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神輿草 [植物]

あさっては立冬、一日一日冬が近づいてくる。
今日は日差しもなかったせいもあり、とても寒い一日だった。

木々の紅葉も少しずつ進み、林縁や足元の草も色付いてきた。
田んぼの畔でピンク色の小さな葉が目についた。
しゃがみこんでじっくり見てみると、この形何かに似ている?
お祭りで、人々が担ぐお神輿に似ているので神輿草(みこしぐさ)。
そういわれれば見える見える。
本名は「ゲンノショウコ」。
下痢止めや腹痛の薬として飲めばすぐに薬効が現れるのでこの名がついたらしい。
ゲンノショウコ1105_1.JPG
















少し進むと、一角でたくさんのお神輿が賑わいを見せていた。
これは花が終わった後の種で、弾けて種を飛ばすとお神輿のような形になる。
左のものは種を飛ばした後で、楕円の部分が種が入っていたところ。
右は弾ける前で、まだ種が入っている状態だ。
ゲンノショウコ1105-2_1.JPG
















花期は7月~10月でほとんど種になっていたが、一つだけ白い花が開きかけていた。
花の時期は目に留まるが、花が終わると雑草の中に紛れてしまう。
足元に目を凝らして歩くと、面白いものがいろいろ見つかるのだ。
ゲンノショウコ1105-1_1.JPG
















2012年11月5日 埼玉県
フクロソウ目 フクロソウ科 ゲンノショウコ  CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM

それぞれの冬 [季節]

園路沿いの実生のエノキの葉に食痕を見つけ探してみると、葉の上に「アカボシゴマダラ」の幼虫がいた。アカボシゴマダラは幼虫で越冬する。春や夏などに見られる年内に羽化する幼虫の角は黒く細長いが、冬を越す幼虫は角が太く短い。この幼虫は短角なので越冬幼虫だ。
アカボシゴマダラ1022-2_1.JPG
















田んぼの脇のクワの葉には「チャドクガ」がいた。
このガは卵、幼虫、蛹、成虫すべてのステージにおいて毒毛を持つ嫌われものだ。
そういえば夏にすぐそばにあるサザンカに幼虫が発生したようで、駆除したという看板が立っていた。すべて駆除できずに残った幼虫が育って羽化したのかもしれない。
このガは卵で冬を越す。もうすでに卵を産んだのだろうか?
チャドクガ1022_1.JPG
















すぐそばのススキの葉上にいたのは「ツチイナゴ」。
背中と側面のクリーム色のラインが美しい。
幼虫時代は緑色で、成虫になると褐色になる。
幼虫は初夏から秋口まで見られるが、その頃草はらの葉は緑色なので体色も緑色。
成虫で過ごす冬には、草はらは冬枯れの褐色。
そこに紛れるには、褐色の体色の方が都合がいいのだろう。
ツチイナゴ1022_1.JPG
















2012年10月22日 埼玉県
鱗翅目 タテハチョウ科 アカボシゴマダラ
      ドクガ科 チャドクガ
直翅目 バッタ科 ツチイナゴ          CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM

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