暖かさで出てきた越冬蝶たち [チョウ・ガ]
ウキウキするような暖かさで浮かれているのは僕だけではないようだ。
谷戸の林縁を歩いていると、急に目の前を飛び立ったのは久しぶりの「テングチョウ」だった。
落ち葉の上や砂利の上にいるとまず気付かない。
翅表のオレンジ色の色合いは枯れ葉の表に、翅裏の薄い色は枯れ葉の裏の色にとてもよく似ている。
巧みな色使いだ。
砂利道に降り立ったので見ていると、口吻を伸ばしていた。
地面の水分を給水しているようだ。
それにしてもいつ見ても名前通りの顔には笑ってしまう!
草地では、「キタテハ」が飛んでいた。
見ると後翅が破れてぼろぼろだが、これでも飛翔に差し支えはないようだ。
素早く飛んでいく。
厳しい冬を乗り越えた証だろうか。
こちらもテングチョウと同じような色合いで、保護色となっている。
枯れ葉に紛れると、見つけるのは難しいだろう。
この冬も越冬個体を探したが、やはり見つける事は出来なかった。
この暖かさが続けば、成虫越冬したキチョウなども出てくる。
さらにはミヤマセセリやコツバメなどのスプリングエフェメラルが見られるのも間もなくだろう!
ベニシジミの越冬幼虫 [チョウ・ガ]
草原で食痕のあるスイバをチェックしていて、丸々と太ったベニシジミの幼虫を見つけた。
実際には、重なった葉の下にいたのだが撮影のために葉の上に出てもらった。
体の薄い緑は葉の色、両側と真ん中のピンク色のストライプはスイバの葉の縁と葉脈の色によく似ていて、擬態しているのだろう。
それにしても素晴らしい色の具合で、自然の不思議さを改めて感じさせてくれる。
こんなずんぐりした幼虫が、あのオレンジ色の美しいベニシジミになるというのもなかなか想像できない。
こちらは他の場所で見つけた個体。
お食事中だった。葉を少しずつこそげとっているようで、こういった食痕を見つけたらまず幼虫がいると思ってよいのだろう。
食痕があっても、蛾の幼虫のものだったりすることもあるが、見つけた時にはやっぱり嬉しいものである!
間もなく蛹になって、少し先には綺麗な翅の成虫としてその姿を見せてくれるのだろう。
ヤマアカガエル鳴く [両生類・爬虫類]
オオイヌノフグリやナズナにヒメオドリコソウなどが今まで以上にたくさんの花が見られ、駐車場横の池でヤマアカガエルの鳴き声が聞こえた。
今年初めてだ!
近づいてじっと身をひそめていたが、残念ながら鳴いてはくれず、その姿を確認する事は出来なかった。
民家へ行くと、ボランティアの新規登録説明会でたくさんの方が来られスタッフが引率して説明されていた。
湿地でアカガエルの卵を紹介。
エッ・・・?聞くと先週に一つだけ産んでいたらしい。
ん~。先週から探していたのだが見つけ損ねていたようだ。
卵の状態からヤマアカの卵塊ではないかと思う。
梅の花もほぼ満開で、いよいよ春近し!
ウキウキの一日だった。
続・アカガエルの卵塊 [季節]
今年初めて確認したアカガエルの卵隗は、狭山丘陵の埼玉県側で東京都側では一つも見つけていない。
先日、同僚から都側で見つけたと連絡をいただいていたので今日見に行ってきた。
まず野山北・六道山公園の湿地を見回ったが、前回同様全く発見できず。
昨年より一月近く遅れているようだ。
また昨年たくさん産んでいた別の場所の水溜りのような小さな池では、水が干上がりとても産める状態ではなかった。水路には水が流れており、池への引き込みが悪いと思われる。
早急に改善願いたいものである!
教えてもらった湿地へ行ってみると、奥まった谷津の池に産んでいた。
5個ほどあるだろうか。
今週から暖かくなる予報なので、これから本格的な産卵が始まりもっと数が増えるだろう。
午後から晴れ間が見えてきた。
草原を通ると、小鳥が一斉に飛び立った。
「カワラヒワ」の小さな群れだ。
なかなか敏感で、近づく事が出来ずアップでの撮影は断念。
昨日よりは暖かいが、鳥たちの姿も少なく湿地脇の木で「アオジ」のオス。
林縁で「ジョウビタキ」のメス、その他ツグミ、シロハラ、シジュウカラ、コゲラを見かけた程度だった。
明日は、今日より暖かいらしいのでチョウなども見られれば良いのだが・・・・。