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海岸の砂浜に生息するイカリモンハンミョウ [甲虫]

昆虫写真家新開孝さんから宮崎の海岸に棲むハンミョウの話を伺った。
これは、ぜひ見たいと思いその場所に車を走らせた。
海岸線を走ると、南国の雰囲気につい車を止めた。
海岸線0824.JPG


















お目当ての海岸について、探すもなかなか見つからない。
海岸も広く、波打ち際から植生帯までかなりある。
川の流れこみの脇でようやく素早く動く生き物を確認した。
おっ!と思ったら目にもとまらぬ速さで走るカニだった。
こんなに早く走るカニがいるのかとびっくりした。
敏感で近寄らせてくれず、撮影は断念した。
生息場所0824.JPG


















そんなカニとは異なる動きのものをようやく見つけた。これが「イカリモンハンミョウ」だった。
この流れ込みの西側の場所のみに見ることができた。
イカリモンハンミョウ0824-4.JPG


















カニと同じ、とにかく近寄るとすぐに走って遠ざかる。
これは手ごわい!
とにかく急な動きは避け、じっくり近寄った。
大きさはハンミョウより、二回りほど小さい感じ。
褐色の地色に、白い模様が印象的。
この個体は、大あごをしきりに砂に突っ込んで何かを食べていたようだ。
さすがハンミョウの仲間、よく見ると緑の輝きが美しい!
イカリモンハンミョウ0824a.JPG


















このあたりのみに10頭近くを見ることができた。
オスがメスに乗っかってマウンティングしているカップル。
交尾はしていないようだ。
イカリモンハンミョウ0824-2.JPG


















見られたのは波打ち際と植生帯のちょうど真ん中だった。
ここにいるということは、当然幼虫はここの砂に潜って成長する。
やはり植生帯に近い場所で生息しているそうだ。
波打ち際に近いと、潮に流されてしまうからに違いない。

この種は九州宮崎、大分、鹿児島、北陸の石川でしか見られない、各地で絶滅危惧種に指定されている。
近年各地で砂浜の消滅が問題になっているが、イカリモンハンミョウの生息にとっても大きな問題である。
イカリモンハンミョウ0824-3.JPG


















2014年8月24日 宮城県
コウチュウ目ハンミョウ科 イカリモンハンミョウ  CANON EOS70D,EF100mm F2.8L IS USM

昆虫写真家 新開孝さんの写真展 [カメラ]

今回休みを利用して宮崎に出かけたのは、以前から見に行きたかった昆虫写真家の新開孝さんの写真展を見るためだった。毎年開催されているが、なかなか休みが合わなくて行けなかったのだ。
今回、最終日に何とか間に合った。
新開さん写真展0823.jpg



























会場の三股町文化会館は、そう言ったら失礼だが、町の文化会館として想像していたものとは大違いでその立派さにびっくりで素晴らしい施設だった。
ここの吹き抜けのあるロビーで写真展は開催され、A1の大判からA3まで50点ほどの作品が展示されていた。
虫たちの生態を切り撮ったその迫力と美しさに見入ってしまい、会場の写真を撮り忘れてしまった。
文化会館には図書館があり、夏休みとあってたくさん子供たちが出入りしていた。
三股町立文化会館0823.JPG


















新開さんにもお会いでき写真の説明をはじめ、fieldであるご自宅の林をご案内いただいたり写真家の仕事、田舎暮らしについてなど様々なお話を伺い、学ぶことが多くとても有意義な時間を過ごすことができた。
お忙しい中、初対面であるにもかかわらず、大変お気遣いをいただき感謝するとともに自分の厚かましさに恐縮しきりであった。
遠方ではあるが、機会を作って毎年行われている写真展にまた足を運びたいと思う。
今回移動手段は車を使ったが、次回はできれば飛行機としたいところである。

ご自宅の近くで撮影される新開さん。
新開さん0823.JPG


















草の上にいたのは、ニジゴミムシダマシに輝きが似た甲虫。
時折葉上で見られるそうだ。
帰って調べたら、「ルリスジキマワリモドキ」と思われる。
図鑑には九州から南西諸島に分布し、主に枯れ木などの上で見られるとある。
関東では見られない美しい虫だったが、写真では今一つその美しさを表せなかった。
ルリスジキマワリモドキ0823.JPG



























2014年8月23日 宮崎県三股町


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