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誰もが知ってる秋の虫 ウマオイ  [バッタ]

谷戸の草むらで「ウマオイ」を見つけた。
キリギリス科で体長28~36mm。関東以西に分布している。

ウマオイ2-10.21.JPGウマオイには林や林縁に住む「ハヤシノウマオイ」と畑や河原などに住む「ハタケノウマオイ」の2種類がいる。外見ではほとんど区別がつかないが、オスの発音器の色の濃さや鳴き声で識別できるようだ。
夜行性で夜に鳴き、♪スイーッチョン♪と伸ばして鳴くのはハヤシで♪スイッチョ・スイッチョ♪と短く鳴くのがハタケらしい。
小学校で習う虫の声の歌に出てくるので名前を知っている人は多い。


ウマオイ10.21.JPGこれは産卵管があるのでメス。発音器もなく鳴かないので同定できないが、見つけた環境から判断するとハヤシの可能性が高い。
ハタケの方が生息数が少ないようだ。
獰猛な肉食性で小さな昆虫などを食べる。
キリギリスの仲間で、脚に鋭いとげを持つものは肉食性である。
それにしても黒目の上の線のおかげでとても意地悪そうに見えるのはかわいそうでもある。

アサギマダラの卵は孵化していた。 [チョウ・ガ]

10月3日に見つけていたアサギマダラの卵の様子を久しぶりに見に行った。
9日にも見に行ったのだが、卵のあった葉は半分程何かに食べられ、2個あった卵は消え幼虫の姿もなくあきらめていた。今日は、コミスジの幼虫を見に行ったついでに寄ったのだ。

アサギマダラ幼虫 10.21.JPG卵のあった葉にはやはり何もいなかったが、つたをたどった少し上の葉の裏側に何かの幼虫がいた。
ひっくり返して見ると10mmくらいのアサギマダラの幼虫だった。
どうやら孵化していたようだがこの一匹しか見当たらない。
初めて見た。
カラフルで美しい模様だが本当に毒々しい色彩だ。


アサギマダラ幼虫脱皮1-10.21.JPGアサギマダラ幼虫脱皮2-10.21.JPG葉をしきりに食べていたが、少し
して頭を持ち上げ、動きが止まり
そのうち脱皮を始めた。
頭の後ろが割れ白い頭が出て、
皮を脱ぎだした。



アサギマダラ幼虫脱皮3-10.21.JPGアサギマダラ幼虫脱皮4-10.21.JPG体をくねくね動かして約4分程で
脱ぎ終えた。
最後に黒い頭の皮がポロッと落
ちた。
黒かった頭、足、尻は白くこれか
ら黒く色付くのだろう。


たまたま、この食草はあと僅かで幼虫の先行きは厳しいと思われるが、他の場所でも産卵行動をしてい
たので同じように孵化した幼虫がいる可能性が高い。
条件が良ければ来年ここでの羽化個体を見る事が出来るのではないかと思われた。
この幼虫は、今後も観察してみたい。


アカトンボにも色々いるのだ [トンボ]

アキアカネ10.17.JPG稲刈りの終わった田んぼも多く見かける時期になり、あちこちでアカトンボが飛び交っています。

代表的なアカトンボに「アキアカネ」がいます。
初夏の頃、水田などで羽化し山で夏を過ごすと秋には里へ下りてくる事は良く知られています。北海道から九州迄分布していますが東日本に多く見られます。

マユタテアカネ10.17.JPG「マユタテアカネ」
これもアカトンボです。
顔に眉のような二つ紋があるのでこの名がついたようだ。
僕から見ると眉というより鼻の穴のように見えるのですが・・・。

他にもアカトンボはたくさんいますが、Fieldで見つけてもその場で名前がわからないのが残念、勉強不足です。

オオアオイトトンボ.JPG田んぼの周りのイトトンボは少し姿が見えなくなってきたように思います。
稲を刈られたからでしょうか?
この日はオオアオイトトンボが一匹、草の葉にとまっているのを見つけました。よく見ると金属光沢色のとても綺麗なトンボでした。


虫ではない ひっつきむし2種 [植物]

このところ草むらに足を踏み入れ出てくると、何やらズボンの裾が賑やかだ。
茶色や緑のスパンコール!そんな模様はなかったはずなのに・・・・。なんて。

ヌスビトハギ10-18.JPG緑の波模様のデザインは「ヌスビトハギ」。
これを書いている時間、酒飲みのおやじにはうまそうな枝豆に見えてしまう。 が惑わされてはいけない。食えないやつだ!
マメ科で先がかぎ形になった微小な毛によりくっつく。盗人の足形に似ているとか、知らぬ間にこっそりくっつくので盗人のようとか説はあるが前者が有力だろうか。


ケチジミザサ10.18.JPGケチジミザサ2-10.18.JPGヌスビトハギよりもっといやらしい奴等がいる。
その名も「チヂミザサ」。
里山民家でスタッフとレンジャーの方に教えていただいた。
何がチヂミか?調べると葉が笹に似ているが縁が縮れているのでこの名がついたようだ。
イネ科の植物で、山道や林内に生え芒から粘着液を出し芒と粘着液でひっつく。幾種かあるようだが茎や葉に毛の多いものは「ケチヂミザサ」というらしい。これはそのようだ。
とにかくこの粘着液がべたべたして取った手やズボンがべたつくのがとにかく嫌だ。


ケチジミザサ3-10.18.JPG細く周りに溶け込むので気付きにくくかつ集団であちこちに生えており足を踏み入れて、しまったと思うことが多い(T_T)
まだヌスビトハギのように毛などでひっつくもののほうが取ったらしまいでさっぱりしている。

恐るべし 「チヂミザサ」 韓国料理のチヂミは美味いのだが。
こいつも食えない!草むらに入るときはくれぐれも注意を!!

楽しい2冊の本 [その他]

このところ卵・幼虫・蛹につい目がいってしまう。
そこでネット通販でついついこの2冊を買ってしまった。
少し前に購入したのだが、面白くてちょくちょく見ている。
虫の子供たち.JPG一冊は、昆虫写真家 新開孝さんの「虫の子供たち」。
子供向けの本だが、まさしく今観察している卵・幼虫・蛹たちが載っているのだ。それぞれのステージ毎に様々な虫を紹介している。
ゴマダラチョウ・イチモンジチョウ・ダイミョウセセリ・ウラギンシジミ・アカスジキンカメムシなどなどとても参考になる。(他にもいろいろ(^.^))
サトキマの1令幼虫の愛らしさ!!ミドリシジミの蛹の色の変化、イチモンジカメノコハムシの変な蛹など眺めていても飽きない、実用の一冊だと思う。当然美しい写真であることは言うまでもない。
子供だけに見せるのはもったいないと思うのだ。



食草食樹.jpgもう一冊はやはり昆虫写真家 森上信夫さん・植物は林将之さんの「昆虫の食草・食樹」。
メインは蝶目、甲虫目の虫の解説と、食草・食樹の解説、写真、探す時のポイント、1年の生活史など細かく記載されている。
記載されている種は限られるが、一般的に見られる種かつ幼虫の写真も載っているので、fieldへ持っていけば同定にも役立つし探す楽しみが増すであろう。

最近多くの方々に有難く色々教えていただき、知識はアップしているがさらに自習にはもってこいの2冊であった。

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