SSブログ

柳絮とオオヨシキリ [鳥]

初夏の湿地の風物詩。
風のある日には、吹雪のように湿地一面に白い綿毛が舞う。
その正体は柳絮(りゅうじょ)と呼ばれる柳の種。
綿毛に包まれたたくさんの小さな種が風に吹かれて枝から離れ飛んでいく。
ryujyo0517_1.JPG
















このころの湿地にはもう一つの初夏の風物詩が見られる。
ヨシの中からギョシギョシ、ギョシギョシと騒々しくやかましい声。
声の主は「オオヨシキリ」。
鳴き声から「行行子」とも呼ばれ、夏の季語とされている。
ooyoshikiri1-0517_1.JPG

















夏鳥として渡ってきてヨシ原などで繁殖する。
縄張りを作って昼も夜もさえずりメスを呼び、つがいになると全く鳴かなくなってしまう。
ヨシ原では、枯れたヨシにとまってさえずっているのをよく見かける。
この日はこちらを警戒してかヨシの中で鳴いていたが、じっと息をこらして待っているとひょいと出てきて枯れたヨシへ。ooyoshikiri2-0517_1.JPG


















大丈夫と思ったのか、大きな口をあけて鳴き始めた。
口の中の赤がとても目立つ。
オオヨシキリがやってくる湿地では、止まってさえずるための枯れたヨシを刈らずに残しておくことが彼らにとって重要なことではないだろうか。
彼らが繁殖できるようなヨシ原のある湿地も、だんだん少なくなってきているのだろう。
鳴き声は騒々しいが、この声が聞かれなくなるのはとても寂しく、こういった場所をぜひとも残していってほしいものだ。
ooyoshikiri0517_1.JPG

















2012年5月17日 埼玉県中央部
スズメ目ウグイス科 オオヨシキリ  CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


かわいいウグイス [鳥]

いやぁ!
春ですねぇ。
谷戸にウグイスのさえずりが響き渡り誰もがその声に癒されている。
この日出会った方もカメラで録音して、寝る前に聞くとぐっすり眠れるとおっしゃっていた。

先日紹介したさえずるウグイス
「ウグイスって こんなでしたっけ??もっと小奇麗な鳥のイメージが、、、。」
というコメントをいただいた。
「ウグイスって意外とこんなんです」ってコメントしましたが、これは間違いでした。

昨日撮ったウグイスは、小奇麗で何ともかわいい!!
これたぶんメスだと思うのです。
ウグイスのオスメスの識別は大きさで、メスはオスより小さいそうだ。
この個体は、先日歌っていたオスがいた近くにいたのだが明らかに小さく
顔付もやさしい。

全く根拠はないが、そう思う。
いかがでしょう?
ウグイス_1.JPG

















2012年4月17日 東京都
スズメ目 ウグイス科 ウグイス     CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


びっくり烏骨鶏 [鳥]

先日見ることができなかったコツバメのリベンジに出かけた。
晴れてはいなかったが、時折日差しも射す暖かさ。
いるのは間違いないが、出会えるかどうか気になりながらも歩いていると、林床に白いものがうずくまっていた。
ネコか?と思いきや何とここにいるはずのないニワトリが2羽!
だがただのニワトリではなく白い毛がふわふわ、顔や鼻先の鶏冠は黒っぽい。
何よりでかい。
ウコッケイ0416_1.JPG
















このニワトリ、烏骨鶏だった。
烏骨鶏とは、名前の通り皮膚や骨までカラスのように黒いニワトリの1種で、国の天然記念物。
卵は高い値で売られている。
飼っていたものを誰かが捨てたのだろうが、困ったものである。
飼うからには最後まで面倒をと言いたいところだが、ただのペットではなさそうなので捨てたにせよその理由が気にはなるなぁ。
ウコッケイ1-0416_1.JPG
















2012年4月16日 東京都
キジ目キジ科 烏骨鶏   
EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ、

どちらも藪の中 [鳥]

いつもの谷戸の藪の中から聞こえるチャッ♪チャッ♪という鳴き声。
「ウグイス」の地鳴きで、恋の季節にホーホケキョ♪とさえずる以外は地味に鳴く。
なかなか姿を見ることができないが、今の恋する季節には危険を顧みず姿を現してさえずっている。
uguisu0329_1.JPG

















しかしこの谷戸には今の時期もう一種、藪からチャッ♪チャッ♪と鳴く鳥がいる。
こちらもなかなか姿を現さない。
図鑑などでは、ウグイスより金属的な鋭い声で鳴くとある。
最初は区別がつかなかったが、このごろその違いがようやく分かってきたような気がする。
声の主は、「ミソサザイ」。
キクイタダキとともに日本最小の鳥で色は濃い褐色で尾羽をピンと立てているのが特徴。
この日、たまたま茂みに隠れた姿を見かけたので出てくるのを40分ほど息をこらして粘ってみたらさっと茂みから出て木柵にとまってくれたがあっという間に藪の中に消えてしまった。
証拠写真程度だが、粘っただけにうれしいものである。
misosazai0326_1.JPG

















2012年3月29日 東京都
スズメ目 ウグイス科  ウグイス
スズメ目 ミソサザイ科 ミソサザイ   CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


アオゲラの恋~武蔵野 [鳥]

先日、野鳥のラインセンサスに参加した。
曇り空で今にも降り出しそうな天候だったが、こういう天気のほうが色々な種が見られるものだ。
歩いているとアオゲラを見つけた。
よく見ると頭の赤い筋がてっぺんあたりで途切れているのでメス。
珍しく低い位置にとまりそのうち地面に降りて木の根元をしきりにつついていた。
アオゲラが地面に降りているのを見るのは初めてだった。
アオゲラメス0323_1.JPG


















少し歩くと、今度はオスがいた。
アオゲラオス0323_1.JPG

















このオスを観察していると、近くに先ほどのメスがやってきて、地面で何かを啄み始めた。
するとそれを見つけたオスが何気に近寄っていった。
オスもメスもしきりに上空を気にしている。
アオゲラ0323-1_1.JPG

















オスとメスの接近にちょっと期待していると、オスがメスの後ろに回り込んだ。
アオゲラ交尾0323_1.JPG

















するとメスが姿勢を低くし交尾が成立したようだった。
少しの間、この姿勢を続けながらも常に2羽とも上空を気にしている。
オオタカなどの敵を警戒してのことだろうか?
たまにお互い見つめあうしぐさがとてもほほえましかった。
それにしてもアオゲラが地上で交尾?と驚く光景を目撃してなんてラッキー!な鳥見だった。
アオゲラ交尾0323-1_1.JPG

















2012年3月23日 東京都
キツツキ目 キツツキ科 アオゲラ   CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ

鳥たちにも春 [鳥]

谷戸を歩いているとヒッ♪ヒッ♪という聞きなれた声が聞こえてきた。
声の聞こえる方を見渡すと、ジョウビタキのオスが木の間からひょっこりと姿を現した。
ジョウビタキ0329-1_1.JPG
















ジョウビタキのオスは今シーズン初めてだった。
この冬は思うようにfieldに出ることができなかった。
きっとこれが最初で最後の出会いになるだろう。
ジョウビタキ0329_1.JPG

















別の谷戸では、すぐ頭の上で久しぶりに聞く声がした。
声の主は「ヤマガラ」。
ヤマガラ0329-1_1.JPG
















すぐそばでは別のヤマガラが梢で鳴いていた。
ペアのヤマガラたちだろうか。
エナガやシジュウカラ、カラスたちも巣作りを始めている。
命繋がる季節がやってきた!
ヤマガラ0329_1.JPG
















2012年3月29日 東京都
スズメ目 ヒタキ科 ジョウビタキ
スズメ目 シジュウカラ科 ヤマガラ   CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


今シーズンお初のはやにえ [鳥]

昨年秋にモズの高鳴きを聞いてからずっと探していたが、見つけることができなかった「はやにえ」。
先日、梅の蕾も膨らんできたなぁと見ていたら目の前に見つけた大物。
オオカマキリのメスのはやにえ。
ここの梅の木には、オオカマキリの卵梢がいくつも見つかった。
無事産んだ後に、捕まったのだろうか?
hayanie_1.JPG
















梅の木といえば「イラガ」の繭。
数はさほど多くなかったが、いくつかの繭を見つけることができた。
同じものはないというイラガの繭の模様。
集めてコレクションにするのも面白い!
iraga0204_1.JPG















2012年2月4日 東京都


コンビニの鳥 ハクセキレイ [鳥]

このところ休みにゆっくりと丘陵を散策できないのが残念で仕方がない。
寒いこの時期でも、春に向かって生きものたちは活動を始めており、その些細な変化や兆しを見つけるのは楽しいものである。
少し前からシジュウカラがさえずりをはじめ、カップルで梢を飛び交う姿が見られるようになってきた。

さて、そんなことで少し前の画像だがよく立ち寄るコンビニの駐車場にいつもいる「ハクセキレイ」。
人や車を恐れる様子もなく、人が近づけばささっと走って距離を確保する。
この小走りが、何ともかわいくてたまらない!
hakusekirei1-0202_1.JPG

















ハクセキレイは、丘陵では田んぼや草地で見られるが意外と都市にも順応している鳥だと思う。
特にコンビニは、餌となるものが駐車場に落ちていて人や車をうまくやり過ごせば餌場としてはもってこいなのだろう。
昨年暮れの夕方に、吉祥寺の駅で人待ちしていたが周りのビルや街路樹にたくさんの鳥が集まっていた。こんなところをねぐらとするのはムクドリか?と思ったが声が違うのでじっくり観察すると、ハクセキレイだった。おそらく何百という数が集まっていたと思う。
今まで知らなかった一面を垣間見てちょっとびっくりだった。
hakusekirei0202_1.JPG
















話を元に戻すが、昨年このコンビニの駐車場にオスと片足が悪くまともに使えないメスのハクセキレイがいた。びっこを引きながらもちょこちょこ歩き回って餌を探していた。ここに来るたびに無事にいるかな?とちょっとドキドキしながら探していたのだが忙しくなるとこれなくなってしまった。
久しぶりに来てみると、いたのは写真の個体。あの時のオスかわからないが、足の悪いメスはいなかった。彼らにとって、片足が使えないのは生死にかかわる大きな痛手だ。どこかで無事に過ごしていてくれたらと思わずにはいられない。
またここで逢えたらと思う。
hakusekirei2-0202_1.JPG

















2012年2月2日 埼玉県
スズメ目 セキレイ科 ハクセキレイ  CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


ビンズイ~武蔵野 [鳥]

昨年末から公園のあちこちで数羽が姿を見せていた「ビンズイ」。
冬鳥の中でも好きな鳥のbest3に入る種だ。
一見地味な褐色の羽に縞模様のお腹。
こう見えてもハクセキレイと同じセキレイ科の鳥で、お尻を上下に振る姿はまさしくセキレイ。

なかなか撮影のチャンスがなく、撮ろうと意気込むと見つからない日々が続いたが、
先日ようやく撮影の機会を得た。
松の木の下を数十羽が餌を啄んで歩いていた。
こんなにたくさん見るのは今シーズン初めて。
体の色が保護色となり、気を付けてみないとどこにいるかわからない。
binzui2-0127_1.JPG















この鳥のどこがbest3に入る魅力があるのか、自分自身でもわからないのだが何故だか気になる存在なのである。ビンズイという名前もどこから名づけられたのか?変な名前だ。
binzui0127_1.JPG


 

 


 

 





松の木の下で餌をとっていることが多く、なぜ松の木の下なのだろうと疑問に思う。
何はともあれ、この冬もお目にかかれたこと、春まで愛らしい姿が見られることはうれしい!
binzui1-0127_1.JPG

















2012年1月27日 東京都
スズメ目 セキレイ科 ビンズイ   
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


花びらを散らすのはだれ?~武蔵野 [鳥]

先日来、ソシンロウバイの花が見ごろを迎えている。
花の芯まで黄色く艶のある質感は、まるで蝋細工か黄色いガラス細工のように美しい。
ロウバイは、花の芯が紫色なので識別は容易だ。
soshinroubai_1.JPG

 



 




 







この木の下にたくさんの花びらが不自然に落ちていた。
いったい誰がと疑問に思っていたのだが、この日犯人を見つけた。
花びらを落とした犯人は、ピーヨピーヨ♪と騒々しい「ヒヨドリ」だった。
hiyodori0126_1.JPG
















枝にとまって首をスイ-ッと伸ばし、花をパクリ。
甘い香りが漂うこの花も甘い密の味がするのだろうか?
hiyodori2-0126_1.JPG
















この時、花びらをぽとりと落とした。
せっかく食べるのだから、すべてきれいに食べないと!
落とさないように行儀よく食べようね!!
hiyodori1-0126_1.JPG
















2012年1月26日 東京都
スズメ目 ヒヨドリ科 ヒヨドリ
  CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。