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三浦半島のクマゼミ [セミ・カメムシ]

先日クマゼミの抜け殻を採集しに、三浦半島の城ケ島まで出かけた。
関西に住んでいた頃、夏になると毎朝勘弁してくれと思うほどの鳴き声だったのが、関東では全く聞かれない。
それはそれで、虫好きに取っては寂しいものである。
関東ではかなり以前から三浦半島や神奈川、房総半島など海岸線に沿って分布しているようだが、内地にまではなかなか生息域が広がらず年に数回鳴き声を聞く程度だ。

出掛けるのが遅く着いたのが昼を回ってしまい、シャンシャン♪という懐かしい声は聞かれなかった。
早速、抜け殻を探すがなかな見つからない。
ようやく低いクワの木でまとまって10個ほど見つかった。
ここではあまり個体数は多くないようだ。

場所を変え、駐車場の脇のサクラとトベラを探してみるとあるある、あっという間に20個近く集まった。
木の枝を見ると成虫が数頭とまっていたので捕まえた。2頭のメスと1頭のオス。
久しぶりに見るクマゼミはやはり大きくオスの腹弁のオレンジが鮮やかだった。
クマゼミ_1_1.JPG
















そうこうしていると日が暮れてきた。
もう少し抜け殻をと探していると、木を登っている幼虫を発見!
腰を据えて羽化を撮ることにした。
クマゼミ0803_1.JPG
























19:57 背中が割れた。
クマゼミ1-0803_1.JPG
















20:09 背中と頭が出てきた。
クマゼミ2-0803_1.JPG

















20:24 体を抜いてイナバウアー。小さな天使の羽が現れた。
クマゼミ3-0803_1.JPG

















20:41 お尻を抜いて殻につかまる。
クマゼミ4-0803_1.JPG
















20:47 翅が伸びきった。
クマゼミ5-0803_1.JPG
















21:14 翅を閉じて羽化完了。あとは体が完全に固まるのを待つだけだ。
ここまでにかかった時間は1時間17分だった。

暗い地中で数年間もの間生活していた幼虫が地上に出て、まるで天使が羽を広げるが如く美しい翅が伸びていく様は、これぞ日本の夏の風物詩であり生きものの神秘と言えるだろう。
クマゼミ6-0803_1.JPG
















2012年7月31日 神奈川県
半翅目 セミ科 クマゼミ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


都心のミンミンゼミ [セミ・カメムシ]

今年は、セミが少ないとの声が良く聞かれる。
務めている公園では、アブラゼミの発生が例年より遅いようだが、先週あたりから羽化のピークを迎え日に日に鳴き声も増し、昨年と変わらぬ賑やかさだ。

セミの羽化観察会があり、抜け殻集めに奔走した。
アブラゼミ、ニイニイゼミ、ヒグラシは普段の行動圏内でわんさか集まるが、ミンミンゼミだけはなかなか難しい。そこで、毎年確実に量が確保できる都心まで足を運ぶ。
以前、市ヶ谷に勤めていたのだが夏になるとアブラゼミよりミンミンゼミの声が多く聞かれ、よく仕事帰りに神田川沿いの並木に羽化を見に行ったものだった。

今年もこの並木では、圧倒的にミンミンゼミの声が多く抜け殻もほとんどがミンミン。
あっという間に30個近く集めることができた。
せっかくなので写真も撮ることにした。
数が多いせいか、近づいても逃げないのでマクロレンズでも撮影することができる。

頭や胸の模様や色は個体によって変異がある。
これは緑と黒がはっきりした個体。
ミンミンゼミ0730_1.JPG

















ミンミンゼミ2-0730_1.JPG
















こちらは緑と黒が少し薄く白っぽい個体。
さらに黒色を欠き体全体が淡緑色のものはミカド型、ミカドミンミンと呼ばれるが、
今回は見つけることができなかった。
ミンミンゼミ1-0730_1.JPG

















ミンミンゼミ3-0730_1.JPG























2012年7月30日 東京都
半翅目セミ科 ミンミンゼミ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


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