今年も確認!カヤコオロギ。 [バッタ]
アオハダの赤い実が緑に映えて美しい。
歩いていると足元に落ちているので、そこにアオハダがあるのがわかる。
雑木林では、木々が光を求めてせめぎ合うため、木々は上へ上へと延びていくため、花の咲くのは高い場所なので花や実はなかなか近くで見ることができない。
この点では、木と木が距離を置いて植えられ、低い位置で枝を広げて花や実が見られる都市公園のほうが鑑賞しやすい。
丘陵の狭い範囲の草地のみに生息している「カヤコオロギ」を見に行った。
ススキなどのイネ科が生える乾燥した草地に見られるコオロギの仲間だ。
お目当ての場所に立ち入ると足元からメスが飛び出した。
オスもメスも翅が退化していて飛ぶことができず、オスは鳴かない。
オスが鳴かないのにどうやってメスと出会うのだろう?
バッタ、キリギリスの仲間では、翅や足と体をこすり合わせて音を出す種が多いが、一部でタッピングと言って足や体を葉などに打ち付けてその音や振動で交信するものがいる。
カヤコオロギもそうなのだろうか?
毎年確認しているが、今年も見ることができて良かった。
東京都では絶滅危惧種に指定されていないが、埼玉県ではレッドデータで絶滅危惧Ⅱ類だ。
ともに見られたのが「ショウリョウバッタモドキ」。
よく見られるショウリョウバッタよりも小さく繊細な印象。
外敵の気配を感じると、くるっと葉の裏に隠れる。
この種も見られる場所が限定的で、東京都のレッドデータでだが絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県でも準絶滅危惧に指定されている。
ショウリョウバッタモドキが希少種に指定されているなら、それよりも見られる場所が限られているカヤコオロギが東京都で指定されていないのは納得がいかないのだが・・・。
公園では、ショウリョウバッタモドキやカヤコオロギをはじめ植物など生き物の生態を考慮し草刈りなどの生物多様性に配慮した維持管理を行ってくれている。
2014年9月2日 東京都
ニシキギ目モチノキ科 アオハダ
バッタ目コオロギ科 カヤコオロギ、バッタ科 ショウリョウバッタモドキ
CANON EOS70D MACRO100mm IS USM