オサムシタンポタケ [その他]
丘陵でお会いした、レンジャーの蜂須賀隊長が「オサムシタンポタケ」を見つけたとの事で見せてもらった。
通常は白いクローン胞子がオサムシからにょきにょき伸びた先に付いてオサムシタケと呼ばれるが、有性生殖の胞子のあるタンポ(丸の中)と呼ばれるものが出来ると「オサムシタンポタケ」と名を変える。
狭山丘陵は、このタンポタケの見られる一大産地だそうだ。
死んだオサムシが、これだけ美しいのはオサムシタケの菌が体全体にまわり、バリヤーを張って他の菌が入るのを防いでいるので腐らず生きているかのような体裁を保っている。
何とも不思議!!
丘陵の蝶 [チョウ・ガ]
沖縄は梅雨明けしたようだが、こちらはまだまだ。
例年通りならあと半月は雨が降り続くのだろう。
先日、調整した望遠ズームで撮影した蝶を数枚。
今年初見の「アサギマダラ」。
林縁にとまっているのを教えていただいた。
緑にエンジ色が目立っていた。
オカトラノにやって来た「メスグロヒョウモン」の♀と♂。
この日は、♂、♀数匹が吸蜜していた。
せわしなく吸蜜する「クロアゲハ」。
少しの間立ち寄って、あっという間に行ってしまった。
少し離れたところにあるリョウブの花には、翅の痛んだ「イチモンジチョウ」がいた。
ここにはミドリヒョウモンも数頭来ていたが、なぜか近くのオカトラノオには見向きもしないでリョウブ一筋。残念ながら撮影するチャンスは得られなかった^^;
ナミアゲハの吸水 [チョウ・ガ]
丘陵を車で移動していた時に、住宅街の駐車場の砂利に2匹の「ナミアゲハ」が降り立っているのが見えた。
すかさず車を止めて、カメラを構えたが、たまたま後から車が通り飛び立ってしまった。
しかし少し待っていると、一頭が舞い戻り再び砂利で吸水を始めた。
夏型の新しい成虫のようで、クリーム色の地色に黒のラインとオレンジと青のアクセントが、アゲハってこんなに綺麗だっけと思うくらい美しかった!
そのうちもう1頭も戻ってきて、2頭で並んでくれた。
住宅街の中で、こんな光景を見るのは久しぶりで、這いつくばって撮っていると近くの住人が出てきて何かと問うので、アゲハチョウを撮っていると話すとこんなところで蝶が何をしているのかと不思議がっていた。
後から撮った写真を見て、広角・魚眼で周りの景色も写しこんでおけば良かったと思うのであった。
ルリボシカミキリの羽脱 ~埼玉県中央部 [甲虫]
先日朝、ルリボシカミキリが良く見られる材を見ていると、偶然にも頭を出してもがいている個体を見つけた。
カミキリムシの仲間の幼虫は、鉄砲虫と呼ばれ卵を産み付けられた材を食べながら育ち、木の中で蛹になり、羽化して成虫が材を食い破って出てくるのだ。
(写真:RICOH CaplioR7)
ルリボシカミキリも同じようにこのクワの材の中で育ち、蛹から羽化して今まさに出ようとしている。羽化して材から脱出するので羽脱というのだろうか?
上、左 8:05
見ていると穴から体がなかなか抜けず、かなりもがいている。
8:08
首を左右に振ったり、穴の奥に少し戻ってまた出てきたり、前足を踏ん張って苦悩している?のが手に取るようにわかった。
8:11
反対からストロボを当てて撮影。
頭をのけぞって抜けようとするが抜けない。
ただ見ていると少しずつ体が抜け出てきている。
時間の都合で、残念ながらここまでしか観察は出来なかった。
8:22
その後、少しして様子を見に行ったら、無事羽脱して材の根元でじっとしていた。
カメラを構えて撮影しようとすると、勢い良く走り出し飛び立ってしまった。
走り逃げるのを追っかけ撮影したら、やはりブレブレだった^^;
8:38
抜けた穴。それにしてもよく自分の体のサイズに合った穴を開けられるものだと感心しきりだ。
抜け出すのに恐らく20分前後かかったと推測するが、この時が最も危険なときかもしれない!
何はともあれ無事の羽脱に、思わず手に汗握りながらも最後には拍手喝采を送ったのだった(^^♪
草むらの宝石 ジンガサハムシ [甲虫]
ムラサキシキブの葉上でイチモンジカメノコハムシは良く見かけるのだが、この虫の食草はヒルガオでどこにでもあるわけではなく、なかなか見つけられなかった。
ジンガサハムシの仲間にも色々いるが、その中でも金色が最も美しい。
陽の光を受け、草むらで金色に光る宝石だが、その姿はまるでUFOのようで不思議な生きものという感じ。
この色は個体差が大きく、もっと金色に輝くものを探してみようと思ったのだが、残念ながらこの一匹しか見当たらなかった。
同じくヒルガオを食草としているよく似たものにスキバジンガサハムシがいるが、小楯板の後ろの盛り上がりが均一である事から見分けることが出来るようだ。