谷戸は秋の装い
久しぶりにある谷戸に行ってみた。
前に来たのはいつだっただろうか?
ベンチへの道は草が刈られていたが、その周りの草原は残されていた。
生き物たちのために残されたのか、単に草刈がされないので見かねた人が道だけ刈ったのかは不明だ。
ここは今年から指定管理者が変わったこともあり、何が変わるのか楽しみでもある。
脇の茶畑の上を「ジャコウアゲハ」が低空飛行。
明らかに産卵場所を探しているようで、こんなところにウマノスズクサがあったかなぁと思っていたら茶の間からスズクサが伸びていた。
火のないところに煙はたたずである!
ジャコウアゲハがからんでいたスズクサを見て見ると、オレンジ色のきれいな卵が3つ均等に並んで産み付けられていた。今から孵化した幼虫たちは、今年中に羽化するのか?それとも蛹で冬を越すのだろうか?
田んぼの脇にはまだ「ヌマトラノオ」の花が咲いていた。
トラノオの花は夏の間、チョウやハチなどたくさんの虫たちのレストランだったがその役割もあと少しのようだ。
その近くには、こちらはどちらかというと秋の花という印象の「センニンソウ」が甘い香りを放って群生して咲いていた。
これも秋の花の「ワレモコウ」。
すくっと伸びた茎の先に紫色の変わった花を付ける。
虫たちの顔触れも秋のメンバーに様変わりしてきたようだ。
2011年8月29日 埼玉県
鱗翅目 アゲハチョウ科 ジャコウアゲハ
キンポウゲ目 キンポウゲ科 センニンソウ
サクラソウ目 サクラソウ科 ヌマトラノオ
バラ目 バラ科 ワレモコウ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ(1枚目)
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
かわいいエビちゃん [セミ・カメムシ]
イネ科の植物の葉を丹念に見ていると、バッタ類をはじめ様々な虫たちが見つかる。
時々出会えるのがこの虫、「かわいいエビちゃん」だ。
その名は「エビイロカメムシ」の幼虫。
平たく楕円形で半透明の体で薄いピンク色。
そこに濃いピンクやオレンジ、黒などの点刻がとても美しい。
葉にとまっていると意外と目立つ色だがそれでは敵に見つかってしまう。
この形や色にも何かの役割があるはずである。
これはいったい何に擬態しているのだろうか?
この美しさは幼虫の時だけで、成虫になると普通のカメムシになってしまう。
名前は幼虫の時の体の色から付けられたのだろう。
2011年8月15日 東京都
半翅目 エビイロカメムシ科 エビイロカメムシ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX