赤い模様のヘビ [両生類・爬虫類]
シュレーゲルアオガエルのいた場所は、先に紹介したタカアザミが咲いていた谷戸である。
ここでは荒廃した田んぼをビオトープにしてから年々やってくるアカガエルたちの数が増え、ここ数年では毎年数百匹もが産卵に訪れるようになった。
ビオトープが出来るまで、いったいどこで産卵していたのだろうか?不思議である。
カエルたちがたくさんやってくるようになると、それを餌とするヘビや鳥たちも姿を見せて谷戸に豊かな生態系が戻って来た。
カエルがたくさんいる場所は、豊かな自然がある場所と言ってもいいのだろう。
先日小川を渡ろうとした足元に、今までに見た事のない1m近いヘビがいた。
ヤマカガシかなと思ったが、どうも色合いが異なる。
その後、調べた結果「ジムグリ」であることがわかった。
なかなか綺麗なヘビである。
頭に黒のVの字が特徴のようだが、この個体はVの字が途中で切れている。
子供のころから比較的自然のある場所で育ってきたのだが、このヘビは見た事がなくこの年になっての初見だ。
名前の通り、すぐに地に潜る事から今まで見逃してきたのかもしれない。
2011年10月7日 東京都
有鱗目 ナミヘビ科 ジムグリ CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
貫禄のシュレ [両生類・爬虫類]
ふらふら歩いていると、園路沿いのロープに青いカエルがいた。
ここにいる青ガエルはほとんどがシュレーゲルアオガエルだ。
いつも見かけるのは、まだ子供の小さく可愛らしいものだがこいつは違った。
でかい・・・・。
これはどう見ても子供~カエルの子供はおたまじゃくしだが~
子供ではないれっきとした大人である。
どんな生き物も子供の時は可愛いが大人になるとその愛らしさがなくなるものだが、まさしくそのいい例だろう。
何ともふてぶてしいというか、愛想がないというかまぁ良く言えば貫禄があるとでも言ったらよいのだろうか。ちょっとカメレオンぽく見えたりして。
ん~やはり僕は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
子供が好き!
2011年10月7日 東京都
無尾目 アオガエル科 シュレーゲルアオガエル CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
小さな恐竜たちの戦い [両生類・爬虫類]
草はらに目を凝らしていたら視界の端で何かが動いた。
虫にしては大きいなぁとその場に行ってみると、そこにいたのは「ニホントカゲ」。
2匹が争っている最中だった。
近寄って見ていたが、周りを気にすることなくくんずほぐれつの凄い戦い!
相手の頭に噛みつきねじ伏せようとする。
一匹は尻尾が切れているがこの戦いで切れたのではなさそうだ。
噛みついている方の頭にも噛まれた傷が付いているのでどちらもいい勝負をしているようだ。
アップで見るとまるで小さな恐竜のようでなかなかの迫力!
普段見るものに比べると顔がオレンジ色に色付いているのは、今が繁殖期なのだろう。
という事はメスをめぐっての争いだろうか?
どちらが優勢か見ていてわからなかったが、いきなり一方が逃げて巣穴に入り込んだ。
すかさずもう一方が追い、巣穴の前でにらめっこ。
これで決着?
勝ったと思われる個体は、すぐ近くにある別の穴に潜り込んだ。
こんな近くに2つの巣穴があるとは。
巣穴の口はあちこちにあいていて、負けたと思われる個体が逃げ込んだ近くの穴を覗くと、小さな瞳がこちらを見ていた。きっとメスに違いない。
そう考えるとメスをめぐる争いではなく、それぞれがすでにペアになっていて、巣が接しているため縄張り争いをしていたのかもしれない。
*当初ニホンカナヘビとしていましたが、ご指摘をいただきニホントカゲに訂正しました。
2011年5月2日 埼玉県
有鱗目 トカゲ科 ニホントカゲ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
飲み込めるのか? [両生類・爬虫類]
田んぼの脇のクワの花が満開だ。
満開と言っても桜のように花見をする華やかさはないが、花の後の甘~い実がとても楽しみだ。
足元でガサガサと音がした。
何がいるのだろうと音の元をたどると、ちょっとビックリ。
そこにいたのは、ニホンアカガエルにかぶりついている「ヤマカガシ」だった。
カエルが好物のヤマカガシは水辺でよく見られ、赤や黄色の派手な色合いだ。
身近に見られるヘビだが、毒蛇で奥歯から出血性の毒、頸部から別種の毒を出す。
頸部から出す毒は、餌であるヒキガエルの持つ毒を貯めているといわれている。
こちらに気づいてカエルを咥えたまま後ずさりするが、カエルが草に引っ掛かり思うように逃げられない。それでも放さず踏ん張って藪の奥に消えていった。
それにしてもこんな大きな獲物を飲み込めるのか?
そのシーンを是非見てみたいものだ。
2011年5月2日 埼玉県
有鱗目ナミヘビ科 ヤマカガシ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
ヒモ状の卵塊 [両生類・爬虫類]
今日は暑いくらいの日差しだったが、風が強く寒かった。
風の遮られた谷戸では、ルリタテハが瑠璃色の翅を輝かせて日光浴。
今年は寒さのせいか、相変わらずアカガエルの産卵が続いている。
池を見回ると、真新しいアカガエルの卵の傍に「アズマヒキガエル」の長いひも状の卵塊があった。
ここでは今年初めて見た。
あたりをじっくり見ていると、何やらごそごそ動くものが。
ん~頭隠して尻隠さず!アズマヒキガエルだった。
産卵したであろう後で申し訳なかったが、少しお尻をつついてみた。
動きはのろいがごそごそ水底を動き回った。
藻の中を動くのでよくわからなかったが、水面に顔を出すと2匹いた。
メスの背中にオスがしがみついていたのだ。
産卵時、オスがメスの背中にしがみつき(抱接)、産卵すると同時にオスが精子をかける。
ここにある卵は、恐らくこのメスが産んだもの。
このカップルの子供たちが、もうすぐここでたくさん見られることだろう!
2011年4月4日 東京都
鱗翅目 タテハチョウ科 ルリタテハ
無尾目 ヒキガエル科 アズマヒキガエル
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ (1枚目のみ)
RICOH CX4
ヤマアカガエルの卵塊 [両生類・爬虫類]
ヤマアカガエルの鳴き声 [両生類・爬虫類]
湿地に近づくと、あの声が聞こえてきた。
水を覗くと、昨晩から冷え込んだのだろう薄い氷が表面に張っていた。
こんな中で、活動しているのだろうか?
と思ってよく見ると、氷があるのは一部だけで氷の無い水面が波立っていた。
鳴き声が聞こえてくるのは、その一帯からだった。
昨日書いたが、キャラララ♪、ニャラニャラ♪どのように聞こえるだろうか?
実際に聞いていただこうと録音してきた。
ヤマアカガエル鳴き声
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
いかが?
鳴き声がするあたりを探すと、真新しい卵塊がいくつも見つかった。
昨晩から今朝の間に産んだのだろう。
もう少しするとヤマアカにニホンアカガエルも加わり、しばらくの間カエルたちの宴を楽しめそうだ!
2011年2月19日 東京都
無尾目 アカガエル科 ヤマアカガエル
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM(1枚目)
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
カエルたちがやって来た! [両生類・爬虫類]
昨日の東京の最高気温は14.5℃と3月下旬の陽気、さらに昨晩の雨は2月では89年ぶり76.5mmの大雨だったとか。
今朝起きたら、暖房を消し忘れたかと思うくらいに部屋の中が暖かく、温度計を見ると12℃もある。
これは間違いなくカエルたちが・・・、と思い谷戸を回った。
昨年最も早く卵塊を確認した谷戸に着くと、賑やかな声が聞こえてきた。
池にそっと近づくと、たくさんのヤマアカガエルたちがせわしなく泳ぎ回っている。
昨日の陽気と雨に誘われて、今年も卵を産みに山から下りてきたのだ。
オスはメスを呼ぶために、喉の袋を膨らませて鳴く。
何と聞こえるかは人によって違うだろうが、僕にはキャラララ♪とかニャラニャラ♪と聞こえる。
オスたちがじゃれあっている?中でようやく2カップルだけ見つけた。
まだこれからなのだろう!只今、お見合い品定め中といったところか。
そんな状況なので、卵塊も見つからない。
この後、他の谷戸も見て回ったがヤマアカガエルたちの姿はあったものの卵塊はなし。
夕方、最後に訪れた池を見てびっくり!岸近くの浅瀬が卵塊で埋まっていた。
恐らく今日産んだであろう新しいものがほとんどのようだが、中には昨日今日ではない古いものも混じっている。寒い中、頑張ったのかもしれないなぁ!
もう少し寒い日が続きそうだが、水辺には早い春が訪れたようだ。
2011年2月18日 東京都/埼玉県
無尾目 アカガエル科 ヤマアカガエル CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
かわいい!ピンクのシマヘビ 桃ちゃん [両生類・爬虫類]
先日、埼玉県にある北本自然観察公園でピンク色のシマヘビがみつかり、園内にある埼玉県自然学習センターで展示されていると聞いて見に行って来た。
駐車場に車を止めて、ふれあい橋を渡ったところにセンターがある。
橋の途中で林を眺めると、コナラやシデの黄葉した中に白い花をつけたような木が目につく。
来園された方が花と間違えるのも無理はないが、これは花ではなく種。
中国原産のニワウルシ(別名シンジュ)で、白っぽい翼がある空飛ぶ種としては有名な木だ。
園内では、イチョウの葉の黄色い絨毯がとても美しい。
この時期、公園の中でもお気に入りの場所だ。
少し散策した後、センターで桃ちゃんとご対面。
受付に置かれた、飼育ケースの中にいた。
今年生まれのシマヘビの子供で、突然変異で黒い色素を失った部分白化個体、色素が無いためピンク色に見えるらしい。シマヘビでは、全国的に報告例のない珍しい色彩とのことだ。
完全なアルビノは目が赤いが、この個体は黒く中心が赤い。
長さは37cmだが、なんせ体が細く頭だけ見れば2cmもない小ささ。
背中に褐色の模様が僅かに見られるがほとんどの鱗は透明で、血液が透けてピンク色、日に透かせば内臓なども透けて見えるそうだ。
ちっちゃくてつぶらな瞳が愛らしいピンクのシマヘビ 桃ちゃん(スタッフの一人がそう呼んでいた)。
百聞は一見にしかず、こんなに可愛いシマヘビは今後見られるチャンスはそうないだろう。
ヘビの嫌いな方も、是非見に行かれては!
北本自然観察公園 http://www.saitama-shizen.info/
2010年11月18日 埼玉県
ムクロジ目 ニガキ科 ニワウルシ
有鱗目 ナミヘビ科 シマヘビ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ(1枚目のみ)
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
青大将の子供 [両生類・爬虫類]
気が付かなかったが、ヘビが足元にいたようだ。
長さは20cm程の小さなもので、良く見かけるヤマカガシかと思ったが見えたのが丸い斑模様。
マムシの子供かもと一瞬緊張したが、頭が見えて少しがっかりの「アオダイショウ」の幼蛇だった。
この模様はマムシの擬態とも言われる。本当の事はわからないが、確かに効果はあると思う。
今年の田植えの頃には、たくさんのヘビたちに遭遇したが、それ以来すっかり姿を見ないでいたので久しぶりである。
ここはビオトープの傍らで、エサになる生き物は豊富にいるだろう。
可愛いのでちょっかいを出しているとさすがに気の荒いアオダイショウだ。
子供であっても長靴に噛みついてくる。
シマヘビやヒバカリなどなら、こんな事はほとんどないと思うのだが。
あんまりいじくるのも可愛そうなので、早々に解放してあげた。
2010年11月8日 東京都
爬虫綱 有鱗目 ナミヘビ科 アオダイショウ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX