早春の色

冬枯れの里山で鮮やかな花が咲いていた。
錦糸卵のような花弁の「マンサク」。
名前の語源は、早春に先ず咲くから、枝一杯に花をつけるさまを豊年満作に例えてなど他にも諸説がある。
見ていて賑やかでとても楽しい花だ。

















そのすぐ横で甘い香りを漂わせて咲いていたのは、艶のある蝋細工のような花の「ロウバイ」。
黄色い花弁と中央の紫色の組み合わせが素晴らしい。
偶然か？マンサクもロウバイも同じ色の組み合わせだ。
名前に梅と付くが、分類上梅はバラ科バラ目でロウバイはクスノキ目ロウバイ科とまったくの別種。
同じ仲間と思っている方も多いのではないだろうか。

















雑木林を歩いていると、褐色の落ち葉の上に鮮やかな緑色のものを見つけた。
久しぶりに見る「ヤマカマス」＝ウスタビガの繭だった。
こんなにきれいな緑色は、この冬の繭だろう。

















裏返してみると、色があせていて横っ腹に大きな穴が開いていた。
羽化するときは上部から出る。
寄生蜂やハエならもっと小さな穴なので、おそらく鳥にやられたに違いない。
中には何も残っていなかった。
今シーズンも残念ながら、ウスタビガが羽化する場面を見ることができなかった。
来シーズンへの持越しテーマとなっている。

















この記事を書き始めて、ほぼ完成というところで2回も不慮に削除してしまい、えらい時間を費やしてしまった。2回削除してしまった時点で今日はもうやめようかとも思ったが、逆にこれは是が非でもアップせねばという気になった。
それにしても、いったい何をやっているのだろうか？・・・。

2012年2月27日　東京都
ユキノシタ目　マンサク科　マンサク
クスノキ目　ロウバイ科　ロウバイ
鱗翅目　ヤママユガ科　ウスタビガ
CANON　EOS7D,EF70-200mm F2.8L IS USM/EF1.4×Ⅱ
CANON　EOS50D,EF100mm F2.8L IS USM /MT-24EX

コメント 6

おはようございます
里山の梅もようやく咲き始めましたね！
折角咲いた花も今日は雪でびっくりしているでしょう！
昨日冬枯れの雑木林で緑色の繭を見つけました
同じ繭だと思います
高い位置だったので中は確認できませんでしたが
冬枯れの野では瑞々しく見える繭は目立ちました
by あかね (2012-02-29 07:35) 

蛾も羽化するまで、色々な天敵や、環境変化、厳しい気候
等々生きぬくのも大変そうですね！
私も１日１日大事に過ごしていきたいです。
by ヒメオオ (2012-03-01 21:03) 

ウスタビガの緑色が鮮やかですね！
穴の開き方で羽化したのか襲われたのか分かるんですか。
面白いですね。
私も岸田んぼで見ましたがこんなにきれいじゃなかったと思います。
マンサクやロウバイが咲くともうすぐ春になりますね。
待ち遠しいです。
by sage55 (2012-03-02 21:48) 

あかねさん　コメントありがとうございます。
この間の雪は、凄かったですね。
この雪の寒さのおかげで一気に季節が進むかもしれませんね。
この繭、葉が目立つようになってからしか見つけることができません。
葉がついていると見つけるのは難しいですね。
by hirokou (2012-03-06 21:49) 

ヒメオオさん　コメントありがとうございます。
チョウやガの蛹の天敵の一つは鳥ですが、よく見つけるなぁといつも感心してしまいます。寒さや寄生や鳥たちから免れたものだけが春を謳歌できるのですね。
私も最近は、一日一日の大事さを実感しています。
by hirokou (2012-03-06 21:53) 

sage55さん　こめんとありがとうございます。
ウスタビガの繭も新しいものはきれいな緑色ですが、年を経ると色あせてしまいます。穴が開いた繭を見るたびに、自然の厳しさを考えさせられます。
今日の暖かさ、もう春ですね！
by hirokou (2012-03-06 21:57)