谷戸をふらり [季節]
今日は朝から所要で時間をとられたが、夕方に少し谷戸を歩きに行った。
近頃、暗くなるのが早くほんの30分ほどの散策。
さすがに、以前ほどなかなか虫が見つからない。
ようやく葉上にいる褐色型の「セスジツユムシ」のメスを見つけた。
この個体は後ろ脚が両方ともない。
襲われたか、脱皮時に失ったかはわからないが、大きな体を支えるにも歩くにも不便だろうなぁ。
これからの時期は、ツユムシ3兄弟、セスジツユムシ、ツユムシ、アシグロツユムシが見られるが、今年はまだ成虫ではセスジツユムシしか見ていないので楽しみだ。
キラキラ光るので見ると、背の高さの位のところにクモの巣が幾重にも張られていた。
雨のしずくがクモの巣で輝いていたのだ。
朝から雨は降っていないので、夜のうちに降ったしずくだろう。
先日ノコギリクワガタがたくさん見られたコナラの酒場には、閑古鳥が鳴いていた。
探せどノコギリクワガタの姿はなく、スズメバチやヒカゲチョウたちも1頭もいない。
樹液の出ているくぼみを探すと奥で何かが動いた。
よく見ると小さなクワガタのようだが頭と背中が隠れていて、オスなのかメスなのか、スジクワかコクワかわからない。
今日酒場で見つかったのはこの1頭だけ。
いよいよ秋も深まり、寂しくなって来たのを実感したのだった。
2013年10月7日 東京都
直翅目 ツユムシ科 セスジツユムシ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX
赤は秋色 [季節]
昼からコオロギの鳴き声が聞かれるようになり、秋を感じさせてくれる。
林縁を歩くと、どこからともなくシリシリシリという「ササキリ」の声が聞こえてきた。
どこから聞こえてくるのか、最近音の場所を特定するのが難しくなってきた。
年のせいか?
あちこち探したらなんと目の前で鳴いていた。
あちこちでヤブマメの紫色の花も咲いていた。
木々の実も熟して目立ち始めた。
ガマズミの小さな赤い実が目を引いた。
早くも見事に真っ赤に紅葉していたのは「ニシキギ」。
一つだけ赤い実が残っていた。鳥にでも食べられたのだろうか?
小枝にとまった赤とんぼの「マユタテアカネ」のお尻もまっかっかだ。
こうしてみると赤は秋色、華やかだ。
2013年9月30日 東京都
直翅目 キリギリス科 ササキリ
マメ目 マメ科 ヤブマメ
ニシキギ目 ニシキギ科 ニシキギ
マツムシソウ目 スイカズラ科 ガマズミ
蜻蛉目 トンボ科 マユタテアカネ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX
夏も終盤 [季節]
処暑もすぎ暑さのピークも超えただろうか?
歩いていると甘い香りが。
元をたどるとクズの花の塔があちこちに立っていた。
ルリシジミやウラギンシジミの幼虫を探してみたが、残念見つからなかった。
コナラには、片方の触角が切れた「シロスジカミキリ」を見つけた。
しっかりした太い触角が切れたのは、どういう理由か?
木の根元には大きなメスの骸が転がっていた。
初見だが、これで見納めのような気がする。
林縁では、赤とんぼの「マユタテアカネ」たちが陽を避けて涼んでいた。
1頭づつ顔を覗き込むがお目当ての水色のお化粧は見つからない。
数年来ご無沙汰だが、今年は出会えるだろうか?
陽のあたる葉の上では丸々育った「セスジツユムシ」の幼虫が日光浴。
こちらは額に汗しているのに、暑くないのだろうかと思ってしまうほどこの日も日差しは強かった。
この幼虫が羽化するころには秋風が吹いているんだろうなぁ。
いよいよ夏も終盤だ。
2013年8月19日 東京都
マメ目マメ科 クズ
鞘羽目カミキリムシ科 シロスジカミキリ
蜻蛉目トンボ科 マユタテアカネ
直翅目ツユムシ科 セスジツユムシ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
真夏の昆虫酒場を巡る [季節]
今年はほとんど昆虫酒場を見て歩くことができていない。
そろそろオオムラサキも終わりかと思い、毎年恒例にopenしている酒場を巡って歩いてみた。
一番初めに立ち寄ったのは、コナラの6mほどの高さにある綺麗どころの「オオムラサキ」が常連の酒場だ。
案の定、翅の痛んだオスが一頭ご来店。
おいしそうにストローを伸ばしていた。
今年は暑さの影響を受けオオムラサキも個体数を減らしていると新聞記事で見かけたが、狭山丘陵でもそうなのだろうか?
少し下の酒場には「アカタテハ」。
現場で見ている時はわからなかったのだが、すぐ隣の樹皮の陰にはヒカゲチョウかクロヒカゲの後翅、その上にはボクトウガの幼虫が写っていた。なるほどここの酒場を供給しているのはボクトウガの幼虫だったのか。
次の酒場は、こちらもコナラの1.5mほどの高さ。
ルリタテハとカナブン、クロカナブンが仲良くお食事中だった。
クロカナブンは、東京都ではレッドデータに記載の希少種だ。
確かにカナブンより数は少ないが、それでも結構見かけるのだが・・・・。
カナブンの仲間ならアオカナブンをぜひ見てみたい。
このあたりで見かける緑色のカナブンはほとんどがカナブンの緑色型である。
最後に立ち寄ったのもコナラの根元の酒場。
ここではオス1頭と交尾中のペアのカブトムシがいた。
酒場の大きさはなかなかのものだが、なぜかほかの客はいなかった。
木の下にはたくさんのカブトムシの骸が転がっていた。
カラスの仕業か。
酒場通いも命がけなのだった。
2013年8月5日 東京都
鱗翅目 タテハチョウ科 オオムラサキ、アカタテハ、ルリタテハ
鞘羽目 コガネムシ科 カナブン、クロカナブン、カブトムシ
EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX 、EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
湿地に虫がいっぱい [季節]
湿地のヨシやミゾソバなども生育してすっかり夏景色。
ヨシの葉越しに見つけた「ヒメギス」の新成虫。
まだ鳴き声は聞かれなかったが、間もなくあちこちから聞かれる事だろう。
すぐ近くには葉裏にとまる「ヒカゲチョウ」。
こちらも羽化したばかりと思われる痛みのない美しい翅。
周りに蛹殻を探したが見つからなかった。
葉上に見られた「フジハムシ」。
見上げると食草であるフジのつるが木の枝に絡んでいた。
数枚撮ったところでこちらの気配に気づいて飛んで行ってしまった。
ススキには「エビイロカメムシ」。
成虫越冬らしいが、冬を越したにしてはきれいな個体。
新成虫なのだろうか?
別の葉では「ヤマイモハムシ」のカップルが交尾していたが、近寄るや否や交尾をといてしまった。
さらにオスは尻からしっこかうんこをちびった?もしくは交尾器?
この後、またすごい早さでメスにマウントしたのには驚いた。
少し歩いただけでたくさんの虫が見つかる、夏はもうすぐだ!
2013年6月17日 埼玉県
直翅目 キリギリス科 ヒメギス
鱗翅目 タテハチョウ科 ヒカゲチョウ
鞘羽目 ハムシ科 フジハムシ
鞘羽目 ハムシ科 ヤマイモハムシ
CANON EOS40D EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM、EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX
虫のスプリングエフェメラル [季節]
林縁で「モミジイチゴ」が下向きに花をつけていた。
暖かくなって久しくじっくり歩いたことがなかったが、この日は少し時間が取れた。
暖かな陽気の中を歩くのは、やはり気持ちのいいものだ。
園路沿いに「オオアラセイトウ」、別名ハナダイコン、ムラサキハナナ、ショカツサイが咲いていた。
中国原産の外来植物ではあるが4つも名前があるのは珍しい。
各地でなじみの花だったのだろうか。
花を撮っていると「ビロードツリアブ」が飛んできた。
長い口吻と長い足にもふもふの体が特徴的だ。
園路脇をジグザクかなりのスピードで飛んでいたのは「ミヤマセセリ」。
なかなかとまってくれないのだが、1頭が運よく目の前にとまってくれた。
ビロードツリアブとともに今年初見の春の使者。
もう少しすると春の女神に会いに遠征したいのだが、今年は時間が作れるだろうか?
2013年3月28日 東京都
バラ目バラ科 モミジイチゴ
アブラナ目アブラナ科 オオアラセイトウ
双翅目ツリアブ科 ビロードツリアブ
鱗翅目セセリチョウ科 ミヤマセセリ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ、EOS50D,EF-S60mm F2.8L マクロ USM
春だねぇ! [季節]
暖かさに誘われて、午後からふらりと谷戸に出かけてみた。
原っぱで、ピンク、青、白など色とりどりの花たちが出迎えてくれた。
寄り添う「ヒメオドリコソウ」がいい感じ!!
林縁のあちこちに「タチツボスミレ」の花。
足元を褐色のチョウが素早く飛び去った。
まぎれもない今年初見のミヤマセセリだったが、撮影する間もなかった。
日の当たる場所には「シュンラン」も。
藪からウグイスがホーホケキョ♪
一回りして戻った原っぱのギシギシの葉で、瑠璃色の輝きを見つけた。
早春に現れるハムシの仲間、「コガタルリハムシ」。
いよいよ寒い冬から暖かな春へ。
色々な花や生き物たちの息吹を感じて、気分もウキウキ!
2013年3月15日 東京都
シソ目シソ科 ヒメオドリコソウ
スミレ目スミレ科 タチツボスミレ
ラン目ラン科 シュンラン
鞘羽目ハムシ科 コガタルリハムシ CANON EOS50D,EF-S60mm F2.8L マクロ USM/MT-24X
冬芽や葉痕も面白い [季節]
少しづつ春の足音が聞こえてきた。
冬の訪れに落葉の木々は葉を落とし、寒さから芽を守り春に備えてきた。
葉を落とした後に残る葉痕は、種ごとに異なった形をしていて、その中に維管束という水や養分を送っている管のあとが様々な数や形で残っていて目や口に見えたりして面白い。
冬芽も木によってさまざまだ。
赤鬼のような「ハリエンジュ」の葉痕。
お腹に赤ちゃんが出来て、万歳して喜んでいる人型のようなやわらかな「アカメガシワ」の冬芽と葉痕。
最も面白いのは「オニグルミ」。
上げた手の先にも顔が・・・・。ちょっと心霊写真ぽく怖いかも。
とんがり帽子をかぶったおじさん?
冬芽が帽子、葉痕が顔。
暖かくなれば、帽子を脱いでむくむくと大きく変化する。
その様を見るのもまた、面白いだろう。
2013年3月4日 東京都
マメ目 マメ科 ハリエンジュ(ニセアカシア)
キントラノオ目 トウダイグサ科 アカメガシワ
クルミ目 クルミ科 オニグルミ CANON EOS50D,EF-S60mm F2.8L マクロ USM/MT-24EX
なかなか暖かくなりませぬ [季節]
春は着実に近づいていることは生きものたちを見ているとわかるのですが、実際体感できないでいる。
今日は日差しは暖かったが、夕方になっても湿地には氷が張っていた。
池をぐるっと回ってみたら、一つ真新しいアカガエルの卵塊が見つかった。
この寒さの中で、よく産んだものだ。
ちゃんとオスも従えての産卵だったのだろうか?ちょっと心配だ。
マンサクが満開になっていた。
錦糸卵のような細長い花弁が面白いが、どこにピントを合わせるか悩ましい花である。
2013年2月17日 東京都
無尾目 アカガエル科 ヤマアカガエル卵塊
ユキノシタ目 マンサク科 マンサク CANON EOS50D,EF-S60mm F2.8L マクロ USM