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初めて見るヤマキチョウ [チョウ・ガ]

八ヶ岳山麓を走っていると車窓からルルルル♪というカンタンの鳴き声が聞こえてきた。
見るといい感じのススキ野原が広がり閉鎖された林道があった。
脇に車を止めて、少し歩いてみた。
草原0828_1.JPG


















林道の脇は最近草が刈られたばかりのようで、刈られた草の上でナキイナゴが鳴いているくらいで、カンタンは林道から少し入った草はらで鳴いておりそこまでは行けそうにない。
ミヤマカラスアゲハやサカハチチョウが目の前を飛び去ったが、撮影する暇はなかった。
そんな中、大型の黄色いチョウが、飛んできた。
おぉっと後を追うと、黄色い花にとまった。
ハギやナンテンハギなどピンクや紫の花には目もくれず、黄色い花を探しまわっている。
ヤマキチョウ0828-0_1.JPG


















近付くと敏感に飛び去ってしまうが、ひつこく追いようやくファインダーに捉えたのは初めて見る「ヤマキチョウ」のオスだった。
数年来撮影するのは、普通種のスジボソヤマキチョウばかりで、全国的に減少傾向にある希少な本種にはなかなか出会えずにいた。
ヤマキチョウ0828_1.JPG


















スジボソヤマキチョウに比べて前翅の突出が弱く、ピンク色の縁取りがあることで判別は容易だ。
長野県では、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。
通りかかったこの場所で、出会えたことは非常にラッキーだった。
ヤマキチョウ0828-1_1.JPG


















2013年8月28日 長野県
鱗翅目 シロチョウ科 ヤマキチョウ    CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM


八ヶ岳のコエゾゼミ [セミ・カメムシ]

休みをいただいて八ヶ岳へ行ってきた。
といっても登山ではなく、虫探しである。

車を走らせ標高が上がり周りに白樺が目立つようになってくると、あちこちからギーギー♪という鳴き声が聞こえてきた。
車を路肩に止めて、白樺の林を覗いてみる。

白樺林0827_1.JPG


















林床にはたくさんのアキノキリンソウが咲いていた。
地元ではぽつぽつとしか見られない花がこれだけ咲いているのは素晴らしい。
アキノキリンソウ0827_1.JPG



























ほとんどが高い枝先にいてなかなか鳴いている姿が見られなかったが、唯一低木で鳴いているオスを発見。
声の正体は「コエゾゼミ」だった。
北海道から広島県東部、四国に分布し、このあたりでは標高900~1500mの山地に見られる。
エゾゼミに似るが、小型で前胸背の黄白色帯が切れるのが特徴でエゾゼミは切れない(中には変異で切れる個体もある)。オスの左右の腹弁が重ならないのも見分けるポイント。
翅の痛んだオスだったが、鳴き声は力強くかなりの低周波だ。
コエゾゼミ0827-2_1.JPG


















アキノキリンソウを踏まないように気を付けて歩いていると、枯草の上にもとまっていた。
こちらはメスのきれいな個体。
コエゾゼミ0827-1_1.JPG


















さらに白樺の幹の低い場所で、何やら尻をもぞもぞさせているのがいた。
コエゾゼミ0827_1.JPG


















腹側から除いてみると産卵管を幹につきたてて産卵の最中だった。
管を差し込んだところから白い泡が出ているのは白樺の樹液だろうか?
図鑑などによる発生時期は7~8月、そろそろ彼らの季節も終わりに近い。
コエゾゼミ産卵0827_1.JPG


















2013年8月27日 長野県
キク目 キク科 アキノキリンソウ
半翅目 セミ科 コエゾゼミ

CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM 、CANON EOS40D EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM/MT-24EX


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