アカタテハとヒメアカタテハ [チョウ・ガ]
日暮れ前に、丘陵の高台を久しぶりに訪れた。
コセンダングサにたくさんの「ヤマトシジミ」たち。
こんなにと驚くほどの数だった。
ヤマトシジミに交じって、翅が色あせたベニシジミと一回り大きな「ウラナミシジミ」が数頭。
ウラナミシジミは、遅ればせながら今年、初見だ。
長い旅をするチョウだけあって、その飛翔力とスピードはヤマトシジミのそれとはけた違い。
驚いて飛び立つと、素早くあたりを飛び交い、時には近くにあったクワの樹冠を飛び回るほど。
林縁で、褐色の翅のチョウが数頭飛んでいた。
キタテハかなと思い近づくと、「ヒメアカタテハ」だった。
このチョウは、なかなか見る機会が少ない。
舗装路にとまると羽裏の色や模様が道と同化して、目を放すとどこにいるか見つけるのが大変だ!
同じ場所でアカタテハもテリトリーを張っていた。
何気に見ると、キタテハか、ヒメアカタテハかアカタテハか?僕では瞬時に判断は難しい。
ヒメアカタテハとの大きな違いは、アカタテハは後ばねの付け根に模様がないこと。
従ってこれは「アカタテハ」。
ヒメアカタテハの食草はヨモギをはじめとしたキク科やイラクサ科、アカタテハはイラクサ科。
イラクサ科では共通しているが、この周辺にキク科はあるがイラクサ科は見当たらない。
気付いていないだけでどこかにあるのだろう。
ここでこの2種が見られることを初めて知った。
共に僕にとっては多くは見られない種なので、今後も楽しみだ。
アカタテハのとまった倒木の脇では、「アキアカネ」が木の幹にとまっていた。
こういうとまり方もたまに見かけるが、少し違和感を覚える。
陽が傾いて、あたりを赤くさらにはアキアカネを本来の色以上に赤く染めていた。
2013年10月28日 東京都
鱗翅目 シジミチョウ科 ヤマトシジミ、ウラナミシジミ
タテハチョウ科 ヒメアカタテハ、アカタテハ
蜻蛉目 トンボ科 アキアカネ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
秋の風景の中の虫たち [虫]
仲良く休息 [チョウ・ガ]
最初は何の実かわからなかったが、気になって調べていたらだいたいわかるようになってきた。
熟すと黒くなるのだが、まだ緑色な金銀花の「スイカズラ」。
黒く熟した実を付けた低木は、冬にも葉を落とさずにきれいに紅葉する「ヤマコウバシ」だ。
クスノキ科なので葉を揉むと香気があるのが名前の由来らしい。
この日はお目当ての虫たちは見つからず。
湿地脇の草のてっぺんで「ヤマトシジミ」と「ベニシジミ」のツーショット。
もうすぐ日が暮れるが、それぞれここをねぐらに決めたのだろうか?
2013年10月17日 東京都
マツムシソウ目スイカズラ科 スイカズラ
クスノキ目クスノキ科 ヤマコウバシ
鱗翅目シジミチョウ科 ヤマトシジミ、ベニシジミ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
ピンクから赤へ コブシ [植物]
秋深し [季節]
ここ数日朝晩冷え込みが厳しい。
気温の変化が大きいと紅葉が進むのにはもってこいだが、こちらの体調管理が大変だ。
日が落ちるのも早くなってきたが、夕方少しの間出掛けてみた。
長袖のシャツでも少し肌寒い。
寒さのせいか虫の姿はあまり見られず、「イチモンジセセリ」が葉上で翅を休めていた。
歩いていると色々な実や種が目に入った。
仙人の髭か白髪か、「センニンソウ」の種。
鮮やかな赤い色は、「ヒヨドリジョウゴ」。緑や深緑、赤くなり始めたものなど様々。
鳥が運んだのだろう。
湿地の脇には「コムラサキ」の紫色の実がたわわに実っていた。
まだオレンジ色に熟していない「カラスウリ」。
例年になく今年はあちこちで実が見られる豊作の年。
カラスがいればスズメも・・・・。
カラスウリに比べると小さな「スズメウリ」。
こちらは熟すと白くなり、ほのかな甘さが。
見た目も毒々しいが実際毒がある「ヨウシュヤマゴボウ」も秋の実り。
実や葉には、ハリカメムシだろうか?
人には毒だが、このカメムシには大丈夫なのだろう。
様々な実が鮮やかに熟して、肌寒さとともにいよいよ秋の深まりを感じたのだった。
2013年10月17日 東京都
鱗翅目 セセリチョウ科 イチモンジセセリ
キンポウゲ目 キンポウゲ科 センニンソウ
ナス目 ナス科 ヒヨドリジョウゴ
シソ目 クマツヅラ科 コムラサキ
スミレ目 ウリ科 カラスウリ、スズメウリ
ナデシコ目 ヤマゴボウ科 ヨウシュヤマゴボウ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX