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クロオビフユナミシャクのメス [チョウ・ガ]

フユシャクの仲間のメスは、長い進化の過程で冬に現れることを選択し産卵に特化した体になった。
その特徴の一つが翅だ。
冬は天敵が少ないため、飛ぶエネルギーを産卵に使うため、翅は表面積が大きく体温を奪うため小さくしたり無くしたりして寒い冬に対応したなどいくつかの説がある。どれも理にかなって正しいのかもしれない。
初冬に現れるクロスジフユエダシャクは小さな蝶ネクタイ、チャバネフユエダシャクは翅がない、ナミシャクの仲間はそんな中でも大きめの翅をもつ。
谷戸を歩いていて、柵のロープで翅の大きなフユシャクのメスを見つけた。

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「クロオビフユナミシャク」のメスではないかと思う。
イチモジフユナミシャクの黒色型かとも思ったが、クロオビでよいような感じ。
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この中途半端な翅の大きさは何でなのだろう。
まだ、進化の途中なのだろうか?
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2011年12月19日 東京都
鱗翅目 シャクガ科 クロオビフユナミシャク  CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


チャバネフユエダシャク 産卵? [チョウ・ガ]

いよいよ寒さが本格化し、fieldでたやすくみられる虫たちも数えるほどとなってきた。
こうなると目が行くのが、雑木林のナラ・シデ類の幹、木柵。
フユシャク探しである。

今年は1種でも多く見たいと、夜の雑木林にも足を運んでいるがなかなか成果が表れない。
フユシャクは夜行性なのだが、どうも夜より昼のほうが成果が上がるのは夜探している場所が悪いのだろう。

今日も昼間探しに出かけて3種のメスを発見したが、夜は1種のオスのみと昼に軍配が上がった。
しかしメスのコーリングや交尾は夜なので、これらを撮影するにはやはり夜に出かけるしかないのだろう。

今日見つけたうちの1種は、冬の雑木林のホルスタイン チャバネフユエダシャクのメス。
今まで見た中では、なかなか大きい立派な個体だった。

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白地に黒の斑紋は、樹皮にとまっていると目立つと思うのだがこれがなかなか見つからない。
個体数が少ないのか、探し方が悪いのか?今までシーズンに2回お目にかかれればラッキーといった遭遇だ。
そう考えれば、これが今シーズン最後になるのだろうか?
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撮った写真を見ていると、お尻のあたりに乳白色の卵が見られた。
少し離れたところにも数か所に一づつ産み付けられている。
産卵シーンは見たことがないので、この卵がこの虫の卵かは断定できないが可能性は高いだろう。
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2011年12月19日 東京都
鱗翅目 シャクガ科 チャバネフユエダシャク CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


クロスジフユエダシャク [チョウ・ガ]

仕事帰り、フユシャク探しにクヌギの雑木林をちょっとのぞいてみた。
今朝は霜が一面に降りるほどの寒さで、昼間は天気が良かったものの夜はやはり寒くなった。
すぐに見つかるかと思いきや、これがなかなか見つからない。
ようやく「クロスジフユエダシャク」のオスを発見。
2mほどの高さの幹で翅を広げていた。
近くにメスがいるかと探すもオスだけ。

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今度はひこばえにとまっているオスを発見。
やはりメスはいない。
寒さのせいだろう触っても何をしてもほとんど動かず、昼間の敏捷性がうそのようだ。
ストロボ光で闇に浮かび上がった触角は、メスのフェロモンを嗅ぎ取るために細かな毛が生えているのがわかる。
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探して30分を過ぎ、指の先が痛くなってきた頃にようやく1つのカップルを見つけることができた。
この後も探してみたが、結局この1ペアのみ。
とにかく見つかっただけでも良しとしよう!
今日の狙いはチャバネフユエダシャクだったのだが、残念ながらお目当ては見つからなかった。
また、次回チャレンジだ。
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ところで、今日は11年ぶりに初めから終わりまでを全国で観測できる皆既月食だそうだ。
普段あまり見ることの少ない月だが、今日はちょとばかり観察してみた。
11日0:06の様子。
完全に終わるまで見たかったが、あまりの寒さにすぐに退散してしまった。
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2011年 東京都
鱗翅目 シャクガ科 クロスジフユエダシャク   RICOH CX4


ヤママユの仲間の卵とそれに寄り添うもの

フユシャクを探して木の幹に目を凝らしていて、見つけた根元に産み付けられていた斑の卵。
過去に見たようなと戻って写真を探していたら、繭に産み付けられたウスタビガの卵に似ていた。
そこでヤママユの仲間の卵を調べてみたら、ウスタビガとヤママユの卵はとても似ている。
繭についていれば、繭の形状から一目瞭然なのだが、こうして木で見つかると知識のない私などにはなかなか判断が難しい。どちらかに決めなければならないとするならば、ヤママユではないかと思うがまったく自信がない。
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撮った写真をつぶさに見ていると、卵に寄り添うものがいた。
小さいので気付かなかったようだ。
これも前に見たことがあるような・・・・。
オオムラサキの幼虫を見つけるため葉をひっくり返していて幼虫に寄り添っていた小さなゾウムシを思い出した。
これも種の特定は難しい。クチブトゾウムシの仲間だろうか?
体の色と卵の色が似ていることもあり、ここにいれば安全だろう。
この冬見守っていきたい。
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2011年11月30日 東京都 CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


今年もエノキで神経衰弱 [チョウ・ガ]

いよいよ冬の到来。
寒くなってきた。
ようやくツグミがやってきたようで、あちこちでクワックワッという春以降聞かれなかった懐かしい声が聞かれた。

エノキが葉を落としていたので興味がむくむくと頭をもたげ、ついこの時期恒例の神経衰弱をしてしまった。
幹の根元の葉をめくるとすぐに1頭見つかった。
「オオムラサキ」だ。
このエノキは、毎年オオムラサキの幼虫が見つかるのだが今年は今までになく早々に見つかったので少し驚いた。
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次に数枚めくると今度は少し大きなずんぐりとした幼虫が見つかった。
「ゴマダラチョウ」だ。
この木は夏場、オオムラサキもゴマダラチョウも見かけたことがないのだがしっかり卵を産んでいたようだ。
コナラなどの樹液酒場では、両者とも成虫は見かけるが産卵しているところはなかなか見ることができない。

ここは根元が周りより少し高く、冬の間に風で根元の落ち葉が飛ばされてしまう。
何とか対策はないかと考えたが、よく見られる木の柵はいかにもここにいますという事をお知らせしているようで少し
気が引ける。いろいろ見てきた経験上、柵をするよりジャノヒゲなどのグランドカバーを植える・移植することで
落ち葉の飛散が防げるのではないか、見た目も自然でいいように思うのだが。
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2011年11月30日 東京都
鱗翅目 タテハチョウ科 オオムラサキ、ゴマダラチョウ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


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