頭に角 ナナフシモドキのメス [その他の虫]
久しぶりに訪れた湿地では、「チダケサシ」が見ごろを迎えていた。
毎年タイミングを逃しここに来た時には、まだつぼみだったりすでに花期が終わっていたりとタイミングが悪かったが、今年はドンピシャだった。
茎に葉が少なく、食用となる乳茸(チチダケ)というキノコを刺して持ち帰った事からこの名がついたという。
東京都では絶滅危惧1B類に指定されている希少種。
少し歩いた葉の上で「ナナフシモドキ」を見つけた。
木の枝にいればなかなか見つけられないが、この葉の上では得意の擬態も十分発揮出来ていない。
葉の葉脈にしてはちょっと不自然だ。しいて言えば葉の上に落ちた枯れ枝ってところだろう。
翅のないナナフシにはこのナナフシモドキとエダナナフシの2種類がいるが、ナナフシモドキは触角が短ので見分けられる。上の写真で触角のように見えるのは前脚で、触角は前脚の間にあるのでよく見ないとわかりづらい。
顔をアップで見ると目の上に1対の小さな角がある。
メスにはこの角がありオスにはない。
といっても自然界ではオスはほとんど見つかっておらず、過去に7例、一番新しいもので2009年に愛媛県で見つかりニュースになった。
昆虫写真家 新開孝さんのブログ「ひむか昆虫記」
http://www.shinkai.info/himuka_blog/2009/08/post-250.html
ナナフシモドキは、メスのみの単為生殖で増えるという何とも不思議な虫なのだ。
当初、過去6例、一番新しいもので2006年に岡山県と記したがその後愛媛県でも確認されていたので訂正した。
2011年7月14日 埼玉県
バラ目 ユキノシタ科 チダケサシ
竹節虫目 ナナフシ科 ナナフシモドキ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX (3.4枚目)
アズチグモ [その他の虫]
オカトラノオの真っ白な花が咲いていた。
根元の方から咲き始めだんだん先へと咲いていく。
今は真ん中あたりなので、もう少し花を楽しめそうだ。
この日は、いつも見られるヒョウモンの仲間などのチョウたちは見当たらず、アブやハナムグリだけしかいない。
シマアシブトハナアブが奇妙なとまり方をしていたので良く見るとクモに捕えられていた。
真っ白な花の中に真っ白なクモ、「アズチグモ」。
この色で待ち伏せされていると、花を訪れた虫たちは気付かない。
凄い擬態だ。
このアブもまさか敵が潜んでいようとは思いもよらなかっただろう。
少しの油断が死に繋がる、自然の中で生きるのは厳しい。
頭の三角形で褐色の班が特徴で、この個体はお尻にも褐色の模様があるなぁと思っていたら模様が動いた。
模様ではなく、このクモのオスだった。
クモの中には、メスに比べてオスがとても小さい種がいる。
夏から秋によく見られるジョロウグモも巣の中にいる大きいのはメスで、よく探すととても小さなオスがメスから離れてたところにいるのが見られる。
このオスも近付き過ぎるとメスに食べられてしまう。
オスはメスに寄り添うのも命がけだ。
2011年7月14日 東京都
真正クモ目 カニグモ科 アズチグモ
双翅目 ハナアブ科 シマアシブトハナアブ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
トンボの季節 [トンボ]
丘陵を歩くとトンボが目に付くようになってきた。
シオカラトンボやオオシオカラトンボの他に、この日見つけたのは、「オナガサナエ」。
例年ヤマサナエがいる場所なのでヤマサナエかと思ったが、大きさや側面の模様が異なった。
昨年たくさん発生していた「キイトトンボ」は、昨年ほどの数はいないもののそこそこ姿が見られた。
相変わらず悪そうな顔をしている。
林縁でヤンマの仲間を探したが、残念ながら見つからなかった。
代わりに「コノシメトンボ」が数匹、小川沿いの日陰の枯れ枝にとまっていた。
この日見たのは、シオカラ、オオシオカラ、ショウジョウ、ギンヤンマ、クロスジギン、コオニヤンマ、オニヤンマ、アキアカネorナツアカネ。
いよいよトンボの季節だ!
2011年7月14日 東京都
蜻蛉目 サナエトンボ科 オナガサナエ
イトトンボ科 キイトトンボ
トンボ科 コノシメトンボ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX (2枚目)
スリムなホソカミキリ [甲虫]
梅雨明け [季節]
昨日9日に関東が梅雨明けしたと今朝知った。
梅雨入りも早かったが、明けるのも早かったようだ。
このところ、なかなかfieldに出られないでいる。
前回は6月29日。
今の時期、少しの間にすっかり景色も見られる生き物も変わってしまう。
といってもこのところ出掛けていないので以前に撮ったもので・・・・。
園路を歩いていると、目の前を飛んで梢にとまるものがいた。
トンボ 「アキアカネ」か。
もう少ししたら山へ向かうのだろう。
「ガビチョウ」のペアが小枝を咥えて繁みに入った。
今頃営巣?
草はらでは、「ツマグロヒョウモン」が飛んでは着地を繰り返したいた。
秋に見られるキリギリスの仲間、「アシグロツユムシ」の小さな初令幼虫が葉の上に。
何とも小さくガラス細工のようだ。
2011年6月29日 東京都
蜻蛉目 トンボ科 アキアカネ
スズメ目 チメドリ科 ガビチョウ
鱗翅目 タテハチョウ科 ツマグロヒョウモン
直翅目 キリギリス科(ツユムシ科) アシグロツユムシ
CANON EOS40D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX (5枚目)