ようやく出会えたツノトンボ [その他の虫]
丘陵の谷戸に、あるバッタを探しに出かけた。
私の知る限りこの谷戸でしか見られない種だが、今日は残念ながら見つけることができなかった。
今年は他のバッタの仲間も少なく、全く手入れがされずに草丈が高くなっているのが気になった。
この谷戸では、以前にツノトンボの幼虫の孵化を確認して以来、成虫をずっと探してきたがこれまで一度も見つけられずにいた。
今日バッタを探して歩いていると、足元からトンボが飛び立った。
飛び方に違和感を覚えたので、着地した場所を見るとそこにいたのは「ツノトンボ」だった。
足掛け5年になるだろうか、ようやくここで見ることができたのは感動である。
先端が丸くピンと伸びた触覚はまさにツノトンボの象徴。
体の色は地味だが、背中の黄色いラインが美しい。
これは、写真のようにイネ科の植物の葉の色に似せていると思われる。
お腹が膨らんでいるのはたくさんの卵を持っているからだろう。
まだこれから産卵をするようだ。
そのすぐそばからもう一頭が飛び立った。
こちらもツノトンボのようだがお腹の膨らみがなく尾の先端に突起があるのでオスのようだ。
あたりを見ると、ハルジオンの枯れた茎で孵化した幼虫を見つけた。
皆茎に整列してとまっている。
すぐ下には卵の殻があり、遠目に見ると植物に花が咲いているようにも見える。
これも彼らが敵から身を守る戦略なのだろうか?
皆下向きに並んでいる。
近づくと大顎を広げて威嚇しているように思えた。
こんな状態のものがあちこちで見られ、今が孵化時期のピークのように思われた。
あたりを探してみると、まだ孵化していない卵が見つかった。
ほぼ同じ大きさで整列している小さな楕円のその形は、とても美しい自然美だ。
これで丘陵で見られるオオツノトンボ、丘陵にはいないキバネツノトンボとこの仲間3種をすべて見ることができた。
2012年9月5日 東京都
脈翅目 ツノトンボ科 ツノトンボ
CANON EOS40D,Tokina AT-X107 DX Fisheye /MT-24EX
CANON EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX
お久しぶりです。shinoです。
先日(9月1日)の観察会、おそらく同じ場所だと思いますがツノトンボの幼虫たちに遭遇しました。
その時成虫は見当たりませんでしたが是非成虫も見てみたいものです。彼らの寿命は短そうですが、9月中なら見ることができますかねー?
by いるまのまるい(shino) (2012-09-06 07:38)
いつもromってばかりおりました。
ツノトンボを見たのはもう何年前なのかも覚えていません。まだデジカメが出なかった頃ですからそうとう昔になります。トンボに似ていますがやはり幼虫を見るとウスバカゲロウの仲間ですね。この仲間も色々見始めるととても面白そうですね。キバネは一度見てみたいものです。
by としぞう (2012-09-07 17:37)
素晴らしいですね。
私もいつか見てみたいものです。
by おはる (2012-09-08 08:28)
いるまのまるい(shino) さん、本当にお久しぶりです。
コメントありがとうございます。
動物観察会でご覧になったのなら、別の場所ですね。
あと3つほど東の谷戸です。
私もはっきりつかんでいませんが9月中旬くらいまでは間違いなく見られると思うのですが。ぜひチェックしてみてください!
by hirokou (2012-09-09 00:05)
としぞうさん 初めまして、コメントありがとうございます。
rom、大歓迎です!
私もどちらかと言えばromです(^^)
ツノトンボの分類のアミメカゲロウ目はなかなかマニアックな種が勢ぞろいしていて大好きな目です。
中でもキバネツノトンボはとても美しく一見の価値ありです。
今年はきびしいので来年是非生息地を訪ねてみてください。
by hirokou (2012-09-09 00:13)
おはるさん、コメントありがとうございます。
ご無沙汰しています。
ツノトンボ、井の頭にいますでしょうか?
武蔵野公園の第一調節池あたりの草地なら見られるかもしれませんね。
私も探してみます。見つけたら貴blogに紹介ください。
楽しみに拝見させていただきます。
by hirokou (2012-09-09 00:17)