという。
また、危険を感じると顎を地面に打ち付けて後ろに跳躍して逃げるという。
なぜ南方系のこのアリが、ここにいるのだろうか?
材についてきたとも考えられなくもないが、この種が見いだされたことも不思議である。
生態系への影響はわかっていないが、今までいなかった種が入り込むことで何らかの影響がある可能性は高い。
今後、その動向について注意が必要な種である。
アギトアリ0421-3_1_1.JPG



























2014年4月21日 東京都
ハチ目 アリ科 アギトアリ
 CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX
参考:日本産アリ類画像データベース http://ant.edb.miyakyo-u.ac.jp/J/Taxo/F11301.html
    宝塚アリ研究所 http://park.geocities.jp/esunamura/odontomachusJpn.html


春の蛾 エゾヨツメ [チョウ・ガ]

早春から春にかけて見られるガは意外と多い。
キリガ、シャクガ、シャチホコガなどの仲間が、夜に花やコンビニの灯りに集まっている。
中でも中・大型の蛾は人気があり、先日アップしたイボタガと並んで注目されるのが「エゾヨツメ」。
この種も昼間はなかなか出会えないが、夜灯りを探せば比較的出会える確率は高いようだ。
運よく朝、職場の照明の下で見つけた。
エゾヨツメ_1.JPG


















体が冷えていてすぐには飛ぶことができない。
チャンスとばかりにじっくり観察。
エゾヨツメ1_1.JPG


















翅が少し痛んでいたが、後翅の青い紋が美しい。
幼虫の食草は、コナラ、クリ、ハンノキなどのようで、一度はfieldで見てみたい蛾の一種だ!
エゾヨツメ3_1.JPG


















2014年4月13日 東京都
チョウ目 ヤママユガ科 エゾヨツメ  

雌性先熟のスズメノヤリ [植物]

草はらを歩くと、足元に小さなかわいいぼんぼりが目に付く。
イグサ科の「スズメノヤリ」だ。
すっと伸びた茎の先にぼんぼりのような花がつくことから毛槍に見立て、小さいからスズメと名付けられた。
この花、両性花だが柱頭が熟ししぼんだ後に、おしべが現れる雌性先熟で、これによって他家交配の確率を高める。
風媒花に多いそうだ。
今度じっくり見てみたい。
スズメノヤリ0409_1.JPG



























2014年4月9日 東京都
イグサ目 イグサ科 スズメノヤリ  CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX

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