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キイトトンボ [トンボ]

丘陵の湿地にたくさんの「キイトトンボ」が発生していた。
イトトンボの中では唯一といっていい鮮やかな黄色いトンボだ。
さすがにこれだけの数が湿地周りにいるのは、ここ数日で一斉に羽化したのだろうか。
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湿地の林縁を歩くと、ふわふわと飛び上がる。
胸の薄い緑と黄色のコントラストが意外と目立ち美しい。
オスの腹端の背側に、黒斑があるので雌雄判別は容易だ。
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水際では、まだ羽化間もないメスがいた。

東京都レッドリスト2010年版が発行され、この中でキイトトンボは北多摩=絶滅危惧1A類、西多摩=絶滅危惧1B類、共に近い将来絶滅の危険性が極めて高いと判定されている。
この湿地でいつまでも見られるように、ここの環境を守っていきたいものだ。
キイトトンボ0705.JPG


ヒメカマキリモドキの不思議! [その他の虫]

カマキリと言えば誰もが知っている虫だ。三角形の顔に前脚が鎌状で、肉食。
このカマキリにそっくりの虫が他にもいる。

そのひとつが、クサカゲロウなどと同じアミメカゲロウ目に属するカマキリモドキ。
小さい頃に見た覚えがあるが定かではなく、見てみたいと思って探していたのだがこれがなかなか難しい。
樹液に集まる虫ならばそこを探せばよいのだが、どこにいるのか見当がつかず今まで見る機会を得なかった。
図鑑には夜灯火で見られるとあるが、一度も見た事がなかった。

たまたま丘陵の湿地でトンボ撮りをしていて、何気に林縁のクサギの葉の上の黄色い虫が目に入った。
それが「ヒメカマキリモドキ」だった。
透明な翅だけを見れば確かにクサカゲロウやウスバカゲロウのようだが、頭からお尻までの体つきは色を除けばまさしくカマキリ。さらに鎌で他の虫をとらえて食べる肉食なところも同じ。
ムモンホソアシナガバチに似ているとも言われているが、色的にはそれもうなずける。
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それにしても、どうしてここまで似ているものが別の種としているのだろうか?
前脚の鎌は普段は内側に向けているのがカマキリとは異なるようだ。
生態も全く異なり、カマキリモドキの幼虫はクモの卵嚢内で育ち蛹を経て成虫になる完全変態だ。
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この日は曇っていて風が強く、葉が揺れてうまく撮影出来なかった。
飛ばれる前に何枚まともに撮れるかとひやひやしていたが、どうやらこの個体は羽化時に失敗したのか左の前と後ろの翅がひっついていてうまく飛べないようだった。
こちらに鎌を向けて威嚇したり、鎌で翅を何度も触っていたがついにこの葉の上から動けなかった。
この隣の葉には、ご本家カマキリの幼虫が2匹いた。

それにしても本当にカマキリとカマキリモドキは似て非なるもの、不思議だ!
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