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日本に1属1種のムカシヤンマ [トンボ]

先日出かけた目的のトンボが「ムカシヤンマ」だ。
例年今頃から見られるので、探しに行った。

丘陵にはいくつもの湧水が流れ、上流部では苔が生えた湿った場所があり、幼虫はそんな斜面に穴を掘り潜んでいる。
この谷戸には、幼虫が生息できる流れがあり、毎年成虫を見ることができる。
この日も1頭を確認したが、ここ数年見られる数が減っているように思う。
ムカシヤンマ0523_1.JPG


















日本には1属1種が生息し日本固有種とされている。
東京都のレッドデータは北多摩で絶滅危惧Ⅱ類(VU)、埼玉県では準絶滅危惧種(NT)に指定されている。ムカシヤンマ0523-2_1.JPG



















大型で一見サナエトンボに似るが、ようく見ると毛むくじゃらの体に目と目が離れていてここでは白ぽいものに止まっているのをよく目にする。
飛ぶとバサバサと大きな羽音が聞こえてくる。
ムカシヤンマ0523-1_1.JPG


















ハエトリグモとご対面の一枚。
クモにとっては相手があまりにも大きいので、この後さっさと逃げて行った。
とにかく今年もみることができてほっとしたのであった。
ムカシヤンマ0523-3_1.JPG


















2013年5月23日 東京都
蜻蛉目 ムカシヤンマ科 ムカシヤンマ       EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM


初トンボ [トンボ]

このところあちこちでトンボを見たという声が聞かれだした。
ならばとmy fieldの思い当たる場所に探しに出かけた。
天気は良く日差しは暖かったが、北風が暖かさを打ち消していた。

2週間ぶりに歩いてみると、様子は一変し足元では草が伸び、色とりどりの花が一面に咲いていた。あちこちでスミレの花が黄緑色の絨毯に濃い紫色のアクセントになっていた。
中でも大きな株は見ごたえ十分。
スミレ0422_1.JPG
















谷戸の池にはたくさんのオタマジャクシが泳ぎ回っていた。
この池は、元来田んぼだったが放棄され荒れていたところに手を入れて作られたもので、今ではたくさんの生きものたちの生活の場となっている。
谷戸の湿地0422_1.JPG
















初夏にはシオヤトンボ、シオカラトンボやショウジョウトンボ、オニヤンマなどが見られる事からトンボの初見はここと決めている。今日はシオヤトンボあたりがいないかと見て回った。
林縁にもたくさんの虫が見られ観察していると向こうからやってきてくれた。
紛れもない「シオヤトンボ」でラッキー!
ハナアブとのツーショット。
シオヤトンボ0422_1.JPG
















とにかく敏感で近づくとすぐに飛ぶのだが、すぐ近くにとまるので抜き足差し足で近づいて数枚撮影できた。
シオヤトンボ0422-2_1.JPG
















シオヤトンボは、春4月頃からトンボの中では一番に現れ、成熟するとオスは青白い粉をまといシオカラトンボに似たいでたちになる。
シオヤトンボ0422-1_1.JPG
















2013年4月22日 東京都
キントラノオ目スミレ科(APGⅢ) スミレ
蜻蛉目 トンボ科 シオヤトンボ
canon EOS50D EF100mm F2.8LISUSM、EOS40D EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM


小さな赤とんぼ ヒメアカネ [トンボ]

湿地沿いを歩くと舞い上がる、小さな小さな赤とんぼ。
ここで今年も見る事ができた「ヒメアカネ」。
赤とんぼの中では一番小さい種で、成熟したオスの顔は淡いブルーになる。

全国的に生息地が減少しており、見られるここはとても貴重な場所なのだ。
埼玉県のレッドデータリストでは、準絶滅危惧種に指定されている。
以前に勤めていた公園では、このトンボを目標種として湿地を整備していたが、なかなか来てはくれなかった。
ヒメアカネ1022-3_1.JPG
















赤く色付いたオスたちがあちこちで縄張りを張っているが、あたりを探してもメスは見当たらない。
ようやく交尾中のカップルを一組だけ見つけたが、数枚撮ると交尾をといて飛んで行ってしまった。
ヒメアカネ1022-2_1.JPG
















池の周りでは、黄葉したシダが光を浴びて輝いて秋を感じさせてくれた。
ヒメアカネ1022_1.JPG
















オオアオイトトンボが見られるのもあと少しの間だろう。
オオアオイトトンボ1022_1.JPG
















2012年10月22日 埼玉県
蜻蛉目 トンボ科 ヒメアカネ
     アオイトトンボ科 オオアオイトトンボ  
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ、
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


色付く赤とんぼ [トンボ]

田んぼの稲の穂が膨らみ、今年も趣向を凝らした案山子たちが立ち並んだ。
案山子とたんぼ_1.JPG
















林縁を歩いていると「コミスジ」が数匹。
コミスジ0830_1.JPG
















田んぼの上にはナツアカネやアキアカネだろうか赤とんぼが飛び交っていた。
林縁でも体が真っ赤なとんぼたちが見られた。
最も多かったのが、顔にブタバナ模様のある「マユタテアカネ」。
オスはお尻が真っ赤か。
マユタテアカネ0830_1.JPG

















翅に斑のあるメス。斑のないメスもいる。
マユタテアカネ1-0830_1.JPG
















こちらにはまだ未熟な「ノシメトンボ」のオス。
成熟するともう少し赤くなるが真っ赤になることは無いようだ。
ノシメトンボ0830_1.JPG

















最後に見つけた「ヒメアカネ」。
例年数は多くないものの、姿を見ることができる。
昨年見られなかったマイコアカネは今日見ることができなかった。
今年はぜひ見つけたみたい種である。
ヒメアカネ0830_1.JPG
















2012年8月30日 東京都
鱗翅目 タテハチョウ科 コミスジ
蜻蛉目 トンボ科 マユタテアカネ、ノシメトンボ、ヒメアカネ
CANON EOS40D,Tokina AT-X107 DX Fisheye /MT-24EX
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX

林縁の宝石たち [トンボ]

今日も残暑厳しい一日だった。
休みをいただいたので久しぶりに埼玉県中央部の公園に足を運んだ。
園内の池は夏になると真っ赤になる。
アカマクミドリムシというプランクトンの異常発生によるものだ。
池の周りを歩いていると、「ウチワヤンマ」のオスがテリトリーを張っていた。
ウチワヤンマ0816_1.JPG
















ヤンマの仲間が見られる場所に行ってみると、常連のIさんにお会いした。
「マルタンヤンマ」のオスがいると教えていただき、撮影させていただいた。
マルタンヤンマ0816_1.JPG

















Iさん曰く、気温が35℃を超える蒸し暑い日は、比較的低い場所で見られるそうで、今日はまさにそんな日だった。
久しぶりに見るマルタンの美しさにうっとり!
マルタンヤンマ1-0816_1.JPG
















オスのこのターコイズブルーは私が最も好きな色。
林縁で見る輝く深いブルーは南の海を思い起こさせる。
マルタンヤンマ2-0816_1.JPG

















少し離れたところには、翅や尾に泥を付けたメスがいた。
産卵した時についたのだろう。
メスは地味な褐色。
マルタンヤンマメス0816_1.JPG
















オスに比べると敏感で近づいてごそごそしているとさっと飛んでしまう。
これは上とは別の個体だが、やはり尾は泥まみれ。
マルタンヤンマメス1-0816_1.JPG
















「ネアカヨシヤンマ」のオスも見つかった。
マルタンとはまた違った美しさ。
これらのトンボは夕方になると黄昏飛翔を行うが、飛んでいる時の撮影は難しく昼に休んでいる時が狙い目だ。
今年も林縁の宝石たちを見ることができ、今日はとても有意義だった。
残念なことは、三脚を忘れ手持ちでの撮影を強いられたので思ったようには撮影できなかったこと。
三脚は持ち歩くべし!と改めて思ったのだった。
見つけていただいたIさんありがとうございました。
ネアカヨシヤンマ0816_1.JPG
















2012年8月16日 埼玉県
蜻蛉目 サナエトンボ科 ウチワヤンマ
      ヤンマ科 マルタンヤンマ
      ヤンマ科 ネアカヨシヤンマ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ、
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


トンボ最強の図鑑「日本のトンボ」 [トンボ]

昆虫写真家でトンボをライフワークとされている尾園暁さんが、待望のトンボ図鑑を出版された。
以前からいつ出るのかと伺っていたのだが、待ちに待ってようやく先日書店にならび入手した。
日本に生息する203種全種を網羅し、近似種の識別もわかり易く図で記載されている最新・最強のトンボ図鑑だ。
フルカラーの写真満載で約530ページあるにもかかわらず定価5300円と図鑑としてはとてもリーズナブル。
広く浅くの知識で虫を撮影している私にとってはトンボを同定するのに大変ありがたい参考書になる。
トンボのみならず虫全般にかかわっている方やトンボ専門の方にもぜひお手元に置いておきたい1冊である。
それにしてもこれだけの内容を作るのにかなり苦労されたと想像できるが、この価格で大丈夫なのかと心配になってしまう。
RIMG3719_1.JPG
























一方ここ数年、各種の充実した図鑑が多く安価に出版され非常に助かっている。
私が持っている虫関連の最強図鑑は、賛否両論あるかもしれないが「日本産蝶類標準図鑑」、「日本のチョウ」、「新版東京都のチョウ」、「日本産セミ科図鑑」、「バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑」それからこの「日本のトンボ」とだいぶ充実してきた。
あとは蛾類、甲虫類、アブ・ハチあたりでリーズナブルなものがあればありがたいのだが・・・。
近年WEB図鑑も信頼できそうなものが増えてきた。
以前なら数万円はしていてもおかしくない内容の図鑑が、手の届く価格で入手できることは本当にありがたく、子供から大人まで興味を深めるうえでいい教材となること間違いなしである!


まだ未熟なアキアカネ [トンボ]

アキアカネは赤とんぼの代表格だが、初めから赤いわけではない。
赤くないアキアカネがあちこちで見られるようになってきた。
アキアカネ0629_1.JPG
















少しの間羽化した場所で過ごし、暑い夏に標高の高い避暑地で成熟するのを待つ。
時期が来ると真っ赤になってまた里へと下りてくる。
長旅で危険は伴うだろうが、何と優雅な生活を送っているんだろうと毎年羨ましく思う。
私など、夏の間なかなか避暑にも行けないのだから・・・・。
アキアカネ1-0629_1.JPG
















2012年6月29日 東京都
蜻蛉目 トンボ科 アキアカネ 
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX

羽化したトンボ [トンボ]

丘陵のビオトープで捕まえたトンボのヤゴ。
昨年作られたビオトープだが、いったいどんなトンボが利用してくれたのだろう?
おおよその種は特定したのだが、念のために持ち帰って成虫で確認することにした。
小さな水槽に移し割り箸を立てておいたが、仕事から帰るといなくなっていた。
懐中電灯片手に部屋の中を隅から隅まで探したのだが見つからず。
思い起こせば、チョウの蛹化と似てかなりの距離を歩いて羽化する個体がいる。
単に割り箸を立てただけなのは、配慮がなかった。
いつ足元に と気になって恐る恐る部屋の中を歩く日々。
羽化したら見つかるだろうと思いながらも、水槽を置いていたテーブルからおそらく落ちて逃げたのでその落下の影響が心配された。

今日家に帰ってふと天井を見上げるとそこにトンボが!
いやぁ羽化してくれたかとほっと一息。
それにしてもどこで羽化したのか?羽化殻は見つからず・・・・。
ヤブヤンマ1-0622_1.JPG


















ヤゴの時の頭部や顎の形から想定していた通りの「ヤブヤンマ」だった。
これで何の気も使わずに家の中を歩きまわれると思うのと、我が家に持ち込んで無事に成虫になれたことで肩の荷が下りた。
明日、出勤途中に元いたビオトープ近くに逃がしてこよう。
ヤブヤンマ0622_1.JPG
















2012年6月22日 東京都
蜻蛉目 ヤンマ科 ヤブヤンマ


トンボ3種 [トンボ]

湿地でもっとも早くに現れるトンボが「シオヤトンボ」。
この時期になると、あちこちで成熟したオスやメスが見られた。
湿地脇の壁にとまったオス。
シオヤトンボオス0514_1.JPG
















こちらはメス。
腹部両端の黒い筋が特徴。
シオヤトンボメス0514_1.JPG
















数が増えてきた「シオカラトンボ」。
羽化したてはメスと変わらない褐色だが、成熟すると水色の体に変身。
腹部は細く末端が黒いのが特徴。
シオカラトンボオス0514_1.JPG
















「シオカラトンボ」のメスはムギワラトンボと言われ体が麦わら色。
シオヤトンボと比べると腹部がスマートで先端が黒いので見分けがつく。
シオカラトンボメス0514_1.JPG















今日は、ヤンマが池の上をパトロールしていたが種までは特定できなかった。
大きさからクロスジギンヤンマではないかと思うのだが写真は撮れず。
イトトンボの仲間もわずかだが見られた。
「アジアイトトンボ」のメスだろう。
未熟な赤いメスも見かけたが、近寄ると池の中洲へ飛んで行ってしまった。
アジアイトトンボ0514_1.JPG
















2012年5月13日 東京都
蜻蛉目 トンボ科 シオヤトンボ
            シオカラトンボ
     イトトンボ科 アジアイトトンボ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


トンボを探しに [トンボ]

今日は、そろそろシオヤトンボが羽化しているとの話を聞いて埼玉県側の丘陵に見に行った。
田んぼではたくさんのシュレーゲルアオガエルが大合唱していた。
車を降りると「アオサギ」が飛び立って、離れた場所に舞い降りた。
ドジョウか何かを捕まえて食べていたようだが、シャッターを切った時にはすでに飲み込んでしまっていた。
aosagi0424_1.JPG
















近くの藪からガサガサと音がするのでじっと見ていると、奥から出てきたのは「タヌキ」だった。
可哀そうに疥癬にかかっていて首から後ろの毛が抜けてしまい、かゆいのだろうしきりになめていた。このタヌキ、田んぼの畔を歩いて何かを食べて雑木林に消えて行った。
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田んぼの畔を見てみると、タヌキの足跡とそれとは反対方向に向かう違った足跡が残されていた。
5本の長い指。
こんな足跡を残すのはアライグマだ。
まだ新しい足跡なので最近ここを訪れたようだ。
ashiato0424_1.JPG
















探して歩いたがトンボの姿は見つからずタイムアウトと思っていると、目の前の枝にとまっているのを見つけた。
お目当ての「シオヤトンボ」のオス。
shioyatonbo0424_1.JPG
















春先一番に現れるシオカラトンボ風のトンボ。
オスは成熟すると青白い粉を体にまとい、シオカラトンボと思われていることが多いのではないだろうか。
shioyatonbo1-0424_1.JPG
















2012年4月24日 埼玉県
コウノトリ目 サギ科 アオサギ
ネコ目イヌ科 タヌキ
蜻蛉目 トンボ科 シオヤトンボ 
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ、CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX

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