クモ観察会 [その他の虫]
今日は、久しぶりに好天に恵まれた。
森林インストラクター東京会(FIT)主催のクモ観察会「クモの生態を学ぶ」が、西多摩で行われインストラクターではないが参加させていただいた。
講師は、NHK「ダーウインが来た!」のナゲナワグモに出演された東京蜘蛛談話会の新井浩司氏。
今の時期、Fieldでは稲の刈られた水田、林縁などでもクモが目立った存在になっている。
クモについては、ジョロウグモ、ナガコガネグモ、イオウイロハシリグモ、昨日のワカバグモ、blogにもよく登場するトリノフンダマシの仲間など多少知ってはいるが、知らない種がほとんどなので今回楽しみにしていた。
初めに見つかったのはジョロウグモ。
湿地にたくさんの網を張り、卵のうもあちこちで見られた。
刈られた水田の藁を踏むと、たくさんのコオロギとクモたちが飛び跳ねる。
これらのクモたちは、ほとんどがコモリグモの仲間らしい。
フジイ、ウズキ、ハリゲ、キクヅキコモリグモなど、さすがに次々と名前を説明される新井氏の知識には脱帽である。
僕などはどれも同じに見えてしまう。
コモリグモの仲間は、卵のうをお尻にぶら下げる。
面白かったのは、何らかの理由で卵のうが取れてしまった場合同じような大きさの石などを卵のうの代わりにお尻にくっつけるという話。バランス?心細い?
卵が孵化すると、子供たちの体が硬くなって自分で餌を食べれるまでお尻の上に乗せて面倒をみるという。
そんな個体も見る事が出来た。
これぞコモリグモの名前の由来!昆虫では、水中生活をするコオイムシのようだ。
今日見た中での個人的な一番は、この「ヤハズハエトリ」。
細長い体にオシャレな模様でかっこいい。
体が細いのは、イネ科などの生えた環境に生息するための適応だそうだ。
確かにハエトリグモの仲間では、やけに細い!
この個体は一番前の脚が無いが、これでも捕食は可能との事。
5時間ほどの間に、僕が記録した種としては40種弱。
中には最近発見されたババハシリグモという種も見る事が出来た。
種の多い夏に比べると少ないらしいが、それでもたいしたものだ。
知らない種や面白い生態、普段疑問に思っていたことなどがわかってとても有意義な一日だった。
参加させていただいたFITの仲田様、中西様、皆様、講師の新井様ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。
2010年10月23日 東京都
真正クモ目 コモリグモ科 キクヅキコモリグモ(上2枚)
真正クモ目 ハエトリグモ科 ヤハズハエトリ 全てRICOH Caplio R7
クモも紅葉? [その他の虫]
昼から鳴く 秋の虫 [バッタ]
ここ2日ほど天気が悪い。
気温が低く曇って日が射さないと、昼間から林縁で賑やかに秋の虫たちが鳴いている。
夜はアオマツムシがうるさいからか、昼から盛んに鳴いているのが「カネタタキ」。
チンチンチンと控え目な鳴き声だ。
鳴いているところを探すのが一苦労で、見つけてもちょこちょこ動き回って鳴くので追っかけるのが大変。
こちらも鳴き声を頼りにさんざん探して、ようやく見つけた「クサヒバリ」。
フィリリリリとますます大きな声を響かせている。
ほとんどが見えないところで鳴いているので、見つけてもなかなか写真に撮れる場所にはいない。
Fieldで鳴く虫を撮影するのは、やはり難しい。
2010年10月12日 東京都
直翅目 カネタタキ科 カネタタキ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
2010年10月19日 東京都
直翅目 ヒバリモドキ科 クサヒバリ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
キンウワバの仲間 [チョウ・ガ]
道端の草むらで、2種の良く似た蛾を見つけた。
50cm程の間隔でいたので同じ種かと思ったのだが、良く見ると翅の模様が異なっていた。
ただどちらも背中が突出した独特の形をしている。
枯葉に擬態した形なのだろうか?
翅にある白い直線模様が特徴の、「エゾギクキンウワバ」。
食草は、キク科、ヒルガオ科。
後ろに見えるのは、オオニシキソウの子房。
そのすぐ横にいたのが、「ミツモンキンウワバ」だ。
こちらは二つ並んだ白斑が特徴。
食草は、セリ科、キク科、タデ科など。
似た種にイチジクキンウワバがいるが、何ヵ所かの相違点を総合してミツモンと判断した。
だが微妙であまり自信はない。
2010年10月13日 東京都
鱗翅目 ヤガ科 エゾギクキンウワバ、ミツモンキンウワバ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX
ツリバナの可愛い実 [植物]
いつもの観察ルートを歩いていると、ふと葉蔭に赤いものがちらついた。
こんなところに何かあったかなぁと見ると、何とも可愛らしいニシキギ科ニシキギ属の「ツリバナ」の赤い実だった。
ここにツリバナがあることを、いつも通っていながら今の今まで知らなかった。
同科同属のマユミの綺麗なピンク色の実は、あちこちで見かけるがツリバナの実はほとんど見かけないのでツリバナ自体がさほど多くはないのかもしれない。
5つに割れた赤い実から、艶のあるオレンジ色の種子がぶら下がっている様は何とも微笑ましい。
2010年10月19日 東京都
ニシキギ目 ニシキギ科 ツリバナ CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM/MT-24EX