ハラビロカマキリの無念 [自然]
茶色い色の中に、赤い色の実があった。
トゲトゲが痛い「サルトリイバラ」だ。
以前にはよく見かけたが、鳥などに食べられたのか少なくなってきた。
鳥も好みがあるようで、この実が好きな鳥はいるのだろうか?
硬くておいしくなさそうに見えるのだが。
気が付けば、「ニワトコ」の芽が膨らんでいた。
葉痕も可愛いのだが、撮るのを忘れてしまった。
先週土曜日の観察会で見つけた、モズにはやにえされた「ハラビロカマキリ」のメス。
面白いもので、植物の目で観察している人は手前のムラサキシキブの実を見つけ、虫の目で観察している人はこのハラビロカマキリに目がいってしまうのだ。
さすがモズである。よく見ると武器の鎌を取り去っていた。
昨日、見に行くとまだあった。
お腹に卵を持ったままはやにえにされたカマキリの事を思うと、モズよ早く食べてやってくれ!と思わずにはいられない。
2010年12月22日 東京都
ユリ目 サルトリイバラ科 サルトリイバラ
マツムシソウ目 スイカズラ科(レンプクソウ科) ニワトコ
蟷螂目 カマキリ科 ハラビロカマキリ
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM
越冬するチョウたち
昨日は冬至。
1年の中で昼が一番短い日ということで、午後4時前にはお日様が山の陰に落ちて撮影は厳しかった。
まぁ、これから少しづつ昼が長くなるという事を考えれば嬉しい。
歩くと汗ばむような陽気だったが、昨日の雨のせいかなかなか虫に会えず、なら越冬中のチョウをとアラカシの木を探してみた。
すぐに見つかったのは、3m程の高さの葉の裏にぶら下がっていた「ウラギンシジミ」だった。
翅裏が白く目立つので、比較的見つけやすい。
少し前には、林縁を飛ぶ姿が見られたがそういえばこのところすっかり姿を消していた。
高くて見えないので、もっと近くにいないものかと目の前の葉を見るとそこにもいた。
至近距離からじっくり観察、葉を揺らしてみたが全く微動だにしなかった。
ムラサキシジミやツバメはいないかと、枯葉のあるところを探してみるとこちらも3m程の高さのところにコナラの枝が引っ掛かり、その葉の上に数匹が固まっていた。
大きいものとその半分程の大きさの個体が見えるだけで5頭重なり合っている。
この大きさの違いは何なのだろうか?オスメスで大きさが異なるのだろうか・・・。
ちょうど枝の一部が下まで垂れ下がっていたので、それを手繰ってこの葉を引き寄せて見ると一斉に飛び去ってしまった。
あっという間だったが6~7頭はいたようで、飛び去ったのを追っかけて見ると大小「ムラサキシジミ」だった。
少し待つと2頭が戻ってきて木の回りを飛び、茶色い葉を物色したのちやはりこの葉に潜り込んだ。
他にも同じような枯葉があるのだが、何故かここがいいようだ。
彼らはここで冬を越すのだろうか?
ウラギンとともにこの冬の観察対象だ。
2010年12月22日 東京都
鱗翅目 シジミチョウ科 ウラギンシジミ、ムラサキシジミ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM