アオマツムシの幼虫 [バッタ]
日が暮れると一気に樹上からリー・リー・リーという声が降り注いでくる。
いよいよアオマツムシの季節がやってきた。
秋の鳴く虫の声は、日本古来から親しまれてきた風物詩であるがアオマツムシの定着により、近年すっかり変貌してしまった。
マツムシやスズムシなどの風流な虫の音が、環境の変化により聞かれなくなったのは寂しい限りである。先般紹介したクツワムシなども騒々しいながら秋を感じさせる虫だったのだろう。
ルー・ルー・ルーというカンタンは、まだちょっとした空地などで声が聞かれる。各地でカンタンの声を聴く会なども開催されている。最近の研究では、外来種のオオブタクサに産卵して都会に順応しているとも言われている。
前置きが長くなったが、イノコヅチの葉上でアオマツムシのオスの終齢幼虫を見つけた。
あと一回脱皮すれば成虫になり鳴きだすだろう。
夜に活動するだけあって、体の倍以上の長さの触角が目立つ。
昼行性のバッタ類は触角が短いが、夜行性のものは様々な情報を得るために長い触角をもっている。
別の場所でも、エノキの実生の葉の間でじっと隠れているものを見つけた。
幼虫はまだ羽が短く飛ぶことができないので、低い場所でも見られるのだろうか。
成虫になると翅は鳴くためだけではなく、飛翔するためにも使われるのだ。
2012年8月28日 埼玉県
直翅目 マツムシ科 アオマツムシ(幼虫)
CANON EOS40D,Tokina AT-X107 DX Fisheye /Kenko 1.4×TELEPLUS/MT-24EX
コメント 0