ヒメアカネ [トンボ]
丘陵で毎年確認しているトンボの一種が「ヒメアカネ」。
平地から低山地の丈の低い水生植物の生える湿地、休耕田に生息し、トンボ科アカネ属の中で最も小さな赤トンボ。
埼玉県側と東京都側の通っているfieldの中でも限られた範囲でしか見ることができない。
全国的にも、その数が減っている種だ。
夏からずっと探して歩いているが、今年はなかなか出会えず例年に比べて数が少ないように思う。
まぁ出掛ける回数も極端に減ってしまったのもあるかと思うが、それにしても見られるのはマユタテアカネばかりで見かけても敏感で近づくとあっという間に飛んでほとんど撮影できていなかった。
今日ようやく1頭を見つけてそっと近づいたが、相変わらずさっと飛んでしまう。
時期的にもこれが最後だろうと思い、粘ってようやく撮ることができた。
小さな虫を捕食し食べ始めた。
どのトンボも食事中は、食べることに熱中し意外と近づくことができる。
羽の班まで赤くなった成熟したオスだった。
来年は、もう少し数が増えていることを期待したい。
2011年11月7日 東京都
蜻蛉目 トンボ科 ヒメアカネ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX
ムツアカネのメスに出会う [トンボ]
昨年見る事が出来なかったムツアカネのメスを見に行った。
昨年は10月半ばに見に行ってオスばかりだったので、今年はと早めに行ってみた。
やはりコンクリートにはオス。
木道にもオス。
探しまわってようやくメスらしいものを見つけたが、ようく見ると未熟なオスのようだった。
胸やお尻がうっすら黒い粉を吹いていた。
こんなふうに木にとまるトンボも珍しいと思ったら、アキアカネも同じようにとまっていた。
今年も駄目かと帰ろうと、駐車場に向かう途中に色の異なるトンボが飛んだ。
アキアカネかなと思ったが、小さい。
良く見ると、どうやらこれがムツアカネのメスだった。
交尾個体は確認できなかったが、何とか今年の目標の一つはクリアー出来た。
2011年9月29日 長野県
蜻蛉目 トンボ科 ムツアカネ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX
赤く色付いたミヤマアカネのオス [トンボ]
トンボの季節 [トンボ]
丘陵を歩くとトンボが目に付くようになってきた。
シオカラトンボやオオシオカラトンボの他に、この日見つけたのは、「オナガサナエ」。
例年ヤマサナエがいる場所なのでヤマサナエかと思ったが、大きさや側面の模様が異なった。
昨年たくさん発生していた「キイトトンボ」は、昨年ほどの数はいないもののそこそこ姿が見られた。
相変わらず悪そうな顔をしている。
林縁でヤンマの仲間を探したが、残念ながら見つからなかった。
代わりに「コノシメトンボ」が数匹、小川沿いの日陰の枯れ枝にとまっていた。
この日見たのは、シオカラ、オオシオカラ、ショウジョウ、ギンヤンマ、クロスジギン、コオニヤンマ、オニヤンマ、アキアカネorナツアカネ。
いよいよトンボの季節だ!
2011年7月14日 東京都
蜻蛉目 サナエトンボ科 オナガサナエ
イトトンボ科 キイトトンボ
トンボ科 コノシメトンボ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX (2枚目)
シオカラトンボピークか [トンボ]
湿地周りを歩いていると、あちこちからトンボが飛び立った。
良く見ると全てシオカラトンボ。
こんなにたくさん何?と思うほどで今がピークなのだろうか。
水際を見ると、まだ翅を伸ばしているシオカラトンボがいた。
カメラを近づけると、すでに翅が乾いていたようでさっと飛び立った。
残された抜け殻をじっくり観察。
歩いていると、また足元でバタバタしているトンボを見つけた。
羽化不全でお尻が曲がり、後と前翅がくっついていて飛べないようだった。
くっついた翅を離すと飛べるかなぁと、翅を離してあげると無事に飛んで近くに着地。
これだけ飛べれば、何とか生きていけるような。
最後まで全うできるかはわからないが、トンボとして空を飛ぶ生活を少しは味わう事が出来るだろう!
2011年5月26日 東京都
トンボ目 トンボ科 シオカラトンボ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
いよいよトンボたちの季節 [トンボ]
田んぼや池の周りを歩くと、トンボたちが飛び交うのが目立ってきた。
最も早くに姿を見せるのが「シオヤトンボ」だ。
シオカラトンボに似るが、オスは尾の先端も水色でシオカラトンボのように黒くはならない。
メスは、腹の根元から先にかけての太い黒線でシオカラのメスと区別できる。
こちらが「シオカラトンボ」のメス。
腹節毎に黒線が切れていてかつ腹の先がオス同様に黒い。
シオカラトンボの未熟なオスはメスと見た目が変わらないが、メスは腹の第8節が膨らんでいる事で区別する。また、オスは成熟するにつれ青い粉をふくので判断できる。
水辺近くの林縁で下草にとまって捕食していたのは、腹が少し青くなってきた若いオスだった。
水辺の草はらで1頭だけ薄茶のきれいなトンボを見つけた。
羽化して間もないショウジョウトンボだった。
成熟したオスは体全体が真っ赤になるが、この個体オスかメスかは不明。
水面にはクロスジギンヤンマの飛翔も見られ、いよいよ水辺はトンボ天国の様相だ。
5月16日 東京都、埼玉県
トンボ目 トンボ科 シオヤトンボ
シオカラトンボ
ショウジョウトンボ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ (1,4枚目)
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
鮮やかなアジアイトトンボのメス [トンボ]
冬越しするトンボ [トンボ]
尾根道の道端でヌスビトハギの葉が黄葉していた。
ひっつき虫の実がだいぶ落ちているなぁと見ていたら、細い枝のようなものがふわっと飛んで茎にとまった。
茶色いイトトンボ?
今の時期見られるアオイトトンボやオオアオイトではない。
という事は!
数年来、ここ狭山丘陵で探していた「ホソミオツネントンボ」のメスだった。
人から見たという話は聞いていたが、なかなか見つからないでいたのだが、こんなところにいたとは。
たまたまヌスビトハギを見ていたからわかったが、そうでなければ存在には全く気付かないで通り過ぎていただろう。
成虫で冬越しするトンボで、越冬時は茶色いが春になると綺麗な水色の体色に変化して水辺に現れ産卵する。
この色で冬枯れの林縁や草はらでじっとしていると、風景に溶け込んでまず見つける事は難しいだろう。
2010年11月11日 東京都
蜻蛉目 アオイトトンボ科 ホソミオツネントンボ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
黒い赤トンボ ムツアカネ [トンボ]
今回北八ヶ岳に行った狙いは、高地の湿地に生息する「黒い赤トンボ」を見たかったから。
「黒い赤トンボ」とは変な表現だが、アキアカネなど一般的に赤トンボと呼ばれるのものは、トンボ科アカネ属に属し、これらは成熟するとオスが赤みを帯びてくる。
このアカネ属の中に、成熟しても赤みを帯びないものが3種おり、その中の1種が「ムツアカネ」で成熟すると黒色化する。(残り2種は、ナニワトンボ、マダラナニワトンボ)
北海道や本州の高層湿原に生息し、氷河期の生き残りと言われている。
木道上のあちこちに真っ黒く成熟したオスがいた。
気温が低いせいか近づいても逃げず、そのうち翅を震わせて弱々しく飛んでいく。
メスを探すが見つからず、ようやく交尾したペアを見つけたが別のオスが追い払い、湿地の奥に飛んで行ってしまった。
個体数は多いが全てオスだった。
逃げない個体が多いので、捕まえてじっくり体を観察してみた。
大きさはアキアカネよりかなり小さく、マユタテ?さらに小さいヒメアカネほどだろうか。
胸の模様は、黒と褐色で黒い部分は光の加減で青ぽっくも見える。
毛深いなぁと思ったが、近くにいたアキアカネも見てみると同じように毛深かった。
かなり寒かったのでもういないかと思ったが、たくさんの個体を見る事が出来て良かった。
来年以降、機会があればぜひメスも見てみたい。