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フユシャクの季節がやってきた! [チョウ・ガ]

久しぶりにいつものfieldに出てみると、雑木林のコナラは鮮やかに黄葉が進み、前に見た時とすっかり景色は変わっていた。早いもので明日から12月、あとひと月でお正月なのだから当然のことか。
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昨日、今日と妙に暖かい日が続いた。
頭の上からアオマツムシの声が弱弱しいながらも数多く聞こえ、彼らにとっては命を繋ぐ暖かさだったにちがいない。
しかし、幹で見つけたアオマツムシのメスはとまったままの形ですでに絶命していた。
これからはこういった虫たちが数多くみられる寂しい季節。
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そんな中、園路を歩くと足元からたくさんの白い蛾が舞い上がり飛び交った。
フユシャクの仲間で晩秋から初冬に姿を現す「クロスジフユエダシャク」だ。
フユシャクとは晩秋から冬に出現するシャクガ科の仲間で、日本で現在35種が確認されている。
長い進化の中でその活動時期として外敵の少ない冬を選び、オスメスともに寒さに耐えるため口器を退化させ成虫になると何も食べずに子孫を残すためだけに活動する。
さらにメスはもっとも体温が奪われる翅を無くして耐寒性を上げた。
敵の少ない冬に特化したからこそなしえた事であろう。
ほとんどが夜に活動するが、クロスジフユエダシャクは昼行性。
これから12月の初旬までその姿が見られるだろう。
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2011年11月30日 東京都
直翅目 マツムシ科 アオマツムシ
 
鱗翅目 シャクガ科 クロスジフユエダシャク 
CANON EOS40D,SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX(3枚目)


ヒヨドリバナとジェミニウイルス [植物]

ヒョウモンチョウの仲間がよく吸蜜する花にヒヨドリバナがある。
キク目キク科フジバカマ属で7~10月に白い糸が集まったような花を咲かせる。
丘陵では多くはないが所々でみられる。
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先日、初めて訪れた草はら脇にこのヒヨドリバナがあった。
花は終わっていたが、いつも見るものとはちょっと様子が異なり斑のある葉が目立っていた。hiyodoribana1124-1_1.JPG



















一見きれいな葉だが、これはおそらくジェミニウイルスに感染したものと思われる。
このウイルスに感染すると、成長が低下し個体サイズが小さくなり死亡率が高まるとのこと。
葉が黄色くなるのは葉のクロロフィルが減るために起こり、光合成の低下によって成長が阻害される。
このウイルスに感染したヒヨドリバナは万葉集にも書かれていて、世界最古の植物ウイルスの記録ということでその昔から絶えることなく共存してきた不思議な関係らしい。
これらは他の株に感染しないうちに処分するしかないようだ。hiyodoribana1124_1.JPG
















2011年11月24日 埼玉県
 キク目 キク科 ヒヨドリバナ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


雑木林で見つけたもの [季節]

先日雑木林を歩いたが、見つかった虫はササキリとアオマツムシのみ。
その代わりと言っては何だが足元に大きな株の「カントウカンアオイ」を見つけた。
葉をめくってみると独特な形の花がたくさん咲いていた。
カンアオイはフタバアオイに葉が似ているが花が冬に咲くのでカンアオイ。
といってもフタバアオイというのを見たことがない。
強いて挙げれば、あの黄門様の印籠に書かれているものくらいか。

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初めて見たススキ野原の傍らに咲いていたのがこの「ベニバナボロギク」。
これはアフリカ原産の帰化植物で、昭和になって入ってきた比較的新しい種のようだ。
下向きに咲く赤い花は可愛らしいが、ボロギクという名前はちょっと可哀そうと思うのだが・・・・・。
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最後は林縁で見つけた「ガマズミ」の艶のある赤い実。
小粒ながらも輝く赤い実がたわわに実っているのはとても目を引きいいアクセントになっている。gamazumi1124_1.JPG



















2011年11月24日 埼玉県
ウマノスズクサ目 ウマノスズクサ科 カントウカンアオイ
キク目 キク科 ベニバナボロギク
マツムシソウ目 スイカズラ科 ガマズミ  CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


秋深まる [季節]

今日は少しの間近所の雑木林を歩いてきた。
久しぶりだったが、大きなヒノキが根こそぎ倒れていたり、まだ台風の爪痕が残ったままだった。
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例年11月の終わりに見られる昼行性のフユシャクの仲間、クロスジフユエダシャクがそろそろかと期待したがまだだった。
朝晩の冷え込みは厳しくますます虫たちの姿が少なくなってきた。
アオマツムシも数頭が今にも途切れそうにたどたどしく鳴いているだけ。
片足が取れ翅の一部が変色したメスが木の枝につかまっていた。
明日の朝は今年一番の冷え込みと天気予報が伝えているが、あとどれだけ頑張れるだろうか?
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木の幹にいたのは、ササキリのメス。
まだおなかが膨れているので産卵はこれからなのだろう。
下草のあまりない褐色の雑木林では、この黄緑色の体が目立ってきれいだが鳥などに見つかりやすいだろうなぁと気にかかる。
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暗い雑木林の中を歩いていると目の前に開けた明るいススキ野原が現れた。
こんなところにこんな場所があったとは知らなかった。
ススキの穂が銀色に輝き黄葉した木の葉とのコントラストがいい感じ!
鳴く虫の時期に訪れてみたかったものだ。susuki1124_1.JPG



















2011年11月24日 埼玉県
直翅目 マツムシ科 アオマツムシ
      キリギリス科 ササキリ   CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


淡い紫のアオアツバ [チョウ・ガ]

近くの神社の社務所の壁で見つけた三角形のシャープな蛾。
淡い紫色が控えめで美しい「アオアツバ」。

社務所の玄関の横の壁にへばりついていて1枚撮った瞬間に、防犯ライトが点灯し奥でガタガタ音がした。
社務所でありながらここに住んでおられるようで、泥棒などと間違えられてはと臆病風に吹かれそそくそと退散した。
お蔭でこれしか撮ることができず、ピンが甘い一枚。
夜は泥棒、不審者、痴漢などに間違えられやすいので、勇気と割り切りが必要だ。
だいたい、夜中に2灯のストロボがビヨ~ンと伸びたカメラを首からぶら下げて暗闇を歩いていると、だれが見ても怪しいと思わずにはいられないだろう・・・・・。
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2011年11月14日 埼玉県
 鱗翅目 ヤガ科 アオアツバ
    CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX


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