SSブログ

ハラビロカマキリの悲運 [その他の虫]

朝夕涼しくなるにつれて、見られる虫の数も減ってきたような気がするが、このところfieldを訪れる間が空いてしまって浦島太郎状態だ。
この日はやたらオオカマキリの姿が目に付いた。皆立派な成虫になっていた。
このオオカマキリは、左目に傷があったがこれがまたいかつさを増長させていた。羽を広げてくれればなおさらよかったのだが!なかなかうまくはいかないものだ。
オオカマキリ0918_1.JPG


















ツリフネソウの葉の上で、薄い緑色の美しいカマキリがいた。
これはいったい何カマキリだろうと見ていたが、どうやら羽化してさほど立っていないであろうハラビロカマキリだった。
翅の1対の白斑も光の加減で目立っていなかったから断定できなかったのだ。
いったい何の種かと、近くでまじまじ見ていたら、写真を撮る間もなくさっと下草に落ちてしまった。

落ちた先を目で追うと、ハラビロとは別の何かがさっと動く様子が目にとれた。
何とそこには偶然にもオオカマキリがいて、落ちてきたハラビロを片方の鎌で掴んでいたのだった。
オオカマキリ0918-1_1.JPG


















流石のハラビロカマキリも、オオカマキリの鎌にガッシリと摑まれると全く身動きが取れない。
とにかく一瞬の出来事だったが、これに反応したオオカマキリがすごいとしか言いようがない。
私がハラビロカマキリに気付かなければという自責の念に駆られたが、まぁこれも運命かと妙に自分に言い聞かせ、その責任として最後まで見届けようなどと変な責任感を持ったのだった。
きれいな翅から食べ始め、そのまま腹を。
オオカマキリ0918-2_1.JPG


















あっという間に腹を食いつくし、首から頭へ。
ここから先は、ちょっと・・・・。
同じカマキリの仲間なのにと思いながらも、自然界で生きていく厳しさを目の当たりにした瞬間だった。
オオカマキリは、お腹がパンパンに膨らんだ大きいメスで、今すぐ卵を産んでもおかしくないような状態。
これも無駄にはならない事だとわかっていても、私の行動が引き金になった出来事だけに、何とも複雑だ。
オオカマキリ0918-3_1.JPG


















他の場所では、早くも産み付けられたオオカマキリの卵のうがあった。
データを取っているわけではないが、生きものたちの活動も含めた季節の移ろいが今年は早いように思うのは気のせいだろうか?
オオカマキリ0918-5_1.JPG


















2013年9月18日 東京都
蟷螂目 ハラビロカマキリ、オオカマキリ  CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。