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早春の夜の糖蜜酒場 その1 [チョウ・ガ]

blogのお仲間から「酒場にたくさんのお客さんが来ているから見に来て!」と連絡をいただいた。
酒場?夏ならコナラやクヌギに酒場ができるが、今この時期に?
種明かしは、人工の酒場。
ワインやお酢やその他もろもろをMIXして酒場を作ったそうだ。

早春といえどもまだまだ寒いこの時期にいらっしゃるお客さんとは?

そう蛾のみなさん、主にキリガと呼ばれる仲間たちだ。
こちらは「ブナキリガ」。
ブナキリガ_1.JPG
















「ホソバキリガ」。
ブナキリガと似ているが、違いは翅の外縁の線が翅の縁近くで角ばる。
ホソバキリガ_1.JPG
















こちらは「カバキリガ」。
一見似ているがよく見ると外縁線の太さや眼状紋の形や向きが異なる。
カバキリガ_1.JPG
















もう一種のそっくりさんはスモモキリガ」。名前の通りスモモなども幼虫の食樹だ。
これは翅の2つ並んだ黒点が特徴でわかり易い。
並んでいるのは、「ホシオビキリガ」でここに挙げたのは、みな春キリガと呼ばれる春一番に現れる蛾たちだ。
僕が見に行ったときには、酒場をOPENして少し日が経っていたので多くて5~6頭ほどだったが、初日は数十頭が押しかけ大繁盛するらしい。
夜の主役は、フユシャクだけではないようだ!
スモモキリガ、ホシオビキリガ_1.JPG
















2012年3月14日 埼玉県
鱗翅目 ヤガ科 ブナキリガ、ホソバキリガ、カバキリガ、スモモキリガ、ホシオビキリガ

CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX

そろそろフユシャク最終章 [チョウ・ガ]

今シーズンは、今までになく夜の観察に時間を費やしたが思ったほどの成果は得られなかった。
何種類のフユシャクを見ることができたのか?
時間ができたらチェックしたい。
このところよく見かけるのが「シロトゲエダシャク」だ。
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平地では2~3月にコナラやクヌギの林でよく見られる。
配偶行動は23時から2時の深夜に見られるとのことで、ツーショットを見るには深夜の観察に出かけなければならないようだ。
活動する季節を厳しい冬に特化したフユシャクたちの季節もそろそろ終わりに近い。
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2012年3月13日 東京都
鱗翅目 シャクガ科 シロトゲエダシャク
CANON EOS7D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ、RICOH CX5


春を告げるカエルたち~武蔵野 [両生類・爬虫類]

湿地の池を見て回っているとひも状の卵塊を見つけた。
アズマヒキガエルの卵塊だ、
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狭山丘陵では、早ければ1月末からアカガエルたちが暖かい雨に誘われて卵を産みに湿地に集まってくるが、ここではアカガエルの姿がほとんど見られず、アズマヒキガエルの卵塊が先に見つかった。
数日観察していると、日に日に卵塊の数が増えて行った。
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池の周りでは、包接するヒキガエルたちがあちこちでかさかさ音を立てていた。
こうしてみると、上に乗っかっているオスは不細工だがメスはくりっとした瞳でなかなかかわいい!
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早くに生まれた卵はすでにオタマジャクシの形になっていた。
泳ぎだす日も間もなくだろう。
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数少ないがニホンアカガエルの卵塊もいくつか見つかった。
アカガエルの卵塊がもっと増えてカエルの数が増えれば、今以上に豊かな生態系が期待できるだろうなぁ!
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2012年3月3日 東京都
無尾目 ヒキガエル科 アズマヒキガエル
     アカガエル科 ニホンアカガエル  RICOH CX5

バッタも元気! [バッタ]

今の時期、スイバやギシギシを見ているとよく透明なゲル状のものが葉についている。
凄い存在感だが、これが何なのか未だにわからない。
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草むらに足を踏み入れると、足元からいくつもの何かが飛び去った。
何?
飛んだ先を丹念に探してみると、いたのは「ツチイナゴ」だった。
成虫で越冬するバッタだ。
冬の間はススキの根元や落ち葉の下でじっと春が来るのを待っているが、暖かくなって陽だまりの草の上に出てきたのだろう。
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ルリタテハやこのツチイナゴも今年初めて見る虫らしい虫。
いよいよだなぁと彼らの存在を見て改めて思う。
待ち遠しいのも確かだが、今のこの時期をじっくりと楽しみたいとも思う。
tsutsiinago1-0306_1.JPG
















2012年3月6日 東京都
直翅目 イナゴ科 ツチイナゴ       CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX

啓蟄 虫だけでなくカエルたちも [両生類・爬虫類]

啓蟄とは、二十四節季の中で寒さが和らぎ冬越ししていた虫たちが出てくる頃の3月6日。
虫だけでなくカエルたちも賑やかだった。
湿地に近づくとニャラニャラ♪と声が聞こえてきた。



通りかかった人たちが何がいるのかと覗き込んでいた。
知らない人には不気味な声だろう。

人が近づくと鳴き止んで落ち葉の下に潜り込み、いなくなるとまた出てきて鳴き始める。
ニャラニャラと聞こえるのは湿地に奥のほうからで、岸近くからはククッ、ククッという小さな鳴き声。
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動かずじっと様子を見ているとあちこちから顔を出しまた鳴きだした。
ククッという声の主は「ニホンアカガエル」だった。
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さて、問題。
写真の中に何匹のアカガエルたちがいるでしょう?
akagaeru0306_1.JPG
















ここの湿地だけでいったい何匹のカエルたちがいるのか?
とにかくカエル・カエル・カエル。
夢に出てきそうである。
どうやら岸近くはニホンアカガエルで、湿地の真ん中や奥のほうにはヤマアカガエルがいるようだ。
どちらもアカガエルの仲間だが、混血しないのかいつも不思議に思う。
このカエル合戦はまだまだ続きそうだ。
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上の答え=カエルの数は9匹。

2012年3月6日 東京都
無尾目 アカガエル科 ニホンアカガエル   CANON EOS7D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ


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