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ゴマダラチョウの越冬幼虫 [チョウ・ガ]

丘陵のエノキの低木・若木を注意してみていると、ゴマダラチョウやアカボシゴマダラの幼虫が葉上に見られる。特にアカボシは都市のエノキの街路樹にも多く確認されている。
ゴマダラチョウ年内羽化幼虫.JPG幼虫は気に入った葉に糸を吐き、座と呼ばれるものをつくり食事に行ってもここに戻ってくるようだ。

今の時期、体の特徴が異なる2種類の幼虫を見ることが出来る。
これはゴマダラチョウの幼虫だが、秋までに見られるのはこのタイプで
角が長くトゲがはっきりしている。
3令以降に長角の幼虫は年内に羽化する個体と言われる。

ゴマダラチョウ越冬幼虫.JPGこちらもゴマダラ幼虫で一枚目と明らかに異なる短角である。
この短角の幼虫は越冬組だそうだ。
羽化時にはこの角から触覚が現れる事が確認されているが、
何故越冬組はこのような短角になるのか?不思議である。
アカボシゴマダラも同じ事が言えるようだ。
アカボシについてはこのサイトが詳しい。
http://www.aoi-hotyuuami.com/AKABOSI_1newpage25.html


成虫になると褐色化するツチイナゴ [バッタ]

バッタの仲間は秋から冬にかけてほとんど死んでしまい卵で越冬する。
このツチイナゴは他のバッタより遅れて成虫になり成虫で冬を過ごすバッタだ。
ツチイナゴ成虫.JPG一見トノサマバッタに大きさや見た目も似ているが、トノサマバッタは主に地上で生活するのに対しツチイナゴは草の上で見られる。
関東以西に分布し、主にススキや笹などを食する。
目から口にかけての涙のような青黒い筋と背中の黄色の線が特徴だ。




ツチイナゴ脱皮.JPG幼虫期は緑色の体色だが成虫になると褐色に変化する。
幼虫で褐色のものは見られない。また、成虫で緑色のものもしかりである。
これは幼虫期は周りの草が青々とした緑なので緑色に、成虫は秋に出現し草原が枯れて茶色になった中で越冬する為、その保護色として褐色化するのではないだろうか?
成虫へ羽化したての個体を見つけたが緑色だ。時間と共に褐色になった。
ちょうど今が、終令幼虫から成虫に脱皮するピークであろう。

ツチイナゴ幼虫.JPG幼虫でも目の下の筋は見られるのでわかりやすい!

大人でも羽の短い フキバッタ [バッタ]

フキバッタ交尾1-10.01.JPG草むらでは今バッタ天国である。
湿ったところに良く見られるのがこの「フキバッタ」。
乾いた草むらには見られない。
名前の通り蕗やイタドリなどを好んで食べる。
翅は褐色で成虫になっても短かく飛ぶことは出来ない。
こうして交尾をしていると成虫とわかるが、単独でいると
幼虫かと思ってしまう。

フキバッタ幼虫.JPGフキバッタは、地域的に変異が大きく従来は本州以南種は
「ミヤマフキバッタ」でまとめられていたが近年研究が進み
細分化されている。
関東で見られるのは「ミカドフキバッタ」が多いようだが同定が
難しいため総称として「フキバッタ」で良いと思う。


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