漁夫の利 [セミ・カメムシ]
木柵を眺めながら歩いていると、あちこちで細~い枝がゆらゆら揺れながら歩いていた。
教えられてもいないのに親と同じ動きをする、「ナナフシモドキ」の子供たち。
同じサイズの子供たちがあちこちで見られた。
この中で親までで育つのがいったいどのくらいいるのか?
きっと厳しいんだろうなぁ。
遠目から黒いものが目に入った。
何だろうと近づくと、緑色の小さないもむしが「ヤニサシガメ」に体液を吸われ見る影もなくしぼんで、そこに小さなアリたちがおこぼれをもらいに集まっていた。
サシガメの仲間の食事風景は時折見られるが、アリがこんなに集まっているのは初めて見た。
いもむしには可哀そうだが、体液はサシガメが、亡骸はアリたちがと実に効率がいい。
アリたちにとってはまさに漁夫の利だ。
2013年4月8日 東京都
竹節目ナナフシ科 ナナフシモドキ
半翅目サシガメ科 ヤニサシガメ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM