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こんなところでもカエルがヘビに [自然]

麦草峠に向かう途中、メルヘン街道を走っていると、反対車線にカエルを見つけた。
標高1000mを超えるところにアカガエル?と少し先に車を止めて戻ってみた。
そこにいたのはやはり丸々と太った「ニホンアカガエル」だった。ニホンアカガエル0827_1.JPG



















戻ってみて驚いた。
カエルの後ろをヤマカガシが追っていた。
しかし何だか様子がおかしい。
近付くと、何とすでにアカガエルを口にくわえていた。
獲物を口にくわえながらもさらに次を求めていたのだろうか?
ここから先は、グロテスクなのでに苦手な方は見ない方が・・・・・・・・。
ヤマカガシ_1.JPG


















ヤマカガシに捕食されたアカガエル。
こんなに標高の高い山の中でも、どちらもいるんだなあとちょっと驚き。
ヤマカガシ0827_1.JPG


















近付いても逃げる気配はなく、食べることに専念しているようだ
ヤマカガシ0827-2_1.JPG


















見ているとあっという間に、飲み込んでしまった。
さぁ、次はどうするのかと興味津々。その時、遠くから車の走る音が聞こえてきた。
これは道の真ん中にいるのはヤバイと路肩に走った。
間もなく車が走り去り、道を見たらカエルもヘビもいなかった。
どちらも無事逃げたようだ。
こんな高いところでも、ちゃんと生きものたちの生存競争が繰り広げられれていることに、まだまだ知らないことが多いなぁと実感したのだった。
ヤマカガシ0827-3_1.JPG


















2013年8月27日 長野県
無尾目 アカガエル科 ニホンアカガエル
有鱗目 ナミヘビ科 ヤマカガシ            CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM


初めて見るヤマキチョウ [チョウ・ガ]

八ヶ岳山麓を走っていると車窓からルルルル♪というカンタンの鳴き声が聞こえてきた。
見るといい感じのススキ野原が広がり閉鎖された林道があった。
脇に車を止めて、少し歩いてみた。
草原0828_1.JPG


















林道の脇は最近草が刈られたばかりのようで、刈られた草の上でナキイナゴが鳴いているくらいで、カンタンは林道から少し入った草はらで鳴いておりそこまでは行けそうにない。
ミヤマカラスアゲハやサカハチチョウが目の前を飛び去ったが、撮影する暇はなかった。
そんな中、大型の黄色いチョウが、飛んできた。
おぉっと後を追うと、黄色い花にとまった。
ハギやナンテンハギなどピンクや紫の花には目もくれず、黄色い花を探しまわっている。
ヤマキチョウ0828-0_1.JPG


















近付くと敏感に飛び去ってしまうが、ひつこく追いようやくファインダーに捉えたのは初めて見る「ヤマキチョウ」のオスだった。
数年来撮影するのは、普通種のスジボソヤマキチョウばかりで、全国的に減少傾向にある希少な本種にはなかなか出会えずにいた。
ヤマキチョウ0828_1.JPG


















スジボソヤマキチョウに比べて前翅の突出が弱く、ピンク色の縁取りがあることで判別は容易だ。
長野県では、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。
通りかかったこの場所で、出会えたことは非常にラッキーだった。
ヤマキチョウ0828-1_1.JPG


















2013年8月28日 長野県
鱗翅目 シロチョウ科 ヤマキチョウ    CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM


八ヶ岳のコエゾゼミ [セミ・カメムシ]

休みをいただいて八ヶ岳へ行ってきた。
といっても登山ではなく、虫探しである。

車を走らせ標高が上がり周りに白樺が目立つようになってくると、あちこちからギーギー♪という鳴き声が聞こえてきた。
車を路肩に止めて、白樺の林を覗いてみる。

白樺林0827_1.JPG


















林床にはたくさんのアキノキリンソウが咲いていた。
地元ではぽつぽつとしか見られない花がこれだけ咲いているのは素晴らしい。
アキノキリンソウ0827_1.JPG



























ほとんどが高い枝先にいてなかなか鳴いている姿が見られなかったが、唯一低木で鳴いているオスを発見。
声の正体は「コエゾゼミ」だった。
北海道から広島県東部、四国に分布し、このあたりでは標高900~1500mの山地に見られる。
エゾゼミに似るが、小型で前胸背の黄白色帯が切れるのが特徴でエゾゼミは切れない(中には変異で切れる個体もある)。オスの左右の腹弁が重ならないのも見分けるポイント。
翅の痛んだオスだったが、鳴き声は力強くかなりの低周波だ。
コエゾゼミ0827-2_1.JPG


















アキノキリンソウを踏まないように気を付けて歩いていると、枯草の上にもとまっていた。
こちらはメスのきれいな個体。
コエゾゼミ0827-1_1.JPG


















さらに白樺の幹の低い場所で、何やら尻をもぞもぞさせているのがいた。
コエゾゼミ0827_1.JPG


















腹側から除いてみると産卵管を幹につきたてて産卵の最中だった。
管を差し込んだところから白い泡が出ているのは白樺の樹液だろうか?
図鑑などによる発生時期は7~8月、そろそろ彼らの季節も終わりに近い。
コエゾゼミ産卵0827_1.JPG


















2013年8月27日 長野県
キク目 キク科 アキノキリンソウ
半翅目 セミ科 コエゾゼミ

CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM 、CANON EOS40D EF8-10mm F4LフィッシュアイUSM/MT-24EX


夏も終盤 [季節]

処暑もすぎ暑さのピークも超えただろうか?
歩いていると甘い香りが。
元をたどるとクズの花の塔があちこちに立っていた。
ルリシジミやウラギンシジミの幼虫を探してみたが、残念見つからなかった。
クズ0819_1.JPG



























コナラには、片方の触角が切れた「シロスジカミキリ」を見つけた。
しっかりした太い触角が切れたのは、どういう理由か?
木の根元には大きなメスの骸が転がっていた。
初見だが、これで見納めのような気がする。
シロスジカミキリ0819_1.JPG


















林縁では、赤とんぼの「マユタテアカネ」たちが陽を避けて涼んでいた。
1頭づつ顔を覗き込むがお目当ての水色のお化粧は見つからない。
数年来ご無沙汰だが、今年は出会えるだろうか?
マユタテアカネ0819-1_1.JPG


















陽のあたる葉の上では丸々育った「セスジツユムシ」の幼虫が日光浴。
こちらは額に汗しているのに、暑くないのだろうかと思ってしまうほどこの日も日差しは強かった。
この幼虫が羽化するころには秋風が吹いているんだろうなぁ。
いよいよ夏も終盤だ。
セスジツユムシ0819_1.JPG


















2013年8月19日 東京都
マメ目マメ科 クズ
鞘羽目カミキリムシ科 シロスジカミキリ
蜻蛉目トンボ科 マユタテアカネ
直翅目ツユムシ科 セスジツユムシ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM


樹液を舐めるヤブキリ [バッタ]

谷戸に放たれたキリギリスの鳴き声は、すっかり聞こえなくなった。
オスは死んでしまったのだろうか?定着しないことを祈る。

同じ仲間の「ヤブキリ」はまだまだ元気なようだ。
アズマネザサで黒化形のオスを見つけた。
この谷戸では、脚や発音器周囲が黒い黒化形が多く見られる。
北海道大学出版のバッタ・コオロギ・キリギリス図鑑では、鳴き声や形態、生息環境からヤブキリを4種に分類している。
関東で見られるのは、ヤブキリ、ヤマヤブキリ、コズエヤブキリだ。
形態は似通っており、鳴き声を聞いていないのでどの種かはわからない。
ヤブキリ0822_1.JPG


















昆虫酒場を訪れると、ヤブキリが3頭いた。
カナブンと頭を突き合わせているものもいる。
ヤブキリ0822-4_1.JPG


















今まで酒場周りにいるのは、肉食性のヤブキリが酒場に集まる虫を食べるためだと思っていたのだが、どうやらそれだけではないことが分かった。
何と、樹液を舐めていたのだ。
ヤブキリ0822-3_1.JPG


















集まっているヤブキリを見ていると、どれも樹液が出ているところに頭を突っ込んでいる。
こうして見ていると、彼らがここにいるのは虫を食べるためではなく、樹液を舐めるためのようだ。
キリギリスの仲間の中でも樹上生活を送るヤブキリならではの生態で、草原性のキリギリスやその他の種ではわざわざ木に登って樹液を舐めることはないだろう。
ヤブキリ0822-2_1.JPG


















樹液には、カナブンやスジクワガタ、そして今年初めて確認した「チャイロスズメバチ」もいた。
頭や胸が赤く、お尻が黒い。コガタスズメバチやキイロスズメバチより一回りほど小さいだろうか。
にもかかわらず、これらのスズメバチの巣を乗っ取り、働き蜂を奴隷にする習性を持っているらしいが、まだその場面に遭遇したことは無い。
チャイロスズメバチ0822_1.JPG


















2013年8月22日 東京都
直翅目 キリギリス科 ヤブキリ
膜翅目 スズメバチ科 チャイロスズメバチ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


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