秋の丘陵 [季節]
今日は、陽射しが翳っていたものの、歩けば少し汗ばむ陽気だった。
でも季節は着実に進んでいるようだ。
「ノダケ」の花があちこちで咲いていた。
ヒメスズメバチがよくやってくる花だが、今日は見かけることはなかった。
雑木林では「カシワバハグマ」の花が咲き出した。
キク科コウヤボウキ属。
コウヤボウキなどと花は似ているが、葉が大きく広い。
大昔、この葉は食器代わりに使われたという。
カシワとは食物や供物を盛った木の葉の総称。
同じ仲間のコウヤボウキは、まだ蕾で花が咲くのはもう少し。
夏に白い花を咲かせていたクサギは、青い実をつけている。
5裂した赤い萼に青い実のコントラストが美しい!
今日は久しぶりに、「クロコノマチョウ」に出逢った。
前翅の形状から夏型のようだが、まだ羽化したてのようにきれいな翅だった。
枯葉そっくりのアケビコノハ [チョウ・ガ]
林縁を歩いていると、不自然な枯葉があるのが目についた。
まだ緑色の葉に薄茶の枯葉と濃茶の枯葉がくっついている。
が何かおかしい!!!
よく見ると、薄茶の枯葉は本物。濃茶の枯葉がニセモノ。
「アケビコノハ」の擬態であった。
それにしてもこうしてみても、枯葉そのものである。
翅は葉脈までリアルに再現され、さらに葉脈沿いや葉に枯れきっていない部分の緑色がちりばめられている。この巧妙さには、本当に驚かされる。
この蛾のことを知らない人は、まず気づかないだろう。
頭を見ていつも思うのは、小さな角のカブトムシみたい・・・・・。
後翅はきれいなオレンジ色に黒い紋があるので、是非見てみたいとつついたら高い枝に飛んで行ったしまった。残念だった(T_T)
この幼虫は、アケビやムベなどで見られ大きな眼状紋が目立つ芋虫だ。
体色は茶色や薄茶、緑色と様々な変異がある。
庭のアケビなどでも見られるので、幼虫の方が身近な存在かもしれない。
(薄茶色の個体)
ヒロバネヒナバッタ [バッタ]
花から花へと忙しいクマバチ [ハチ・ハエ・アリ]
キツネノマゴのお花畑で観察していたら、周りでブンブン羽音が・・・。
スズメバチかと見ると「クマバチ」であった。
小さな花に口を突っ込んで、蜜を吸っている。
花がとても小さいので、止まったかと思ったらすぐに次の花へ。
蜜の量が少ないので、数をこなす作戦なのか。
とにかく忙しく動き回る。
確かに、ここで一番花の数が多いのは、この花だと思う。
お花畑の中でじっとしていると、あちこちからクマバチの羽音が聞こえてくる。
顔を見るとどうやらみなメスのようだ。
オスには目と目の間に淡い黄色の紋があるので区別は容易。
藤の花が咲く頃に、花の周りをホバリングをしながら飛んでいるのは、縄張りを持つオスだ。
オスは針を持たないので刺さないが、メスは刺すので注意が必要。と言っても温厚な種なので、手出しをしない限りは刺されることはほとんど無いだろうと思う。
今日見つけた秋の花 [植物]
林縁に咲いていた黄色い花。シソ科「キバナアキギリ」。
サルビアの仲間なので、花の形がとてもよく似ている。
草原ではススキの穂に花がついていた。
周りの下草が全て刈られ、ツチイナゴがたくさん集まっていた。
シソ科の「イヌゴマ」。
果実の形がゴマに似ているが食べられないのでこの名がついた。
茎は四角く下向きの毛がある。
こちらもシソ科の「ヒメジソ」。
やはり茎は四角で高さ50cmほどになる。
食用のシソに似ているが、小さいのでヒメジソだそうだ。
湿地では、「アキノウナギツカミ」が咲き出した。
タデ科の一年草。
仲間に、ミゾソバ、ママコノシリヌグイがあるが葉が細長いことで区別できる。
茎には下向きの小さな棘があり、この茎でウナギがつかめることから付いた名前だとか。確かにつかめるかも・・・。
最後に最もポピュラーで花期が長く、秋の花では無いけれどたくさん咲いていた「オオバコ」。
花をじっくり見た事がなかったが、こうしてみるとこれはこれでいい感じ!
最初に白い糸状の雌花が下から上に咲いていき、咲き終わると今度は雄花が咲き出す。同花受粉を避けるためらしい。
これはどちら?